fc2ブログ

新作 ヨモギはっと こりゃ美味い!

カテゴリー: 料理:山菜・筍・茸

yomogihat1.jpg 
 庭のヨモギもワサワサになってきました。正確に言いますと、これはヤマヨモギとかエゾヨモギと呼ばれる北方系のオオヨモギです。宮城県だと本種とヨモギが混成します。両種とも区別されず、餅草として利用されています。


 実はこれ、園芸店から買って、植えたものなのです。ヨモギなんて買わなくたって野原や道端などどこにでも生えていますよね。その経緯につきましては。こちらをご覧下さい。ヨモギ類の見分け方も解説しておきました。

 ヨモギは日本を代表するハーブなのですが、その利用はお灸のモグサは別として、もっぱら草餅にして餡や黄な粉を塗した和製スイーツが定番です。でも、沖縄ではフーチーバージューシーと言って、豚肉を入れた雑炊や炊き込みご飯で食べています。


 あ、そうか!なんで今まで気がつかなったんだろう。草餅フーチーバージューシーの味付けで食べればいいんだ。よし、思い立ったら、すぐ行動!! 行動しながら考えるが私のモットー、失敗も多いのですが。^^




 材料はヨモギの他に豚肉と根菜などあり合わせの野菜、餅粉(白玉粉)すいとん用の粉も使ってみました。出来上がりイメージはフーチーバージューシー味のヨモギはっとです。 
yomogihat2.jpg
 汁物にしますのでダシパックと昆布でダシも取ります。味付けは醤油と麺つゆ、炒め油には胡麻油を使いました。豚肉は沖縄っぽくカレー用の角切りにしました。




 最初に胡麻油で細かく切った豚肉を炒め、八分通り火が通ったら、野菜類を炒め合わせます。 
yomogihat3.jpg

 その間にダシも取っておきます。




 具材が炒まったら、麺つゆ醤油で濃い目に味付けます。
yomogihat4.jpg

 その後、しばらく置いて味を馴染ませ、下に溜まった調味液をダシで薄めて、つゆにします。




 次にヨモギはっとを作ります。ヨモギはさっと湯がいて硬い茎を取り除き、包丁で叩きます。
yomogihat5.jpg
 茹でますとひと束あったヨモギが握り拳ほどになります。繊維が硬いので、気長に刻んで下さい。




 続いて、擂り鉢で突き潰してから、擂っていきます。
yomogihat6.jpg
yomogihat7.jpg
 突き潰したら少し水を加えた方が楽に擂れます。2~3mm位の断片になれば大丈夫です。




 白玉粉(右)にすいとん粉(左)を等量加えて餅の粘りにツルンとした食感をだそうと考えました。
yomogihat8.jpg
 白玉粉すいとん粉はよく混ぜておきます。白玉粉は小さな塊になってますが、水分を加えてよく練ればこなれます。




 擂り上がったヨモギ汁を徐々に加えながら、よく練っていきます。
yomogihat8-1.jpg
 手でまとめられるくらいの水加減です。打粉をしながらまとめて、さらに練り込んでいます。




 うどんを打つ要領で伸ばしていきます。 
yomogihat9.jpg

 この時も打粉は忘れずに。




 伸ばした生地をはっと風に切ってます。一反木綿の世界に紛れ込んだようです。^^ 
yomogihat10.jpg

 厚さなのですが、薄ければツルンとした水餃子のような食感になるのでしょうけど、噛む程にヨモギの香りが広がるように、3mm位にしています。




 これを熱湯で茹で上げます。 
yomogihat11.jpg

 白っぽかったヨモギはっとに透明感が出て、鮮やかな緑色に変身します。




 茹で上がりましたら、先ほどのつゆに入れ、具材を盛ります。 
yomogihat12.jpg

 天にはヨモギの葉先を乗せました。七味洋辛子がよく合いますね。




 ツルンとした食感ですが、白玉粉も使っていますのでモチモチ感もあります。 
yomogihat13.jpg

 狙い通り噛んでいるうちにヨモギの香りが口に広がります。このフーチーバージューシー風の味がヨモギはっとよく合ってくれました。これはいい。春の定番料理として、堂々の殿堂入りです。^^




 ヨモギって身近な野草なのに、沖縄以外では草餅くらいにしか利用されてきませんでした。勿体無い話です。沖縄の郷土料理をヒントに新しいヨモギはっとを創製しました。このありそうでなかったヨモギはっと、みちのくの新名物に出来ないかなぁ。ヨモギは若葉のうちに摘んで、茹でて刻んでから冷凍しておけます。料理教室でもやってみるかな。^^

2013/05/14(火) 05:00 | trackback(0) | comment(4)
前ページ | | 次ページ

akinire

URL | [ 編集 ] 2013/05/14(火) 21:37:45

こんばんは!
最近は拍手ばかりでコメントご無沙汰でした。

幼少時、ヨモギだと思って一所懸命摘んだのは
もしかしてヨモギもどきだったかも…なんて記憶が蘇りました~

母が作っていた小麦粉のみのすいとんを真似して
ごくたまに作って食べていましたが
サエモンさんのはっとの方が、プリプリつるんって感じで美味しそうですね!
それと家庭菜園あこがれます。

料理が得意でないので、
今年は郡山餅店の草餅でもう少しヨモギを満喫したいです。

サエモン

URL | [ 編集 ] 2013/05/15(水) 05:54:41

 >akinireさん

 お久しぶりでした。
私も長年、本当のヨモギを同定できず、手が出せなかった
のですが、農家の方があまり気にせず、似たような葉を
利用していたので、昨年、徹底的に勉強してみました。
 基本的には2種類で、どちらも区別なく利用できるの
でした。
http://bimikyusin.blog109.fc2.com/blog-entry-416.html

 今回は白玉粉を半分使ってますので、かなり餅の食感も
強くなります。ヨモギは迂闊に植えますと、土地を侵略され
ますので要注意ですよ。^^ 

つるちゃん

URL | [ 編集 ] 2013/05/15(水) 13:48:48

すいとん粉ってあるんですね。知らなかった^^;
家ですいとんを作るときは、小麦粉+片栗粉、10対1くらいで作ってました。
はっとというのは、ぺこりんさんのところでもよく目にしましたが、
宮城の郷土料理なのでしょうね。
実においしそうです。

サエモン

URL | [ 編集 ] 2013/05/16(木) 22:37:38

 >つるちゃん

 すいとん粉、、、全国的にあるのかどうかは
わかりません。

 ハットは宮城県北部から岩手県南部の食文化ですが、
私は不連続ながら全国に分布していると思ってます。埼玉の
ニボト、山梨のホウトウ、大分のホウチョウも関係があると
見ています。

 本当に昨今はFBにもかなりエネルギーを取られていますね。^^











管理者にだけ表示を許可する
http://bimikyusin.blog109.fc2.com/tb.php/535-0b072192