伝統的果実酢 柿酢を醸す 【応用編】

カテゴリー: 料理:野菜・果物

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 前記事で柿酢の完成までの経過をご説明しましたが、初めてにしては会心の出来となり、一人悦に入っております。貴重なので、これから少しずつ、 料理に使っていこうと思います。10リットルも出来れば、毎日飲用にも回せるのですが、ボトル1本強ですので大切に味わいます。参考までに仕込から完成まではこちらをご覧下さい。


        

        柿酢を作りました【仕込編】

 
        柿酢を作りました【完成編】 

 

  

 

 

 核酢を嘗めてみて、直感的にこれは大根と合うと思いました。柿酢に塩と鷹の爪を加えて煮沸し、拍子木に切った大根にかけます。大根の柿酢漬けを作ろうとしています。
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いわゆる和製のピクルスですね。柿由来の透き通った甘味がありますのでよいものが出来そうです。翌日には食べられそうですが、2日ほどおいてみました。

 

 

 

 


 

 

 和の自然な食材同士の組み合わせは違和感がありません。しかも、この大根は菜園でそれぞれの成長過程を見つめ合って来たわけですから。
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漬け込む時に昆布の旨味を加えるか悩んだのですが、柿酢は単なる酸味だけではなく、複雑な旨味も持っており、余計な旨味を加えないでよかったと思っています。

 

 

 

 

 

 


 続いては同じの木の実から作った干し柿とのコラボを試してみます。干し柿の製造工程はこちらをご覧下さい。
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干し柿は長い間、日本人の甘さの基準でした。現代はこれより甘味の強いものが氾濫し、それらに慣れると健康にも影響がでそうです。干し柿の甘さに柿酢の酸味を加えて、それを料理に活かしてみようという魂胆です。

 

 

 

 

 

 

 


 干し柿はあらかじめ柿酢をかけてふやかしておき、柿酢を加えながらハンディーミキサーで攪拌していきます。
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干し柿を強引に丸のまま(ヘタは取って)潰してしまいましたが、かなり粘るので賽の目に切ってからミキサーにかけた方がよかったかも知れません。最初は上下に付くように潰していき、柿酢を加えながらペースト状になるまで攪拌します。

 

 

 

 

 


 

 

 3分ほどでこのような柿ペーストが出来上がります。酸味が入りましたのでまるでジャムのようです。
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タマリンドにも似ているかな。ということは、カレーに入れたら良い隠し味になりますね。パンに塗っても美味しそう。さて、これを料理に使うわけですが、またまた、大根とのコラボを思い付きました。大根は甘味ともよく合います。甘酒で漬けるべったら漬けがその代表です。甘酒を干柿ペーストに置き換えればそれなりのものが出来そうですが、芸がありません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 で、以前にもご紹介しました沖縄の調理器具しりしり器(8mm穴)で大根を太めの千六本にしていきます。
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しりしりした大根は海水程度の塩水に浸け、しなっとしたら引き上げます。沖縄ではこのしりしり器を使って、人参や青パパイヤの炒め物を作っています。しりしり器につきましてはこちらをご覧下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 先ほどの干し柿ペーストに醤油を加えて、甘酸っぱ塩っぱい和え衣を作り、水気を切ったしりしり大根に和えます。
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これがまた、未体験の味となりました。単なる甘い大根漬けではなく、柿酢の酸味がすっと筋を通しています。要するに柿なますの部類なのですが、もっと熟れたといいますか、醸したといいますか、深い味わいなのです。ああ、もっと文才があれば上手く表現できるのに、歯がゆいなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 最後の1品はちょっと趣向を変えて、洋風にしてみます。まず、半カップの柿酢に塩小さじ半分をよく溶かし込んでおきます。等量のオリーブオイルを加え、ハンディーミキサーでよく攪拌して乳化したら、干し柿ペーストを少量ずつ加えます。
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とろりとしたら出来上がりです。もし、塩味が足りなければ補います。つまり、柿酢ベースのドレッシングに干し柿ペーストでとろみを付けたものです。さて、これで何を頂きましょうか。

 


 ところで、今回も大活躍のハンディーミキサーですが、私はマルチシェフのスティックミキサーを愛用してきました。ところが、最近、在庫切れが続いています。最近のハンディーミキサーに関してはこちらをご参照下さい。なお、ハンディーミキサーとは電動泡立て器のことを示す場合もありますのでご注意下さい。


 

 

 

 

 

 

