小粒な牡蠣の美味しい食べ方

6 0

  ご近所より牡蠣を頂きました。産地は申しませんが、若干、小粒でペチョッとしています。鮮度は良いのですが、漁場の条件で身入りがまだ十分に回復していないのでしょう。先日の出張板前の記事でぷっくらした鳴瀬牡蠣をご紹介したばかりで気が引けますが、こういう牡蠣でも美味しく頂ける料理はあります。500g位ありましたので、まず半分を牡蠣ご飯にして楽しみ、残りは翌日酒の肴を作りましょう。
 



 


 牡蠣はザルに乗せて海水程度の塩水の中でよく洗います。大根おろしや片栗粉を使う方法もありますが、丹念に洗えば同じです。
kotubukaki1.jpg
 
でも、決して水道水(真水)には浸けないで下さい。吸水して不味くなります。かつて、低すぎる塩分濃度の海水に浸されて白く膨れあがった剥き牡蠣が売られていたものですが、食べ比べると全くの別物になっていることがわかります。剥き牡蛎はなるべく海水に浸かっていない物を求めましょう。
 




 よく洗った牡蠣は醤油、酒、味醂に千切り生姜を加えた調味液で煮含めます。
kotubukaki2.jpg

 煮汁にダシを出すのが目的で、煮染める必要はありません。ぷっくらして、生臭みがなくなったら火から下ろし、そのまま冷まします。
 




 煮汁を濾して水で割り、少し薄めの味付けでご飯を炊きます。牡蠣はご飯が炊けてから加えます。
kotubukaki3.jpg

 今回は炊飯用の土鍋で炊きます。ご飯はよく研いで30分以上、ザルで水を切っておきます。
 



 所定の分量より、少し多めの炊き込み用調味液で炊いていきます。
kotubukaki4.jpg

 最初、強火で蓋の穴から強く吹きこぼれようになりましたら、ごく弱火にします。全体で15~18分くらいで炊き上げます。火を止めた後、15分くらいの蒸らしは必要です。糖分が入っていますので、いつまでも強火のままでは焦げ付きます。この土鍋は3合炊きですが、短時間でご飯が炊けるので、すぐにご飯が食べたい時にも使っています。なお、炊飯土鍋の購入にはサイズや性能、中蓋の有無などを十分に比較して、自分にあった鍋を見つけましょう(参考サイト)。
 



 15分ほど蒸らしたら、牡蛎の身を加えて、掻き混ぜておきます。
kotubukaki5.jpg

 再び、5分ほど蒸らせば出来上がりです。磯の香りが立ち上ります。もうちょっとの辛抱です。^^
 



 牡蠣もたっぷり盛り込んで、思いっきり堪能しましょう。
kotubukaki6.jpg

 牡蠣ご飯にはこういう小粒の牡蠣の方がよく馴染むような気がします。
 



 牡蠣ご飯の他はいつものように野菜主体の惣菜です。
kotubukaki7.jpg
 
牡蠣ご飯以外は細君の作ですが、このように毎日毎日何品かの野菜料理を出してくれます。その努力を酒で帳消しにしている駄目亭主です。^^
 




 さて、こちらは翌日ですが、ワインに合う肴を作りましょう。先日の菊花賞観戦会でもご紹介しましたスペイン料理のアヒージョ Ajillo です。
kotubukaki8.jpg

 タコやエビなどの海産物やチキン、マッシュルームなどをニンニクを利かせたっぷりのオリーブオイルで炒めるというか、煮るような料理です。香り付けに庭のローズマリーを使ってみました。味付けは塩だけです。ですから、美味しい天然塩を使いましょう。
 



 スペインではこのような土鍋で作ってそのまま供しますが、今日はフライパンで作って、移し替えてます。
kotubukaki9.jpg

 実際のアヒージョはもっとタップタプのオリーブオイルに浸しながら炒めるので、土鍋の方が作りやすいですね。エキスの溶け出したオリーブオイルもソース代わりにパンに付けて頂くのです。でも、いくらオリーブオイルが体に良くても高カロリーなのは否めません。そっちの弊害もありますので、普通に炒めて雰囲気作りに土鍋を使いました。食べるラー油なんてのが、巷で流行ってますが、中高年には毒ですよ。^^
 




 買い求めた牡蠣が小粒でしたら、是非、牡蠣ご飯アヒージョをお薦めします。牡蠣ご飯は炊飯器で炊く場合でも、炊き上がってから下煮した牡蠣を加えて下さい。最初から炊き込みますと、ご飯の味はよくなりますが、牡蠣がダシ殻になります。アヒージョにはやはりワインとパンでしょうね。あと、オリーブでもあれば申し分なし。暖かい日なら、庭にテーブルを出してスペインごっこを楽しむのも乙ですね。モタモタしていると本格的ながやって来てしまいますし。







← ランキングに登録中です。クリックでご声援お願い致します。

ページトップ