【岩手県釜石市】復活した魚河岸食堂
カテゴリー: 外食:寿司・魚貝類定食
魚河岸食堂。。。粋な響きですよね。魚河岸は本来、江戸時代の日本橋辺りの川岸で魚専門に荷揚げする一帯をそう呼んだのでしょうけど、今では魚市場のあるエリアを魚河岸と粋に呼ぶようです。その魚河岸にある食堂ですから、きっと魚料理も多彩にあるのだろうと思うのは早計です。
魚市場にある食堂は本来、市場で働く人たちの食事処であり、いくら水産関係者でも毎日見ている魚はちょっとと言う人も多いのです。ですので、見学者や観光客も受け入れる食堂は海鮮丼や刺身定食にも力を入れますが、利用者が市場関係者に限られる食堂の場合はビックリするほど魚料理が少ないのが普通です。
さて、一年ぶりで岩手県の釜石市を訪れています。
正面の釜石大観音様は昨年の大津波をどのような心境で見下ろしておられたのでしょうか。
こちらは復旧してから1年が経過した釜石魚市場です。旧魚市場から約1km湾口寄りの新浜町にあった第二市場を修復しています。
ヤマト福祉財団の支援も受け、製氷施設や滅菌冷海水製造装置等も復旧させました。地盤沈下も数十センチあり、その分を嵩上げしています。昼時だったので水揚げは終わっていました。
魚市場の裏側で日替り定食や食事処の幟旗を発見。この辺の嗅覚には自信があります。^^
人が多数働く所には食事処がなくてはならないのです。奥のプレハブは漁協や関連会社の事務所が入る仮設施設ですが、食堂もあるようです。
プレハブの1階にありますこの食堂は、、、えっ、魚河岸食堂さん! も、もしかしてあの魚河岸食堂さん?
飛び込みますと、ご主人も奥様も元気でした。あの日、遅いお客様がいて14:30の閉店を遅らせて対応していたところに地震が発生、それから店を閉めて速攻で逃げたのだそうです。ですが、お店は跡形もなくなってしまいました。
こちらが、震災前の魚河岸食堂さんです(2008年8月)。
水色の看板がよく目立つ平屋建てでした。4年前の夏、ここで飛び切り新鮮なイカ刺定食を頂きました。その時の様子はこちらをご覧下さい。
発券機がなくなり、メニューも減りましたが、、麺類、定食、丼物まで一通り何でもあります。
市場関係者の方はラーメンに丼物やチャーハンを組み合わせていました。ご覧のように定番メニューには魚はありませんが、壁に焼魚定食の文字を発見。
そこで焼魚(丸干いわし)定食卵焼き付き650円をお願いしましたところ、なななんと、納豆は付くわ、冷や奴が付くわでとてつもないボリューム!!
これで650円はすごいですね。恐るべし、魚河岸食堂。。。
大羽イワシの丸干し2本にそれに負けない卵焼きがどーん。サラダもしっかり付いています。
卵焼きはオムレツのように見えますが、中身はありません。卵2個はしっかり使ってあります。
丸干しイワシはいつも頭から丸かじり。骨の一欠片も残しません。ワイルドだべぇ。^^
頭も良く噛んでいると骨から旨味が出てきます。内臓の苦みも大人の味わい、熟れたイワシの香りも堪りませんね。
納豆だって冷や奴だって普通に一人前ですよ。
これだけだってご飯が2膳は食べられます。
味噌汁にも豆腐がたっぷり。
これに漬け物も付くのですから価値ある650円ですよね。
なんと言っても最大の迫力は、この丼飯。しかも山盛り。
奥さんが「足りなかったら、言ってねぇ」だって。全部残さず食べられるか困っているところに追い打ちをかけられました。^^
釜石魚市場の魚河岸食堂さんは典型的な市場関係者用の食事処ですが、遠方より営業でやって来た方なども利用しています。出来ることなら日替りの刺身定食だけは以前のように残して欲しかったです。もしかしたら、お願いすればやって頂けるのかも知れませんが、復興したばかりなので無理は言えませんね。ラーメンも自慢のようですので、今度は挑戦してみましょう。写真は撮っていませんが、食後のコーヒーはセルフですが、無料です。どこまでもすごい魚河岸食堂さんでした。
魚河岸食堂
・所在地 :岩手県釜石市新浜町1-4 釜石市新浜町仮設施設1F
・電 話 :
・営業時間 : 6:30~14:30
・定休日 :休市日
・駐車場 :あり
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