料理教室に行ってきました
カテゴリー: 料理:買い魚
以前もお邪魔したことのある堀先生の薬膳料理教室に参加しました。私には志津川からギンザケを仕入れて運ぶ任務があり、当日も技術指導のお手伝いををさせて頂くことになっています。10年くらい前までボランティアで料理教室の講師をやっていたのですが、準備にかなりの時間と労力を要するので現在まで休止状態が続いていました。でも、やっぱり楽しいなぁ、みんなでわいわい料理するのって。
この日の献立は養殖ギンザケとワカメが主材料となります。どちらも生産者のみなさんが懸命の努力により震災以降に復旧させました。
ワカメの生産量は震災前の70%以上にまで回復したとされています。本日はワカメを提供して下さった十三浜の生産者の方々も調理に加わっています。一方、ギンザケはまだ水揚げが続いていますが、50%程度の復旧見込みです。ただ、ギンザケは昨年、水揚げ直前で被災しており、出荷に1年間ブランクが生じたため、市場を外国産のサーモンに奪われ、価格が低迷しています。養殖物はセシウムも不検出だし、被災地復興のためにも以前のように利用して貰いたいものです。
ところで、ギンザケやワカメの料理も過去にずいぶんご紹介してきましたが、ブログ内検索をかけるより、「サエモン ギンザケ」や「サエモン ワカメ」でググった方が迅速かつヒット数も多く出てきます。^^
さて、本日のお献立は、、、
和え物 新ワカメと新玉葱の鯖味噌衣和え
箸休め ノンオイル銀鮭のパリパリ皮煎餅
吸い物 葛打ち銀鮭とワカメのすまし汁
主 菜 冷製銀鮭の薬膳棒々鶏ソース
御 飯 サーモンライス(洋風手こね寿司)
の5品です。ギンザケとワカメを堪能できるメニューとなります。これらのレシピはこの記事の文末に記載します。
本日の会場は五橋の仙台市福祉プラザです。23名の皆さんが4班に分かれ、連係プレーでガンガン作っていきます。
ご飯を1升5合炊きましたが、調理実習室の炊飯器は電気なので1時間もかかりました。これの待ち時間が想定外でした。
仙台放送さんの取材もあり、実習生の皆さんも緊張気味。菅原ディレクターが参加の動機をみんなにインタビュー。
安全な水産物のPRに仙台放送さんが共感して下さいました。なんでもかんでも水産物が汚染されているわけではありません。正しい知識を身につけて健全な食生活を送りましょう。
まず、新ワカメと新玉葱の鯖味噌衣和えが出来上がりました。
鯖の味噌煮缶を使ってコクのある和え衣にしています。 ワカメがいくらでも食べられるお惣菜です。
続いて、銀鮭のパリパリ皮煎餅です。油で揚げず、レンジでチンして作ります。パリッと仕上がったら軽く塩をします。これ、ビールのあてに最高。
ギンザケのフィレから出た副産物の有効利用ですね。時間は掛かりますが、中落ちもこの方法で骨煎餅になりますよ。
吸い物は葛打ち銀鮭とワカメのすまし汁です。
葛打ちしたギンザケはつるりとした食感。ワカメとの色の対比もなかなか佳いですね。
こちらはサーモンライス、つまり銀鮭を使った洋風手こね寿司です。
彩りも楽しみたいので、醤油は使いません。大葉ではなく、パセリと玉葱の微塵切りを加えて味わいも洋風にしました。
本日のメインディッシュ、冷製銀鮭の薬膳棒々鶏ソースです。
油を使わず生野菜もたっぷり添えてヘルシーなメインとなってます。
盛り付けにはそれぞれの個性が表れます。彩りと配置が重要です。ナルトのように見えるのは、イタリアのキオッジャ地方発祥のビーツです。
薬膳棒々鶏ソースは微塵切りの長葱と生姜をたっぷり使って食べるソースとなってます。漢方的な効能は伺いませんでしたが、葱と生姜と胡麻と来れば、体にがっちり効きそうですね。
2時間近く掛かってしまいましたが、全品完成です。結構なボリュームですね。
これにワインがあったら、どんだけ嬉しいことか。^^
さ、お楽しみの試食です。冷凍ではない生のギンザケは如何でしょう。
十三浜のワカメも歯応えがしっかりしていて上質です。和え物、汁物、サラダと何にでもすぐに使えるのが塩蔵ワカメの便利なところ。
