【福島県相馬市】松川浦の青海苔
カテゴリー: 料理:海藻
ススキと穏やかな水面(みなも)、まるで内陸部の沼のように見えますが、水を舐めると塩っぱいのですよ。^^ そうです、これは海なんです。アサリも掘れれば、スズキも獲れます。前記事に引き続き、今、福島県の松川浦の畔に立っています。
松川浦は太平洋とこの水路で繋がっています。
宮城県の万石浦や鳥の海、長面浦と同じように、入口が狭いけれども中が広い壺のような入り江なんです。こういう静穏な環境が牡蠣や海苔など海面養殖の発祥に大きく貢献しました。
いまは松川浦の外海側に移りましたが、旧松川浦漁港の周辺には今でもこのような風景が見られます。
焼き立てのカレイを買って、ワンカップを舐めながら、松川浦畔で時間を過ごすをよさげですね。
こちらは水産物直売センター。観光客相手の水産物販売所ですね。
常磐の海辺では女性に勢いがあります。ボーっと歩いているとドンドン引き込まれます。気が弱い人はすぐ買ってしまうでしょうね。^^ ただ、扱っているものは宮城と大きな違いがありません。むしろ、水産大国宮城の方が品数も多いくらい。
でも、宮城にはないものがあります。これです。なんでしょう?
海苔の養殖施設のように見えますが、宮城で盛んに養殖される黒海苔ではなく、青海苔なんです。松島湾でも青海苔は養殖できますが、両者が混在すると、海苔網に両者が混じってしまい、ともに製品の質が下がってしまいます。実は宮城県でも黒海苔養殖がなくなった気仙沼湾の一部で青海苔が養殖されていますが、生産量はごく僅かです。
このようなモサッとした粗い漉き方で乾してあります。
黒海苔がゴザだとしたら、これはムシロですね。^^ でも、香ばしい香りは黒海苔以上の強さを持っています。この強い香りが、お好み焼きや焼きそばのソースの香りにも負けずにタイアップできる理由ですね。
まず、水で戻してポン酢で頂いいてみます。水に戻しますと3倍くらいに膨れます。
水で戻しても香りは立っています。味そのものは黒海苔ほど濃くはないのですが、鼻腔を刺激する香りはこちらの方が勝っています。
味噌汁に入れも美味しいですね。
強い香りが寝ぼけた頭を覚めさせてくれます。
これはけんちん温麺です。これもなかなかの出会いです。
けんちんは野菜の細々を胡麻油で炒めて汁物や麺類の具にしたものです。
今日はシメジ、牛蒡、人参、豚こまを炒め合わせています。
だし汁と味醂、醤油を加え、最後に青海苔を散らしました。穏やかな温麺を少し刺激的なけんちん汁で頂ます。
この青海苔、一袋500円位でしたが、なかなか減りません。前記のように水で戻しますと膨れ上がりますし、そのままでもたくさん食べられるものではありません。その点でチャック付の袋は気が利いています。焼きそばなどのソース系の料理には抜群の相性でさっと炙って、揉んで振りかけています。松川浦の名産はこの他にはアサリなんですが、これも宮城で獲れますね。ただ、外海のメヒカリやムシガレイなどはやはり常磐の方が本場ですね。
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