 上記の柿ドレッシングを使って春野菜のサラダを作ってみました。
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スナックエンドウと新物のワカメが主役です。中央には大根と人参の千切り、水菜、ワカメを盛り込み、コウナゴの素揚げをトッピングしてパプリカを添えています。もちろん食べる時には下に敷いたドレッシングとよく混ぜ合わせます。

 

  

 

 

 二ヶ月かかって醸造しました柿酢を使って色々料理を楽しんでいます。今の時代に逆行して、気長に食品調味料を作ることが妙に楽しいのは、私がへそ曲がりだからでしょうか。^^ 我々は科学の力で合理的に作られた食品の恩恵に与っていますが、本来の作り方をするとこうも違うものかと驚くことがあります。それも十中八九、の作り方の方が美味しいのです。本当は美味しい食品が合理的に作られて本物とかけ離れた味になっているのですね。豆腐や餅、お酢や醤油なども本来の作り方をすればもっと美味しいはずです。ただ、時間がかかって高くついてしまいます。でも、楽しみながら手作りすれば、それらを味わうことが出来るのですから、止められませんよね。^^ 

 

 

  

 

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2010/02/12(金) 05:00 | trackback(0) | comment(4)
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anego

URL | [ 編集 ] 2010/02/12(金) 10:55:17

いやいや、お見事ですとしか言いようがないです。
さぞかしウマイんだろうなあ・・・。
市販品は、買ってみなければわからない部分が多いけど
自分の手づくりした調味料だからこそ
その特性を活かしたお料理ができるんだなあ、と妙にナットク。
手間や時間がかかっても、コストが多少高くなっても、
「本当においしいもの」は生き残る力があるのでは・・?
サエモンさんのblogを見ていると、そんな可能性を感じます。
まずは、楽しむこと・・ですね。私もガンバロっと。

サエモン

URL | [ 編集 ] 2010/02/13(土) 06:18:38

  anegoさん おはようございます。

 犬の散歩に行ってきましたが、まだ真っ暗で氷点下。
日中の陽射しは春めいてきたのに、寒さの底はまだ続くのかも
知れませんね。

 最近、コメントが届くのに20時間ほどのタイムラグがあるようです。
昨日の午前中のコメントが今到着しています。亀レスご容赦。m(..)m

 現在の生活はかつて人間が縛られていた手間から開放された
ことが一番の恩恵のように思えますが、それが必ずしも幸せかと
言いますと、疑問符が付きますね。いつでも、一年中、ズラリと
食品が揃っているのは、子供の頃の夢でもありましたが、実現
されるとどうも嘘くさい物も混じっていることに気付きます。ちょうど、
映画のセットの街並みみたく。

 かといって、昔の手間を全部、現代に戻すことはできませんが、
手間を楽しみにしてしまえば良いのですよ。山に登るのも一種の
手間でしょ。でも、山頂に到達すると幸せに溢れます。

 よく食育という言葉を耳にしますが、私は食楽であるべきだと
思います。押し付けるものではなく、楽しむもの。音楽であるはずが
音育を押し付けられた子供の頃、音楽が嫌いになりました。^^

さわ

URL | [ 編集 ] 2010/02/14(日) 00:00:22

サエモンさん、こんばんわ。
またお邪魔させていただきます。

ドレッシングは、予想がつきましたが、大根は考えませんでした。
今が旬なので、いい組合せですよね。とても美味しそうです。
魚介類とはどうでしょうか?
(サラダは盛り付け方も、とても美味しそうでした。)

ニシンの山椒漬け、スルメの天ぷら、懐かしいですね。
私は、会津ではなく、隣の郡山なのですが、昔はよく食べました。
昨年、かなり久しぶりに、ニシンの山椒漬けをいただきました。
お酒(日本酒)がすすむ美味しさを堪能しました。
書いていて、また食べたくなったので、探してみようと思います。

サエモン

URL | [ 編集 ] 2010/02/14(日) 06:55:20

  さわさん

 いつもコメントありがとうございます。
柿酢は魚貝類の酢の物には使えそうですが、
ペーストやドレッシングは難しいかも知れません。
ただ、ペーストに塩を多めに入れて漬け床に
したら三五八漬けのようになるような気もしますね。

 ニシンの山椒漬けって、本当に美味しいですよね。
庭の山椒が若葉を出す頃、毎年、仕込んでいます。
トップ記事のBEST5にもあるようにお気に入りの
料理の一つなんです。











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