【大崎市】尹呂葉(いろは)の鶏チャーシュー麺
カテゴリー: 外食:ラーメン
今みちのくの山が萌え上がっています。山笑うとは俳句における春の季語ですが、まさにピッタリの表現ですね。辛かった冬から解放された喜びで満ち溢れ、山も微笑んでいます。これがもう少し時間が経つと、猛々しい青緑の世界になってしまいます。
4月の中旬以来、看病と葬儀で心身ともに疲れましたので、今日は夫婦で新緑のドライブを兼ねて美術館巡りをしたいと思ってます。進路は北を目指します。宮城県北西部に位置する加美町には様々な美術館や記念館が集積しているのです。
目指す加美町の前に娘が3年間通った古川に立ち寄ります。ここは江戸時代に建てられた橋平酒造店の酒蔵を改修した商業施設醸室(かむろ)です。
昨年の東日本大震災で蔵の一部が崩れ落ちたと伺ってました。遠目にも工事中であることがわかります。
施設の外を一周回ってみましたが、想像以上に激しく被災しています。
壁が崩れ落ちたり、屋根がすっかりなくなっている蔵もありました。
恐る恐るに入ってみますと至る所で復元作業が進められています。それでも営業を開始している店舗もありますね。
土壁を修復できる職人がいないのでしょうか。モルタルで崩れた壁を塗り上げています。
釜神さまの前を通って奥へと進みます。
釜神さまは台所の竈の神様です。宮城県北部から岩手県南部で見られる風習らしいですね。火を扱う竈を神聖化していたのでしょうか。それとも火の用心か子供のしつけでしょうか・・・。
奥の蔵には大崎うめぇもの市場があります。駄菓子や各種物産が所狭しと並べてあります。
食堂もあって、郷土料理のすっぽこ汁やひっつみ、油麩うどんなんかも食べられます。すっぽこ汁の起源に関する考察はこちらをご覧下さい。
妻が変わった物を発見! 濃厚塩トマトですって。ポモドーリセッキのセミドライタイプみたいですね。
さっそく、試食。。。 あれぇぇ、塩トマトというから塩味のドライドトマトだとばかり思っていたのに、裏切られました。なんと、甘いのです。これじゃドライフルーツですよ。酒の肴になりゃしない。^^
醸室といえば、中華そば尹呂葉(いろは)さんの鶏チャーシューですよね。3年ぶりに啜って行きましょう。再び、施設の外側に回ります。
外壁の上の方が崩れていますね。震災の時、けが人は出なかったのでしょうか。尹呂葉さんの本店はあの有名な岩出山のいろは食堂です。名物女将にあれこれ注意されて、ムッと来た方もおられるでしょうが、あの美味しさにまた足を運んでしまうのです。^^
お品書きですが、自家製麺の中華そばや鶏チャーシュー麺は3年前と値段が変わっていません。
以前は豚バラチャーシューの肉そばというのがありましたが、鶏チャーシューと合い盛りになって得盛中華そばになっていました。
手前が鶏チャーシュー麺800円、奥が中華そば650円です。
鶏チャーシュー麺にはしっかり味の染みた鶏もも肉が7枚、中華そばには3枚。つまり、鶏チャーシュー4枚150円の違いなのです。^^
魚の節の香りが鼻に抜けます。スープもチャーシューもメンマもかなり濃い味です。
辛口の私でも最後の方は血圧が上がるのを感じました。^^
特徴的なこの自家製麺。低加水率のストレート麺ですが、モッチリ感とボクッとした噛み応えが共存します。
宮城の内陸部の伝統的な中華そばにはこのタイプの麺がよく使われます。白石や蔵王の中華亭さんもこんな感じの麺でしたね。この麺には濃い醤油のスープがよく合います。塩味のチャーシュー麺もあるのですが、食べた方ご感想をお聞かせ下さい。^^
加美町ミュージアム巡りの途中で寄った古川の醸室ですが、ここだけで一つの記事になってしまいました。加美町の話題は次回にお届けします。いろはファミリーの中華そばはそれぞれのお店で少しずつ異なります。ここ尹呂葉さんでは鶏チャーシューにこだわり、本店のような排骨麺風の商品は扱っていません。伝統を重んじつつも、新たな個性も光っています。ただやっぱ、塩っぱいなぁ、富山ブラックほどではないにしろ、白いご飯が欲しくなります。^^
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