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豪快 秋刀魚の一本海苔巻き
カテゴリー: 料理:買い魚

秋到来!サンマの季節がやってまいりました。これから秋も深まるにつれて漁場も南下し、鮮度も良くなり、しかも安くなるという宮城のサンマファンにとっては最高の季節。あれこれ、やってみたい料理もありますが、ただの塩焼きや刺身は今更ご紹介するまでではないのでちょっと変わったサンア料理二品を二回にわたってお送りします。
まず最初はこれ。。。何だ塩焼きじゃないか。

いえいえ、違います。順を追ってご説明します。鮮度の良いサンマは腹を裂いたり、切れ目を入れて焼いてはなりませぬ。折角、貯め込んだ腹腔内脂肪をみすみす逃してまうことになります。お腹の脂肪が焼くうちにじわじわと肉に移り、しかも水分も逃げにくくなり、ふっくらと仕上がります。
美味しそうに焼き上がりました。 ぎょぎょっ!! 何だこの脂は。。。@@


切れ目を入れないで焼いたにも拘らず、焼き網の下には大量の脂。まだ、走りのこの時期にこんなに脂があるサンマは見たことがありません。でも、この脂、ω-3脂肪酸であるEPAやDHAが豊富に含まれておりますので、回収して料理に使います。^^
さて、この後がちょっと大変。焼きサンマの骨と内臓を抜いていきます。

上記のようにこのサンマは脂肪たっぷり。身もふわふわに焼き上がりましたので、非常に崩れやすいのです。慎重に背中から開いて、背骨を取り、内臓や肋骨も丁寧に取り去ります。メスとピンセットが欲しいところ。^^
まだ、何を作っているのかわかりませんね。もう少しです。^^

骨や内臓を取り去ったサンマの内側に醤油を塗り、大葉を挟み込みます。
はい、なんだかわかりましたね。サンマの一本海苔巻きを作っています。

サンマの身の崩れそうな所を包帯代わりに大葉で巻いて補強しています。^^
こんな感じで頭と尾鰭を出して巻き上げます。豪快でしょ。^^

サンマがドテラを着込んだようにも見えますね。この料理、実は韓国の済州島の郷土料理なのです。いまではテレビで紹介され韓国中に広まっています。韓国では海苔巻きをキムパッ(海苔・ご飯)と呼んでいますが、その起源は日本の海苔巻きです。それをこのような形に進化させたのは韓国の大胆さなのでしょうか。
さらに、韓国のサイトでも作り方をリサーチしたのですが、骨を抜くという作業が見当たりません。もしかしたら、焼きサンマをそのまま巻き込むのかも知れません。ますます豪快だなぁ。。。
韓国式はご飯に胡麻油を混ぜ込みますが、日本人にはそのままのご飯か酢飯の方が合うでしょう。サンマ自体にも脂がありますし、サンマの香りが胡麻油で霞みます。
こんな感じで涼しげに盛り込んでみました。

スダチの酸味がよく合いますので、練り梅を巻き込んでも良いかも知れません。
これは酒のつまみにもなりますね。サンマとご飯の組み合わせは最高の出会いだと思います。


サンマの姿寿司は日本にもありますが、焼きサンマを一本巻いてしまう発想はそうそう出てくるものではありません。
このサンマ海苔巻き、想定していたよりはるかに美味しい。脂の乗った焼き立てのサンマは扱いが面倒ですが、だからといって、これをサンマの開きで作ったら感動的な味わいにはならないでしょう。美味しいものには手間の掛かるものもあるのです。続いては酒の肴にぴったりのサンマ料理です。次の記事で報告致します。
2016/09/12(月) 05:00 | trackback(0) |
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