宮城県でも肉食性の魚類は100ベクレルを超える種類が出ていますが、それらの漁獲はすでに自粛しており、流通に乗ることはありません。万が一、消費地で検査に引っ掛かれば、食品衛生法により罰せられますし、何よりも生産地の信頼を失ってしまいます。養殖生産物に比べて、天然魚は扱いが難しいのですが、店頭に並んでいる魚は安心して召し上がって下さい。幸い養殖生産物は魚食性のギンザケでも配合餌料で育てられますのでセシウム不検出です。養殖生産物の検査結果は宮城県漁協が公表しておりますし、各県の天然魚貝類の検査結果については水産庁のHPで最新情報が得られます。
銀鮭と若布を使った初夏のお献立
■■■ 作り方(4人分) ■■■
◆ 新ワカメと新玉葱の鯖味噌衣和え
材料:塩蔵ボイルワカメ・・・30g
新玉葱・・・・・・・・大1個
鯖味噌煮缶・・・・・・1缶
練り芥子(小さじ1)、マヨネーズ(大さじ2)、
レモン汁(小さじ2)、粉山椒
① ボイル塩蔵ワカメを水で戻して水気を絞り、小口に切っておく。
② 新玉葱はスライスしておく。辛ければ水晒しする。
③ 鯖味噌煮缶の骨を取り除き、擂り鉢でよく擂る。これに練り芥子、
マヨネーズ、レモン汁、粉山椒を加えてよく混ぜ合わせる。柔ら
かめに調製する。
④ ①②を③で和える。
◆ ノンオイル銀鮭皮のパリパリ煎餅
材料:銀鮭の皮、塩胡椒
① 料理の際に出た銀鮭の皮を名刺サイズに切る。
② 皿に貼り付け、電子レンジで5分ほどチンする。
③ 庫内の水蒸気を扇ぎ出し、皮を裏返してさらに5分チン。
④ よく乾かしてから軽く塩胡椒する。
◆ 葛打ち銀鮭とワカメのすまし汁
材料:銀鮭刺身大8枚、塩蔵ボイルワカメ10g、塩、薄口醤油、
粉山椒、昆布だし、片栗粉、白髪葱、
① 薄めの刺身サイズの銀鮭に軽く塩と粉山椒を振って少しおく。
② ①に片栗粉を塗す。
③ 昆布だしに塩と薄口醤油少々で調味する。ワカメを戻す。
④ 沸かした③に余分な粉を落とした②を入れてサッと加熱する。
⑤ ④を戻したワカメと椀に盛り、白髪葱を天盛りする。
◆ 冷製銀鮭の薬膳棒々鶏ソース
材料:銀鮭切り身・・・・・・4枚
長葱(1本)、生姜(微塵切り大さじ3分)、白胡麻(大さじ3)、
練り胡麻(大さじ2)、レモン汁(大さじ1)、パセリ(4枝)、
塩蔵ボイルワカメ20g、レタス(半玉)、黄パプリカ(1個)
キュウリ1本、薄口醤油、砂糖少々
◇棒々鶏ソース
① 葱と生姜は微塵切りにしておく。生姜の皮と葱の葉は銀鮭
ボイル用にとっておく。
② 擂り鉢で煎った白胡麻をよく擂り、これに①と練りゴマを混ぜ
合わ せる。
③ 醤油、砂糖、レモン汁で調味し、ポッタリとした感じに仕上げる。
◇冷製銀鮭
① 銀鮭の切り身は2%程度の塩水に生姜の皮、長葱の青葉、
パセリの軸、ベイリーフを加えたヒタヒタの茹で汁で茹でる
(蓋をしたフライパンで)。
② 粗熱が取れるまで鍋ごと冷ましてから崩れないように取り出す。
※ 茹で汁は濾して回収し、サーモンライスを炊くスープとする。
③ 皮や小骨を取り除き、冷蔵庫でよく冷やしておく。
◇盛り付け
① 水気を拭いたギンザケを中央に置き、棒々鶏ソースをかける。
② 周囲を戻したワカメ、パセリ、レタス、パプリカ、キュウリ等好み
の野菜をあしらう。
◆ サーモンライス(洋風手こね寿司)
材料: 銀鮭切り身・・・・・・二切れ
米・・・・・・・・・・3合
スープ3カップ(上記のギンザケの煮汁)、オリーブオイル(大さじ1)、
レモン汁(大さじ3)、パセリ微塵切り(大さじ1)、玉葱微塵切り
(大さじ2)、塩、砂糖少々
① 塩とオリーブオイルをスープ+水に加えて薄味のご飯を炊く。
② 銀鮭の薄めの刺身にし、塩を塗して20分程置き、レモン汁に浸す。
③ 炊けたご飯に砂糖を加えたレモン汁を振り入れよく撹拌し、冷ます。
調味は寿司飯程度にする。
④ ③のご飯に②の酢締め銀鮭とパセリと玉葱の微塵切りを混ぜる。
銀鮭は崩れても良い。
コメントの投稿