有馬記念で出張料理人
カテゴリー: 未分類
すっかり恒例となりました大名マークさんちでの競馬パーティー。私は競馬がちんぷんかんぷんなので、料理を作ってお出しして、それなりに楽しんでおります。今回はコトルのひゃくさん、大名マーク夫人とのコラボになります。ひゃくさんはプロですので、ずいぶん前から緊張しています。特に今朝はガッチガチです。^^ プロから見れば私の料理なぞ、ままごと程度です。でも、せっかくの機会ですので、キッチンでいろいろ教えて頂きたいと思っている次第です。m(..)m
だんだんと勝手知ったるになってきましたスポンサー大名マークさんちのお勝手。^^
明るくてすごく広くて仕事がしやすいキッチンなのです。昨年の大震災で津波が襲いましたが、見事に復旧させました。さあ、気合を入れて、献立表や調理タイムテーブルも貼り付けて、いざ、調理開始です。
お酒は各自が好きなものを持ち寄る掟となってます。^^
これはまだほんの序の口。記事の最後で14人が呑んだ全量をお見せしますね。^^ ラベルには持ち込んだ方のお名前を書いて話題性を喚起します。薀蓄もすぐ聞けますしね。恥ずかしながら即席のクリスマスリースも作ってみました。
前菜は発酵系の三品です。庭の葉蘭に盛り付けてみました。
全て手作りです。左から鰰の飯寿司、粕味噌漬け豆腐、銀鮭の紅葉漬けです。粕味噌漬け豆腐は文字通り酒粕と白味噌を混ぜた物に脱水した豆腐を1ヶ月から2ヶ月漬け込んだものですが、私は塩麹も加えました。作り方はこちらをご選ん下さい。かなり酒粕が利いてますので、空きっ腹で食べると酔います。^^ 銀鮭の紅葉漬けにも塩麹を擂り潰して加えております。
続いて、空腹の胃袋をお酒から護るためのお凌ぎです。蛸飯を炊いて、海の幸各種を盛り込んでみました。
海の幸のお料理は蛸の桜煮、鮑の旨煮、帆立貝の味噌漬けです。彩に銀杏と東根の紅葉麸を天に盛ってます。
今回はプロフェッショナルのひゃくさんに指導を受けながら、お手伝い頂いています。
盛り付けもこちらの想定以上に綺麗に決まってます。師匠と呼ばせて頂いてもよろしいでしょうか。^^
続いて、鳴瀬の牡蠣をユケチュウさんが持ち込んだ会津の純米吟醸泉川で贅沢に蒸し上げます。
被災が激しかった東松島市の鳴瀬地区ですが、いつも世話になってます奥松島かき鮮さんも加工場が激しく被災しました。でも、自力で再建し、今年からは牡蠣の販売も始めています。
蒸し上がった牡蠣をハーフシェルで柚子とともに供します。
今年は猛暑が続き、松島湾の水温が30度を超えました。さすがの牡蠣も耐えられず、大部分が死滅しました。その後遺症によるためか、冬になっても生き残りや身入りが例年に比べて芳しくありません。いつもでしたら、真っ白くパンパンに張った身が自慢の鳴瀬牡蠣なのですが。。。でも、みなさま、美味しいと言って喜んでくれましたのでホッとしました。
三陸産の海の幸でお造り盛り合わせです。大胆に厚めに切っています。
生目梶木、生目鉢鮪、活帆立貝、銀鮭、手前の丸いのは〆銀鮭を甘酢に漬けた大根の桂剥きで巻いたものです。これらは全て気仙沼港に水揚げされた魚と志津川湾で養殖された魚貝類です。
焼き物代わりにマッシュドポテトを型抜きしてから焼いて自家製の塩辛を乗せてみました。
塩辛は熟成を促すために気仙沼に持ち込んで毎日、掻き回して万遍なく空気に触れさせていました。馬鈴薯と塩辛の組み合わせは北海道が生んだ名作ですね。
こちらはヘシコのピッツァです。仙台駅前の居酒屋長州さんの名物ですね。
ヘシコをアンチョビー替りに使うのですが、私はバジルではなく大葉の香りを組み合わせました。
ご存知のとおり、ヘシコは日本海側で作られる魚の糠塩漬けですね。これはなおさんがお土産に買ってこられたものを提供頂いています。
トマトソースにもこのヘシコを刻んで風味を付けています。ヘシコの熟れた香りが立ち上るピッツァを作りたかったのです。
みなさま、酔いながらも料理が出されるごとに撮影に勤しみます。^^
ありがたいですね。料理は消え物なのですが、記憶の他に画像としても残してくれています。
