意外に美味 キュウリの佃煮
カテゴリー: 料理:野菜・果物
先日、いつもキュウリを差し上げているお隣さんが、 「頂いたキュウリで作ってみたので食べてみて。」と上の写真のような食べ物を持ってきて下さいました。一見、キュウリの古漬けを調味液に漬け込んだものように見えたので、「漬け物ですか?」と伺うと、なんとこれはキュウリの佃煮とのことです。まさか、なにかの間違いだろうと思いつつも、喜んで頂きました。一口、食べてみるとカリカリとキュウリの歯応えがあり、とても佃煮のように煮込んだものとは思えません。立ち話でさらりと伺った作り方でさっそく、再現してみることにしてみます。
菜園のキュウリももう終盤戦ですが、まだ、これくらいは採れます。
ブルーム付き、シワシワ、トゲトゲの四葉系キュウリです。漬け物には最適なのですが、佃煮は作ったことがないのでわかりません。
まずはキュウリの塩揉みを作ります。暑さ2mm位の輪切りにし、2%の塩をして1時間ほどおきます。
佃煮ですから、事前に余計な水分を取り除いておくのでしょうね。キュウリは脱水後にもさらに目減りするでしょうから、5本使って作ります。塩は後々の味にも影響しますので、天日干しの自然塩を使いましょう。
1時間もしますと、水分が出てしんなりとします。このまま食べても十分美味しいのですが、先に進みます。
ぎゅっと絞って水分を除きます。このキュウリのエキスも勿体ないですね。冷麺にもでも入れて味わいたいくらいです。^^
絞っただけではまだ、水気が取り切れないので、内緒で文明の利器を使います。^^
水気を絞ったキュウリをキッチンペーパーとガーゼにくるみ、洗濯機で脱水をかけました。後でよく水を流しておきましたので、問題ないでしょう。
脱水機は威力絶大、こぢんまりと圧縮されたキュウリをいよいよ煮詰めていきます。佃煮ですから、醤油と味醂がベースとなりますが、酢を加えるのが特徴らしいのです。調味料の分量はキュウリ5本分ならそれぞれ大さじ1杯くらいでしょうか。
お隣さんは鷹の爪と生姜を使っておりましたが、同じでは面白くないので、我が家でよく使う実山椒の佃煮を生姜に代えて使います。それと、最後に塩昆布を混ぜるのがポイントとのこと。塩昆布料理は今やたら流行ってますが、注意しないと添加物だらけの曲者では、かえって味を損ないます。
塩昆布以外の材料と調味料を鍋に入れて、弱火で炒りつけるように炊いていきます。
加熱しすぎると、カリカリとした歯応えがなくなってしまうのではないかと、チェックしながらの調理です。加熱時間を短くするためにも、脱水をがっちりやっておくことは理に適ってますね。15分くらいで緑色が飛んで醤油の色に染まっていきます。味見をしながら歯応えとの兼ね合いで仕上がりを判断します。塩昆布も入りますので、味は薄めでもよいのです。
最後に塩昆布を混ぜ込んで旨味を添加します。
白い粉が見えなくなるまで、よく混ぜて半日ほど馴染ませた方が美味しくなりました。
実山椒の風味が利いたぴりっと辛いキュウリの佃煮が出来上がりました。
かなり炒り付けているのですが、カリカリとした歯応えはまだ残っています。面白ですよね。どう見てもこれはキュウリの調味漬けですが、しっかりと炊いてあるのです。
一応、冷蔵保存しますが、日持ちしそうなので、タッパーに詰めて気仙沼にも持って行きます。
これはご飯が進みます。最近、気仙沼の部屋でも一合炊きの炊飯器でご飯を炊くようになりましたので、夏の朝にはこのような惣菜が嬉しいのです。
半信半疑で作ってみたキュウリの佃煮ですが、見た目も食感も味わいも古漬けキュウリのたまり漬けのような感じでした。前処理の脱水作業を入れても2時間以内には出来てしまう保存性の高いお惣菜です。キュウリ5本分でも片手で一掴みくらいになりますので、食べ切れないくらいの収穫があった時や破格で山盛りのキュウリが手に入った時には重宝な料理です。ただ、佃煮と言いますと、塩分を摂り過ぎてしまうのではとの懸念もありますね。
計算してみますと、醤油は大さじ1(15ml)で17g、塩分濃度が15%なので、使われた塩分は2.55gとなります。塩昆布も10g使えば、塩分も2.3g追加になり、全体で塩分(食塩換算)が5gほどになります。成人の1日当たり推奨塩分摂取量は10g未満、高血圧の人では6g未満ですから、10日で食べれば特に問題とならないでしょう。むしろ、外食や麺類などで摂取する塩分の方が圧倒的に多く、例えばラーメンやカップ麺一杯完食すれば6~7gの塩分となり、高血圧の人はこれで一日分の塩分量に達します。私も震災後しばらく、カップ麺生活をしていたことがあり、その頃から血圧も跳ね上がってしまいました。本日、お医者様に出向いたところ、さらに減塩・節酒・運動を強化するよう申し渡されてきました。(涙)
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