里芋でイタリアン その3
カテゴリー: 料理:野菜・果物
里芋でイタリア料理を作って来ましたが、いよいよ、Second Piatto です。メインですので里芋だけというわけには行きません。そこで、Pollo alla Cacciatora (鶏肉の猟師風煮込み)に里芋を取り合せてみましょう。このイタリアを代表する煮込み料理も州や家庭によって微妙に異なり、かなり変異の大きい料理です。みちのくの芋煮より歴史が長いので、広がる過程で様々に変化していったのでしょう。
変異の大きいカチャトーラですが、骨付き鶏肉とキノコ類を使うタイプが多いようです。
骨付き鶏肉は食べやすい手羽元を使いました。今日はこれらに里芋を合わせてみます。合わせるタイミングがポイントになりそうです。他にはオリーブオイル、トマト水煮缶(ホール)、ニンニク、鷹の爪、ローズマリー、セージ、塩胡椒、ワインビネガー、ワインなどを使います。
手羽元はジップロック入れて塩胡椒を馴染ませます。
後で粉を振りますので、このような袋に入れておいて下さい。
里芋は皮を包丁で剥きますとロスも多く、煮崩れやすいのこのように丸めたアルミホイルで擦って取ります。
お肌が弱い方は里芋のぬめりでかぶれることがあるそうです。そういえば、腕の内側が少し痒かったですね。
本日は脇役ですが、里芋とキノコの下拵えが整いました。手羽元には小麦粉を塗しておきます。
袋を使って粉を塗しますと万遍なく均一に付きますし、後片付けが楽ですね。
フライパンでオリーブオイルを温め、ニンニクとローズマリーの香りを移します。続いて手羽元をこんがり焼いています。
ニンニクとローズマリーは焦げる前に取り出します。手羽元は片面ずつじっくり焼いて表面を固めます。
鍋に炒めた手羽元と水煮トマト、ハーブ類、鷹の爪を入れ、ワインビネガー少々とワインカップ1を加えます。
この後、40分ほど煮込みますので、途中で焦げ付かないように水を足しながら加減します。時々底の焦げ付きを確認しましょう。里芋は20分経過した時点で加え、ごく弱火にします。キノコ類は最後の5分間で煮込みます。ハーブ類はばらける前に取り出します。鷹の爪も辛さを見ながら、途中で取り除きます。
出来上がりました。里芋入りカチャトーラです。里芋が入ったことでぐっと秋らしくなりました。
里芋のぬめりが煮汁にも適度に移り濃厚さを増しています。里芋はアルミホイルで皮を剥いていますので、トロリと柔らかいのすが、煮崩れません。出来上がりをすぐに食べるのではなく、一旦冷ましてから温めなおしますと、里芋にもさらに味が染みてもっと美味しくなります。ただ、イモ類は冷凍できませんのでご注意ください。特に水分の多い里芋は冷凍しますと変性が激しいです。
濃厚な旨味のソースはパスタにもよく合います。フィットチーネのセミフレスカを使いました。
ピリッと利いた辛みでアラビアータのようです。秋のパスタとして定番メニューに加えましょう。皿に残ったソースもパンで綺麗に拭き取って頂きたいですね。
3回連続でお届けした里芋でイタリアンですが、実によくフィットしてくれました。東南アジア原産の里芋が地中海沿岸の料理法にジャストミートするのですから楽しくなります。料理の世界は宇宙のように広大で、食材と調理法の組み合わせも無限です。人類はそれらのうち、美味しいと感じたものを定番料理として継承してきたわけですが、まだまだ、手付かずの組み合わせは存在するはずです。それを探索していく旅も楽しいものです。^^
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