これは鳴瀬の牡蠣フライです。揚げ立てを召し上がってもらいます。
呑みながら作ってますので撮影し忘れましたが、タルタルではなく、ひゃくさんの牡蠣塩(カキの茹で汁を煮詰めた物)と柚子ポン酢おろしで召し上がって頂きます。
これはサプライズの一品。世界最強であろう白子のフライです。^^
これにはポン酢がよく合います。揚げ加減が難しく、呑みながらだったのでクリーミーさが残っていたか不安です。
ひゃくさんが何かを握り始めました。なんと、オリジナルの雪花菜(おから)のサラダだそうです。
自家製柚子胡椒を混ぜ込んだドレッシングで飾っています。さずがプロは違いますね、大変勉強になります。雪花菜(おから)のサラダにはお酢も使っているそうですが、酸味はすごく柔らかでパクパク食べられます。旨みの素は擂った煮干とシラス干しだそうです。 @@ 尊敬の眼差し。^^
本日のメインの一つ、大名マーク婦人のタンドリーチキンを名取のパン工房ゆがふさんの丸パンで頂きます。
生野菜をたっぷり挟み込んでかぶりつきます。みなさん、弾ける辛さにヒーヒー言いながら頬張っておりました。酔って鈍くなりつつある舌に良い刺激を与えてくれました。^^
もう一つのメイン、仙台牛の塩麹煮込みです。仙台牛ですからA5クラスです。実は脛肉なのですが、風味は変わりませんよ。
脛肉は筋が入っていますので、延べ3時間ほどかけて煮込んでいます。仕上げに蕪とキノコ類を炊き合わせ、最後に春菊と食用菊を散らしました。脛肉との奮戦記は年明けの記事でご紹介致します。^^
ここで口直しにひゃくさんの漬物盛合せ。
どれもひと工夫がされていてただの漬物ではありません。ひゃくさんは野菜とスパイスの組み合わせに人並み外れた感性をお持ちです。この他にもピクルスもあったのですが、撮影を忘れてしまいました。m(..)m
最後の〆は、ちょっとボリューミーですが、大人気の大名マーク夫人特製のカレーでカレー饂飩(うどん)でございます。
キーマカレーなので饂飩との馴染みもピッタリです。生野菜もたっぷり盛り込んでいます。
最後のデザートはアイスクリームに塩麹ソースをかけて、柚子皮おろしを天盛りしました。
下はひゃくさんの盛り付けです。やはり感性が光りますね。塩麹ソースは私のオリジナルですが、擂り潰した塩麹に酒粕を加え、生クリームで伸ばしたものです。香り付けにカルダモンとベルガモットを加えています。塩味の効いたアイスクリームも乙な味わいですよ。
呑んだ呑んだ、実によく呑みました。14人で日本酒1升と4合瓶7本。ワインやスプマンテが8本。
これは酔ってもいつも冷静なユケチュウさんが撮影したものを使わせて頂きました。ユケチュウさんにはまたまた、酔っぱらった私を無事に自宅まで連行して頂きました。毎度すみませんねぇ。^^
いや~、実に楽しかった。ほとんどキッチンにおりましたが、競馬に熱中されている皆様の歓声が響き渡り、一体感も感じつつ調理できました。勝手ながら師匠と仰いだひゃくさんの野菜料理にも深く感銘致しました。これからもご指導よろしくお願いいたします。よろしければ、被災地の復興しつつある水産物のPRにもご協力頂ければ幸甚でございます。m(..)m
最後に今回のお献立をリストアップしておきますね。
前 菜 発酵系珍味三点葉蘭盛(鰰飯寿司・粕味噌豆腐三種・銀鮭紅葉漬)
凌 ぎ 蛸桜煮蛸飯添え 帆立貝味噌漬炙りと鮑旨煮
蒸し物 鳴瀬牡蠣吟醸酒蒸し 柚子酢でさっぱりと
お造り 三陸産 目梶木、目鉢鮪、活帆立貝、〆銀鮭桂巻他盛合せ
焼き物 炙り馬鈴薯自家製塩辛乗せ
焼き物 なおさん土産のへしこのピッツァ
揚げ物 鳴瀬のカキフライをひゃくさんの旨塩と柚子ポン酢おろしで
サプライズで白子のフライ
サラダ ひゃくさんの雪花菜サラダ
焼き物 大名マーク夫人のタンドリーチキン ゆがふのパンと生野菜で
椀 物 仙台牛脛肉塩麹煮 蕪と菊花
香の物 ひゃくさんの特製漬け物あれこれ
〆 大名マーク夫人のカレー饂飩
氷 菓 塩麹ソースでアイスクリーム
コメントの投稿