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手作りトッポギで新作料理

カテゴリー: 料理:穀・粉類

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 この写真は大震災の前年、韓国の釜山の市場で見かけた光景です。露天でトッポギなどのファストフードが売られていました。ご承知のようにトッポギは米の粉で作った餅でトックが細長くなったものです。これをコチュジャンや水飴などをベースにしたタレで炒め煮にします。




 当然ながら試食しました。^^
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15cm位のトッポギを食べやすいようにハサミで切ってくれます。甘辛さが惣菜というよりスナック的な味わいです。帯状のものが入ってますが、非常に薄っぺらい韓国の薩摩揚です。これはおでんにも使われますが、トッポギには定番の副材料のようでした。



 
 一方こちらは慶尚南道晋州市のレストランで食べたウナギのコチュジャン炒めです。
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 玉葱とウナギの蒲焼きを鉄鍋で炒め合わせていきます。韓国の方は本当にコチュジャンが好きなんですね。^^




 そしてサンチュやエゴマの葉でくるんで頂きます。
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 焼肉だけではなく、刺身や炒め物でもこの食べ方なのです。味付けはトッポギと同じで濃い甘辛味です。



 韓国食文化調査旅行のレポート 韓国聞録(全20篇)はこちらの目次からお入り下さい。


 


 さて、本題ですが、昨年末の有馬記念パーリーで手作りトッポギに挑戦しました。(関連記事
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 まず、上新粉(米粉)を熱湯でこねていきます。いつもトッポギは少し硬いなと感じていたので、熱湯を定量よりかなり多い1:1(重量)でこねました。これがあとで大変なことに。。。




 こね上げた上新粉は適当にちぎって蒸し器にかけます。
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 20分くらい強火で蒸し上げます。




 それをさらにこね上げるのですが、ベトベト手にくっ付きますのでクッキングペーパーに挟みます。
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 冷めてしまってからではこねられないので、熱いのを我慢しての作業になります。




 ペーパーに包んでも熱は伝わりますので手が真っ赤。^^
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 このこねる作業により粘りとツヤが出てきます。これは食感に影響しますので丹念に行います。問題はこのあと。。。




 ふんわりとした食感を出そうと最初に多くの熱湯を使ったため、鳥黐(とりもち)のように手にベタベタとくっ付いて細長くするのに大苦戦。
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 手に水をつけながら格闘を続けましたが、20本くらいで断念。ふわふわトッポギはもう作りたくないです。^^ やはり、最初のお湯は常法どおり粉の70~80%におくべきですね。




 一晩置いてもまだ手にくっつきます。
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 ドライヤーで表面を乾かし、なんとかハサミで切り揃えます。っても全然揃ってないし。。。
 



 会場のキッチンで調理します。特製トッポギと鰻のコチュジャン炒めです。
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 玉葱と薄く切った薩摩揚げ(マルブン食品)を炒め合わせ、コチュジャン、味醂、醤油、練り胡麻、スープで作ったタレで調味してからトッポギを加え、さっと混ぜ合わせます。




 こんな感じに出来上がりました。
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 鰻が入ることで屋台の味からレストランの料理に変身したトッポギです。




 苦戦したトッポギは市販のものとは丸で違う柔らかいお餅のようです。
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 ふんわりと口の中でとろけます。鰻の食感と同じですね。苦労した甲斐がありますが、もうやりたくない。^^




 この料理は韓国にはありません。韓国中で見られるファストフードと晋州市の郷土料理を組み合わせたものですから。韓国旅行から間もなく4年が経過しますが、その間に東日本大震災があり、思い出すいこともないままに時が過ぎ去りました。有馬記念で韓国料理を作り当たって、久々に韓国食聞録全20篇を読み返し、充実した調査旅行を振り返りました。食材に恵まれ、長い歴史のある国には濃い食文化が存在することを再確認できた次第です。
 


 

2014/01/03(金) 05:00 | trackback(0) | comment(0)
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