【加美町】ミュージアム巡りな一日
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前記事に続きまして、古川経由の加美町ミュージアム巡りです。古川の尹呂葉さんで久々に鶏チャーシュー麺を頂き、今度は進路を西に向け、加美町の旧中新田町の市街地を目指します。妻は墨絵美術館、私は陶磁文化館がお目当てです。今年は冬が厳しく、田植えも遅れたのでしょうか。この辺りでは今まさにその作業中でした。
墨絵美術館は広々とした公園の一角に移築された明治初期の古農家です。
実はこちらも被災しており、復元中のため休館だったのですが、遠くから来てくれたとのことで特別に見せていただきました。
中新田町出身の水墨画家河合墨雪(敏雄)氏の作品約50点が展示されています。以下の作品は美術館のリーフレットから転載しています。
墨雪氏はアメリカでの水墨画の普及に大きく貢献しております。墨絵のことはよくわかりませんが、生物画、特に魚貝類はなぜか心が動く作品がありませんでした。私の目や心の磨き方が足りないのでしょう。墨雪氏の実子であり弟子でもある素雪さんの方が生物に関しては独自の世界を持っおり、精神的な捉え方も優るように感じました。
それにしてもこの美術館のある公園は実に快適です。人も少なく、穴場ですね。駐車スペースが数台分しかないためでしょうか。
ここは東北酒造の跡地とのことで、かつての銘酒澤桜にちなんで、さわざくら公園と名付けられました。昼時だったためか、走り回る子供も犬の散歩も見られず、不気味なくらいに静寂です。物思いに耽りながらゆっくり散策するのに最適なスポットですよ。
続いて、訪れたのが考古学者の芹沢長介氏が収集したみちのく近世陶磁器を収蔵する東北陶磁文化館でしたが、やはり、震災の影響で修復中でした。残念。。
考えて見ると陶磁器は地震に弱いですよね。我が家も三割の食器を失いましたから。収蔵された一千点余りの陶磁器のどれくらいが残ったのでしょうか。ところで、芹沢長介氏といえば、日本における旧石器時代の存在を提唱したことで有名ですが、発掘調査に関わっていた藤村某による捏造が発覚し、この旧石器時代論争にも水が入ってしまいました。覚えていらっしゃる方も多いと思います。
加美町内にはもう一つ焼き物の博物館があります。駄目元で東北陶磁文化館から西へ16Km程走り、旧宮崎町の切込焼記念館に着きました。
切込(きりごめ)焼の存在は以前より知っていましたが、立地が立地なだけに日曜雑器を焼く田舎窯程度の認識しかありませんでした。ですので、あまり期待もせずに入館しました。
記念館は陶芸体験もできる広大な陶芸の里の一施設です。
山間に地場産の木材を使った建築物が連なり、忍者屋敷のような独特な雰囲気が漂います。^^
記念館の展示室も照明が落とされ展示されている陶磁器が浮き上がって幻想的な空間となってます。
木造建築と陶磁器が日本人の遺伝子に共鳴します。こちらも震災の被害があったようで、一部は修復中でした。
これはリーフレットから転載しましたが、どの作品もレベルが高い。正直に言って驚きました。
特に磁器の染付け技術が卓越しています。決して日用雑器だけではなく、美術品の域にある陶磁器も多数焼かれていたのですね。謎が多い切込焼ですが、認識を新たにすることが出来ました。
記念館に隣接するレストランすみかわで一休み。今日は盛り沢山な一日でした。
窓からの眺めも一面の新緑です。眼下に温泉施設やコテージがあるゆーらんども見えていますが、今回は温泉に入らず帰還しました。
加美町内にはこれらの他にも縄文芸術館、荒沢自然館など見処が満載です。そう言えば、薬師の湯の薬莱山も加美町でしたね。やくらいガーデンの薔薇もぼちぼち見頃でしょう。自然が残る野山と文化遺産がほどよくマッチした加美町の観光スポット、まだ修復中のところもあるようですので、事前に下記でご確認の上、お出かけ下さい。
加美町観光情報
http://www.town.kami.miyagi.jp/kanko/index.php?option=content&task=section&id=4&Itemid=42
加美町商工観光課 0229-63-6000
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