里芋の収穫で二話 その②

カテゴリー: 料理:野菜・果物

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 芋酒ってご存知でしょうか。まあ、端的に言えば、山芋を練り込んだ日本酒なのですが、何やら精が付きそうな代物ですね。以前から気にはなっていたのですが、なかなか味わう機会もなく何年も記憶の片隅に仕舞っておりました。

 あれ、里芋の話題だったのに、山芋になっている。。。いえいえ、里芋も後から登場するのですよ。



 鬼平ファンなら芋酒のことを覚えている方も多いでしょう。
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 この芋酒は鬼平犯科帳シリーズの「兇賊」に登場します。元盗人で鷺原の九平が営む“居酒屋加賀や”の名物という設定です。加賀やはもちろん架空の居酒屋でしょうけど。芋酒は実在したのだろうか。江戸期の京阪で芋酒というと薩摩の焼酎のことですね。それはともかく、この物語の通りに作ってみます。


 材料は長芋と日本酒だけ。日本酒もあまり良いものは勿体ないので。。。。
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 江戸期の日本酒は水で薄めて末端ではアルコール度数が5%程度だったらしいです。当時の人々が現代の日本酒を飲んだら、すぐに酔うでしょうね。

 
 物語では、長芋を角切りにして湯に浸け、擂り鉢で擂るとあります。
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 これ、とても大変です。どうしておろし金でおろしてはいけないでしょう。せめて擂り鉢の内側で擂り下しても良さそうですが。滑らかになったら日本酒を加えますが、とろろ汁より少し薄めに調整しました。


 
さて、ここで話が里芋に移ります。居酒屋加賀やの名物はもう一品。芋膾(なます)です。
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 蒸かした子芋に白身魚の酢締めを乗せたものですが、設定ではスズキやコイを用いたとか。養殖ですが、マダイの冊が安かったので代用。甘酢で〆ています。


 子芋に酢締めの切り身を乗せて、合わせ酢を回しかけ、針生姜を天盛りしました。
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 添えに湯がいたもってのほかを添えましたが、発色が悪く逆効果でした。  


 
 出来上がった芋膾とお燗した芋酒を食卓に運び、江戸時代の晩酌の開始です。
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 それだけでは物足りないので、枝豆八杯豆腐(豆腐のだし醤油煮)も添えています。


 久しぶりに栽培した里芋の料理を鬼平犯科帳に登場する居酒屋加賀やの名物、芋酒とセットで再現してみました。江戸時代の料理って質素なんですが、工夫があって蘊蓄も付随して、何故か豊かさを感じてならないのです。単なる舌の満足だけではなく、心も満たしてくれるからでしょうか。こんな和食が好きで堪りません。^^


 この芋酒芋膾、鬼平犯科帳シリーズ第5巻「兇賊」のスペシャル版の冒頭に登場します。料理番組さながらの映像と解説をお楽しみ下さい。こちらです。
 
2016/11/03(木) 05:00 | trackback(0) | comment(0)
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