春田シェフのマルセイユ風魚介スープ

カテゴリー: 紹介:加工食品・調味料

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 安比高原
のペンション村にこじんまりとしながらも熟練の技でフランス料理を食べさせてくれるフレンチのレストランがあります。そのお店はシェ・ジャニーと言います。このお店の前身は今から40年ほど前に渋谷で開店した同名店。当時としては珍しく、内臓料理やフランスとも関係の深いモロッコやベトナムの料理も取り入れたフランス料理を食べさせる店として評判でした。



 その後、日本にフランス料理ブームが巻き起こり、雨後の竹の子のようにフランス料理店を名乗る店が増えたことに疑問を感じたオーナーシェフの春田光治氏は1985年に店を閉めて安比高原に移住しました。その後、1997年に自宅の離れを改装してシェ・ジャニーを再開させました。



 いつものように前置きが長くなりましたが、上の写真は春田シェフブイヤベースと言いたいところですが、春田シェフ監修のスープを使って作ったサ流ブイヤベースです。^^



 実はサ会盛岡支部長のちょろりさんが、こんな素敵な物を送って下さいました。
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マルセイユ風魚介スープとあります。マルセイユはフランスの地中海に面した港町、魚料理が美味しい所です。春田シェフ監修のスープはルイユとともに冷凍で届きました。




 ラベルにはちゃんと春田シェフの指導のもとに調理したと書いてあります。
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実際に作っているのは、岩手県釜石の小野食品さんです。




最初、開封して味見をしてみますと、強烈な甲殻類の香りが鼻を通り抜けます。販売している通販生活のHPによりますと、ヒラツメガニを大量に使っているとのこと(写真はそのサイトより借用)。
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ヒラツメガニの他にホタテ、メバルの中骨、甘エビの頭に15種の野菜や香草も使っているそうです。ヒラツメガニはみちのくではヒラガニと呼ばれていまして、砂底の海底に住んでいます。背中にホンダ車のマークが付いているのが特徴です。^^



折角ですから、有り合わせの魚貝類を使って、このスープをブイヤベース風に仕上げることにします。
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材料は全て解凍物ですが、真鱈の切り身、帆立貝、牡蠣、アルゼンチンの赤海老です。




 最初に帆立と牡蠣を煮込んで味をさらに強化します。
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これらは身を犠牲にしてエキスをスープに出してもらいます。




 続いて、真鱈と海老は食べる具としてさっと煮にします。
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タラは特に崩れやすいの熱が通ればすぐに盛り付けます。




 出来上がりました。ルイユを添えて頂きます。
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ルイユはニンニクやパプリカにジャガイモやパンを加えてオイルや唐辛子ともに撹拌したブイヤベースの薬味的な存在です。ニンニクの入ったマヨネーズのようなアイヨリソースが添えられることもあります。




 フランスパンとサラダを添えて白ワインで頂ます。
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マルセイユのブイヤベースはこのように魚貝類が入ったスープとして供されるのではなく、スープと魚貝類はそれぞれ別の皿に分けて出てきます。その方が食べやすいのですよ。今日は取り皿を添えて、そこで具を食べます。




 こんな感じで魚貝類にルイユを垂らしながら食べ進みます。
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こんな感じでパンに乗せて食べても美味しいですね。





 ちなみにこれは最近マイブームの温野菜のサラダ。
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今日は初物のフノリとコウナゴのカリカリの仲間入りです。ブイヤベースがコッテリなので、紅芋酢とスパイス塩でさっぱり頂きます。




 ちょろりさん、ご馳走様でした。久々にプロバンスの味の記憶が蘇りました。ハーブ類も相当使っているようで、口の中でそれぞれがポッ、ポッと立ってきました。家庭でここまでの味を再現するのは実に大変なことです。材料を揃えるだけでも一苦労ですからね。冷凍加工品ながら一流シェフの味を気軽に楽しめる便利な時代になりました。


 ところで、春田シェフが東京を離れた理由は、いわゆるヌーベル・キュイジーヌ(nouvelle cuisine)の台頭であったともされています。それまでのフランス料理とは異なり、日本の懐石料理に影響を受け、見栄えのエレガントさを重視した気取った料理が幅を利かせて来たことです。この言葉も今は死語となりつつありますが、今度はその風潮がイタリアンにも波及して日本の現代人を魅了しています。フレンチイタリアンにも真の美味しさを追求した古典復興が起こることを望みます。ただ、かつてと違って現在はヘルシー志向がかなり強いのでその点は留意する必要はあるでしょう。  

 
 



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2011/01/13(木) 05:00 | trackback(0) | comment(4)
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ちょろり

URL | [ 編集 ] 2011/01/13(木) 07:02:44

少しでもプロヴァンスの記憶を蘇らせてもらえたのなら幸いです
・・・って私が作ったわけじゃありませんが。^^

サエモンさんのご指摘通り日本におけるグルメブームやヌーベルキュイジーヌの台頭は、
フランス・イタリア料理の普及や料理人の地位向上に一役買いましたが、
同時に見栄え重視の料理を増長していくことになりました。

最近では少し変化の兆しも出てきました。
世界的経済不況のあおりを受け、高級レストランは軒並み苦戦。
今や東京ではビストロブームです。
何でもブームになってしまうのが日本人の悲しい性ですが、
質実剛健の料理が増えていくのは好ましい傾向と思います。

料理文化は美味しさの追求が原点ではないでしょうか。
地味に見える料理でも丁寧に手間をかけたものは、
美味しく、心に残る料理に成り得ます。

ぺこりん

URL | [ 編集 ] 2011/01/13(木) 12:15:45

強烈においしそうですー!
このカニ、いつもゆでるかみそ汁で食べるのですが、次は絶対ブイヤベースだわ!

サエモン

URL | [ 編集 ] 2011/01/13(木) 21:26:40

  ちょろりさん おばんです。

 ありがとうございました。堪能しました。
イタリアにもCiuppinという魚貝系スープが
あり、大変よく似ています。ただ、マルセイユの
ように具とスープを分けて供することはありません。
具沢山の海鮮スープです。

 日本でフランス料理が、やがてイタリア料理が
ブームになった頃は高度成長期からバブル期に当たり
金が取れたんでしょうね。フランスでもイタリアでも
普段、食べている食事が美味しいのに困ったものです。
 ラテン系の大衆食堂でもやろうかな。^^

サエモン

URL | [ 編集 ] 2011/01/13(木) 21:27:52

ぺこりんさん 

 ブイヤベースには甲殻類系のダシが不可欠です。
決して高価なカニやエビではなく、防波堤に付いている
イシガニや用水のアメリカザリガニでも良いダシが
取れます。これに白身魚のアラが揃えば万全ですね。

 全部が一度に揃わなくても、冷凍しておいて、
揃ったら一気にブイヤベースです。具としての魚や
エビはやはりあった方が食卓が華やぎますよね。^^
 











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