マイワシの酢漬けで2品
カテゴリー: 料理:買い魚
このところ、スーパーや鮮魚店で、活きの良いマイワシを見かけます。それも20cm以上の大羽イワシサイズが揃っているのです。これは、生で食べておかなければ必ず後悔します。^^ イワシの仲間は世界中で利用されています。スペインではもっぱらカタクチイワシを酢漬けで食べており、バルのタパスになくてはならない存在でもあります。ニンニク風味でオリーブオイルを垂らした酢漬けイワシ(Boquerones en vinagre)は白ワインにピッタリですよ。
大羽のマイワシです。鱗は剥げていますがまだ硬直しており、素晴らしい鮮度です。
マイワシは体側に黒点が7~8個ほど並ぶため、七つ星などとも言われていますね。学生の頃、夏休みなると九十九里のイワシ巻き網船によくアルバイトで乗っていました。いつも、顔や腕にイワシの鱗が貼り付いていましたよ。^^
さっそく、マイワシを下ろしていきます。夏ですと氷水で冷やしながら鮮度維持に気を遣います。その点、この季節は少し気が楽です。
三枚に下ろした後、腹骨を剥き取っていきます。マイワシも大羽になると、骨が硬いので丁寧に取り除きます。
三枚に下ろしたフィレーは酢に漬け込みますが、今日は和風のぬたとスペイン風の酢漬けの二品を作りますので漬け込む酢も2種類用意します。このところこのパターンが多いですね。^^
和風の場合は醸造酢に塩と味醂少々を溶いた調味液に3時間ほど漬け込み、切り上げてラップに来るんで冷蔵しておきます。スペイン風はワインビネガー(なければ穀物酢)にレモン汁と塩を加えた調味液に一昼夜漬け込みます。いずれも、皮を剥がずに美しい体側の模様を活かします。
まず、和風のぬたから仕上げます。擂り鉢で酢味噌を擂っています。
白味噌と赤味噌を合わせ、練り芥子、味醂よく混ぜ合わせ、醸造酢で伸ばしていきます。あまり酸っぱくなり過ぎないように加減します。舐めてみて美味しく感じる酢味噌にします。
酢で締めたイワシは一口サイズに切り、軽く骨切りしておきます。
肋骨は剥き取っていますが、筋肉中にはその他の小骨が潜んでいます。酢で締めても大羽ですとやはり歯に当たりますので骨切りしました。イワシの身を5~6枚盛り込み、茹でたワケギを添えて酢味噌を垂らします。
綺麗に盛り付けても、食べる時にはこの方が美味しいのです。
家庭で食べる時には気取らないで、事前によく和えて馴染ませてからの方が美味しく頂けますね。
さて、本題のスペイン風酢漬けですが、こんな感じに盛り付けました。
スペインではフィレーのまま供されますが、大羽のマイワシでは食べ難いの一口サイズに切っています。オリーブオイルにおろしニンニクと刻みパセリを混ぜてかけ回しています。これも2時間ほど冷蔵庫で馴染ませた方が美味しいですね。
酢漬けイワシのブルスケッタです。ニシンもそうですが、酢漬けの青魚はパンにもよく合いますね。
チーズとラディッシュを枕に酢漬けイワシを乗せています。これを摘みながら白ワインを舐めれば、心はスペインのバルにぶっ飛びます。^^
イワシにしろサバにしろ、青魚を酢締めで食べる時は鮮度を見極める目が必要になります。自分で釣って、きちんと鮮度保持をした魚なら全く問題がありませんが、市販の場合は目の透明感、筋肉の硬さ、鰓の色、肛門のだれ具合などから、総合的に判定する必要があります。生食用や刺身用と表示してあれば良いのですが、ない場合は自己責任で調理しましょう。自信がない場合は遠慮なくお店の方に聞いたのが安全ですね。
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