青森美味探訪(15) 新しい貝焼きのご提案
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青森から秋田にかけて貝焼きという郷土料理が存在します。秋田出身の先輩はケヤキと発音していました。写真のように大きな天然ホタテガイの貝殻を鍋にして貝柱入りの卵味噌を作ったり、ハタハタをしょっつるで小鍋立てにしたりします。古川市場で買い求めた貝殻を使ってやってみたい料理があるのです。貝殻を選ぶ際は大きさや深さもさることながら、大事なのは殻の厚みです。薄いとやはり耐久性が劣ります。
まずはさんふり横丁の小栗さんで食べた伝法焼きを再現します。最初に卵の素を作ります。素は日本料理の技法で卵黄に油を垂らしながら攪拌してペースト状にした物です。
卵の素は酢が入れば、マヨネーズですね。ハンディーミキサーを使って楽々作ります。^^ これくらいポッタリすればOKです。
ホタテの殻に素で和えた貝柱と茸類を盛り込みます。茸類は薄めた麺つゆでさっと炊いてあります。
材料は小栗さんに教えられたとおり、卵と帆立貝、山菜と茸なのですが、この時期は山菜の水煮しかなく、中国産しか売ってなかったので省略して、青菜を使いました。右側が伝法焼き、そして、左側が今回提案させて頂く、青森新貝焼きです。^^
青森新貝焼きは味噌とカレー粉とホワイトソースが材料に加わります。
そうです。青森のソウルフード、味噌カレー牛乳ラーメン風味の貝焼きを作っています。
両方一度にオーブンで焼き上げますが、伝法焼きの素は加熱しすぎますと焦げやすく、中まで固まりますので途中で取り出します(200℃で15分位)。伝法焼きだけなら、上火だけのグリルでよいでしょう。
左の味噌カレー牛乳貝焼きの方は、グツグツして表面に少し焦げ目が付くくらい、しっかり焼き上げます。
貝焼きを作る時に大切な準備があります。古川市場で教示されたのですが、乾燥しすぎた貝殻を火にかけると割れることがあるそうです。使用する前にお湯で少し煮ておくとよいと言われました。
さっそく、味の確認です。こちらは小栗さんの伝法焼き。出来たてのアツアツです。
周囲の部分が少し固まり始めていましたが、全体的にトロリとした感じに仕上がり、90%は再現できています。卵の素がふんわりと軽く、ホタテと茸のクリームシチューのようです。
そして、こちらが新規開発した青森味噌カレー牛乳貝焼きです。カレーの香りがふんわかと立ち上ります。
早く言えば、味噌カレー風味のホタテグラタンでしょうか。具材は伝法焼きと同じですが、こちらにはコーンやホウレンソウなんかも合いそうです。きっと、子供から大人まで喜んで頂ける貝焼きだと自負しております。^^ それに卵黄を使っていませんので、コレステロールが気になる方でも安心して召し上がって頂けます。
この貝焼き文化は今後の発展が望めそうです。そして、新たなご当地メニューとして発信できるものと確信しています。四季折々に豊富な食材に恵まれる青森ですので、ホタテのみならず、鮭や鱈などのクリーム系貝焼きやけの汁をモディファイしたトマトソースのヘルシー貝焼きなんかどうでしょうね。発想は無限に広がります。この新貝焼きの提案を持ちまして、青森美味探訪に幕を下ろさせて頂きます。ご閲覧ありがとうございました。この度のコーディネートに大変なご苦労を頂きましたちょろりさん、本当にありがとうございました。参加者のみなさま大変お疲れ様でした。
(完)
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