前記事に引き続き、山形県金山町(KANEYAMA)からのレポートです。世界的にも著名な旅行紀行文作家イザベラ・バード女史がロマンチックな雰囲気の場所と称賛した金山の街並みは現在とはずいぶん違っていたと思われます。この街並みは昭和58年度に制定された町の基本構想の中で「街並み(景観)づくり100年運動」により進められています。それにしても、日本の街並みは電柱と電線が邪魔ですね。災害時には復旧が速いのですが・・・。それと、コカコーラの自販機もちょっとKYじゃないですか。那須高原のコンビニのように街並みに溶け込むと好感が持てるのになぁ。その先の赤い車には目を瞑りましょう。^^
具体的な街並みづくりには、白壁と切り妻屋根の在来工法である「金山型住宅」を基準化して、それの建築に対する助成制度を定めています。
基準をクリアーした場合は最高で50万円の助成を受けられるのです。新築だけではなく、屋根を茶色や黒に塗り替えたり、切り妻屋根に造り替えた場合にも助成されるようです。
こちらは元郵便局ですが、現在は交流サロンになっています。喫茶施設がありそうな雰囲気なのですが、残念ながらありませんでした。
テーブルに椅子もあり、手入れの行き届いた和風庭園が眺められます。地元の方も散歩の途中に一休みしていきます。そう言えば、この町にはあちこちの道端に長椅子が置いてあり、旅人への配慮が感じられます。イザベラ・バードもこの町の人に好感を持ちました。
交流サロンの斜め向かいに傳八さんという甘味処を見つけました。やっとコーヒーブレークが出来そうです。
喫茶主体ではなく、菓子屋さんの店内でコーヒーも飲めるといった感じ。壁にはまだ、かき氷の札が張ってありました。このお店、地元では「デンパヅ」と呼ばれて100年余り親しまれてきたそうです。とすると、明治11(1878)年に訪れたイザベラ・バードはこのお店とは遭遇していませんね。
こちらの名物はこのくるみ饅頭とのことです。
饅頭はどうも、、、なのですが、天皇皇后陛下も召し上がったという名誉ある菓子とのこと、味見だけはしておきましょうか。
なるほど、コーヒーと饅頭は意外と合うかも。
いわゆる黒糖系の薄皮饅頭で、中は漉餡です。甘さも適度で、ちょこんと乗ったクルミも口直しになりますね。このくるみ饅頭、地元ではなぜか味噌饅頭と呼ばれているそうです。でも、味噌は使われていません。
一息入れた後は、15年ほど前、子供たちとキャンプで訪れた町外れの神室山麓に向かいます。こちらは冬はスキー場になるグリーンバレー入口にありますホットハウスカムロという温泉施設。
懐かしのキャンプ場を一回りした後は温泉に浸かって帰ろうという魂胆です。^^
午後の3時頃ですが、幸い人も少なくゆったり景色を眺めながら温泉に浸かれそうです。
窓からの景色はスキー場とラベンダー畑。流れる雲をボーっと見ながら温泉に浸かるのは心も洗われます。ただ、温泉は多少塩素臭いですね。源泉掛け流しではないのかも。
以前はキャンプで通過していた金山の街並み。金山三峰も記憶に残っていませんでした。イザベラ・バードの「日本奥地紀行」を読んでから、無性に彼女の足跡を辿ってみたくなり、その一つとして金山町を再訪してみたくなりました。いつの日か、東京から日光、新潟、山形、秋田経由で北海道まで、紀行文通りの道筋を過去の痕跡を求めて旅してみたいものです。彼女のように馬や人力車というわけには行かないし、自動車では空気を感じられないし、するってぇーとサイクリングかバイクツーリングか。こりゃもっと体を鍛えないといけませんね。^^
菓子茶房傳八(岸傳八商店)
・所在地 :山形県最上郡金山町大字金山403
・電 話 :023-52-2058
・営業時間 :7:00~20:00
・定休日 :年中無休
・駐車場 :店の前に3~4台
ホットハウスカムロ
・所在地 :山形県最上郡金山町有屋1400
・電 話 :0233-52-3400
・営業時間 :6:30~22:00
・ 定休日 :水曜日
・入浴料 :大人300円、小学生以下200円
・駐車場 :あり
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