いま私は何を作っているのでしょう。サンマの刺身とイカの塩辛。。。ではありません。もちろん、それらを作れるくらい鮮度は良好です。実はこれらはアナゴの餌になるのです。要するにこれからアナゴ釣りに行きますので、釣り餌の準備をしていたのです。^^
途中経過なしでいきなり釣果ですが、3人でたったの9尾でした。
かなり苦戦してやっとこれだけ。とても吟趣康会で30名様に穴子三昧を提供するには足りません。生簀でも用意して3日ほど釣りに通う必要があります。
サイズは40~50cmの2~3歳魚。食べて最も美味しいサイズです。
自転車のタイヤのようなぶっといアナゴは食べ応えはありますが、骨も硬くなり、大味になります。
これは手作りのアナゴ捌き台です。まな板の端に引っ掛けて使います。
慣れれば、このような補助器具は要らないのですが、年に何回も捌きませんので。腹側を添え板に押し付けて包丁を入れるので安定します。
アナゴは大量の粘液を分泌しますので、包丁でよく落とします。
水道水をかけながらタワシで擦ってもよろしいのですが、後でタワシが大変なことになります。^^
アナゴを捌き終わりましたら、煮汁を作ります。
日本酒、味醂、醤油を水で薄め、通常の煮汁より淡い味に調製します。それを煮立てて、アナゴの中骨を入れ、旨味を出させます。
この煮汁でアナゴを煮ていきますが、鍋は広くて浅いフライパンが使いやすいです。
二丁パンでコトコト、柔らかくなるまで炊いていきますが、このようにクッキングペーパーを落とし蓋にします。
30分くらい煮れば出来上がり。
ふわふわのアナゴの沢煮に仕上がっています。味は物足りないくらいで良いのです。
温かい内はとても崩れやすいので、フライ返しなどを2本使って慎重にまな板に岡揚げします。
反り返っている部分をそっと押して平らにし、このまま、冷まします。
この間に詰め(タレ)を作ります。
アナゴの煮汁を煮詰めてとろりとさせます。小瓶に入れて保存しますが、冷めるとゼラチンにより固まりますので、使う時に湯煎します。
これは沢煮の炙りです。
山葵で頂きますが、味が薄い場合は先ほどの詰めを少し垂らして下さい。
こちらはアナゴ丼。詰めをかけて粉山椒で頂きます。
関西の焼きアナゴと違って、ふんわりと口の中で溶け、ご飯との馴染みが最高です。
この日はアナゴ尽くしという程ではありませんが、堪能できました。
大震災以前は毎年の楽しみだったアナゴ釣りですが、しばらく自粛してました。久々の釣りアナゴは応えられない美味しさでした。
アナゴは身近な魚なのですが、以外とその生態は不明な部分が多いのです。ウナギのようにはるか南方で産卵するとされており、透明なきしめんのよなレプトセファルス幼生が春から初夏に日本の沿岸に運ばれてきます。仙台湾では松島湾や松川浦のような内湾の浅海で育ちますが、その頃は雄も雌もいるのですが、その後、2歳以降になると雄が姿を消します。外海でも雄は見つからないのです。雌より早く成熟して、南方に向かうとの説もありますが、それなら、通過中で底引き網などに漁獲されても良さそうなものです。中層を一気に移動するのでしょうか。それとも突然、性転換でもするのでしょうか。@@
【追記】
先日、アナゴを釣ったメンバーが我が家に集結しましたので、一気に放出しました。^^
上の写真はその一つのアナゴの押し寿司です。関西風にシャリの間に乾し椎茸の甘辛煮を敷いています。
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