三陸産銀鮭と若布で簡単復興飯
カテゴリー: 料理:買い魚
まずは写真をご覧下さい。こんなご飯を出されたら、普通、鮭の炊き込みご飯か焼き鮭の混ぜご飯と思ってしまいますよね。ところが、このご飯は炊き込んでもいませんし、鮭も予め焼いたり煮たりもしていません。さて、一体どうやって作ったのでしょうか。レシピはこのあと、詳しく解説いたします。
大震災以来、沿岸の養殖業は懸命の努力で、徐々に復旧してまいりました。ギンザケは震災前の60%近く、ワカメについてはほぼ100%にまで生産が回復しております。ただ、ギンザケは1年間のブランクの間に外国産のサーモン類に市場を奪われてしまいました。このままでは存続も危ぶまれております。まずは地元である宮城県民が率先して食べ支えるべきだろうと機会あるごとに食べ方をご紹介しております。
実は上の写真の銀鮭若布飯=復興飯はウエカツさんの炊かず飯をヒントにしました。(水産庁HP他より借用)
ウエカツ(水産)さんとは、水産庁研究指導課 情報技術企画官上田勝彦さんのニックネームで、彼曰く「役人の皮をかぶった魚屋」だそうです。今やテレビや講演で全国的に有名になりつつあります。彼の炊かず飯とは、魚の切り身や刺身に塩をして叩き、炊き上がったご飯に混ぜるだけという、炊き込まない魚の混ぜご飯のことです。いつだったか、一緒に呑んだ時に教わりました。
炊かず飯も塩銀鮭を使えばそのまま使えて簡単です。私流にモディファイして塩蔵ワカメとダシ昆布も使った米料理にしてみます。銀鮭はくれぐれも宮城県産をお求め下さい。^^
塩銀鮭は米1合に対してひと切れです。お米は宮城県産のひとめぼれを用意しました。こういう混ぜご飯や炊きご飯には粘りの強いひとめぼれがよく合います。
まずは、よく研いだ米に適量の水を加え、ダシ昆布を入れて炊き上げます。
ご飯を炊いている間に銀鮭やワカメの下拵えをしてしまします。
銀鮭は皮と骨を取り除きます。
皮や骨は捨てないで、魚焼きコンロか電子レンジで加熱すれば、ちょっとしたつまみになります。
塩銀鮭の身は包丁でよく叩いてミンチにしておきます。
塩蔵ワカメは、さっと水道水で揉み洗いして、まだ、塩分が残っている段階で水気を切ります。少し歯応えが残っているくらい良いのです。それを同じく微塵切りにしておきます。
ご飯が炊き上がりましたら、最初に銀鮭を混ぜ合わせます。
後に再度混ぜますので、均等に混ざらなくても結構です。
10分くらい経って、銀鮭に熱が通ったら、ワカメを加えてよく混ぜます。ワカメは加熱し過ぎますと色が悪くなりますので。
混ぜ合わせたら味見をして、もし、塩味が足りないようであれば、塩を加えて調整します。さらに5分ほど蒸らして出来上がりです。
銀鮭は炊き込んでいませんので、身がパサパサにならず、ふっくらしてます。
ワカメも綺麗な緑を残したままで、銀鮭のサーモンピンクと絶妙な組み合わせとなってます。このご飯、冷めても美味しいのでおにぎりにも良いですよ。
これは先ほどの銀鮭の皮を電子レンジでチンして作った皮煎餅です。
突き出し替わりのおつまみに最適。骨の方は皮の倍くらい時間が掛かります。
おまけですが、ご飯を炊いている間に作ったサラダと豚の塩麹焼き。
ステーキ用の豚に塩麹をまぶして30分、フライパンにクッキングペーパーを敷いて焼きますと焦げ付き難く、後片付けも楽ですよ。
ウエカツさんの炊かず飯をヒントに塩銀鮭と塩蔵若布で作った三陸の復興飯。塩蔵品ですのでいつでも作ることが出来ます。これを決して外国産のサーモンではやらないで下さい。宮城の銀鮭を食べることにより復興の後押しをすることが出来るのです。お店になければ、仕入れるように頼んでみて下さい。それでも置かなければ、そのお店をお知らせ下さい。^^ それはともかく、この余熱利用の混ぜご飯は色々と応用できそうです。イカやエビではどうなるか、しゃぶしゃぶ用の牛肉でも出来るか。。。今後が楽しみです。
コメントの投稿