寒い夜に蓮根蒸しはどうでしょう
カテゴリー: 料理:野菜・果物
蓮根の断面って、自然の造形美の一つですね。空気を送る導管は放射状に配列されていますが、それぞれの形は違っている。個性のある仲間が一つの目的に向かって一体になっているように感じます。 大袈裟か^^
蓮根の美味しさはあのシャリシャリ感だと思うので、いつも歯触りを大切にして料理しています。
でも、蓮根ってあの食感からは想像できないくらい澱粉を多く蓄えているのです。その澱粉を活かした料理が蓮根蒸しです。熱々の餅のような料理に変身する蓮根って凄いですね。
それでは早速、蓮根蒸しの調理に掛かりましょう。
今日は二人分を作ります。蓮根は料理屋ですと一人当たり正味80gですが、がっつり楽しみたいので、100gにします。皮や継ぎ目のロスがありますから、一割位多めに用意します。中に入れる具材は真鱈、海老、銀杏、添え物として走りの菜の花と山葵。蓮根の繋ぎの上新粉大さじ1、藻塩少々、醤油餡用にダシ汁カップ1と醤油大さじ1、片栗粉大さじ半分です。
蓮根は皮を剥いて擂りおろします。
擂りおろした蓮根は軽く水分だけ切っておきます。絞ると大切な澱粉まで流れ出てしまいますので、キッチンペーパーに乗せて、透明な水分だけ吸い取ります。同時にダシを取っています。
水気を切った蓮根に上新粉と藻塩を加え、よく攪拌します。
後から醤油餡を張りますので、味付けは軽くしておきます。
皿に具材を盛り込み、それを擂りおろした蓮根の生地で包みます。
食卓に出す食器が蒸し器に入る場合は食器ごと蒸しても良いでしょう。ただ、蒸し上がりにかなり水分が出ますので、それを切らなくてはなりません。蒸し器の湯が沸騰してから12分蒸して下さい。
器に移し、醤油餡を張って、海老や銀杏をちらし、菜の花を添えます。
食器も十分に温めておきましょう。天には山葵も盛っています。蓮根蒸しには山葵の辛味がよく合うのです。
もっちもちの食感を楽しみながら食べ進むと中から海老や真鱈が出てくる楽しさがあります。
福袋のようでちょっと嬉しくなります。中の具材を知らないで食べた方が楽しいのでしょうね。
蓮根の普段と違った一面を見る蓮根蒸し。この生地をスプーンですくって、フライパンで焼きますと蓮根餅になります。こんがり焼いて醤油を垂らすと佳い肴になります。蓮根蒸しは日本料理なんですが、これを別な国籍にしてみたくなりました。料理の国籍変換ですね。新しい料理を創製する時に使う技です。次の記事では洋風の蓮根蒸しをご披露いたします。
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