ジャンボキュウリで2品
カテゴリー: 料理:野菜・果物
この料理は何だかおわかりでしょうか。夏に良く作られる冬瓜(とうがん)のそぼろ餡に似ていますね。ですけど、冬瓜ではなく、キュウリで作りました。キュウリを栽培していますと、夏は毎日のように収穫がありますが、時として摘み残してしまうことがあります。葉っぱの陰に隠れて成長し続けたキュウリはヘチマのようになり、完全に熟すと本来の姿である黄色い瓜(黄瓜)になるのです。以前、足下でビールビンのようになったキュウリに蹴躓いたことがありましたよ。^^ そこまで行きますと食べることができませんが、その途中で発見された収穫されたジャンボキュウリは少し工夫すれば大変美味しく食べることが出来ます。
適期に収穫されず取り残されたジャンボキュウリ。
ペットボトルに勝るとも劣らないプロポーションです。皮や種も硬く、そのままでは食べられません。
まず、ピーラーで皮を剥きます。
ピーラーはカーブの内側を剥くのに威力を発揮しますね。
皮を剥いたジャンボキュウリは適当な大きさ(5cm角位)に切って、ダシパックとダシ昆布で20分ほどコトコト炊いていきます。なお、茹で湯には2%ほどの塩で薄味を付けておきます。
種が硬くなっている場合でもこの段階では取らないで、じっくり煮含めます。後から種は簡単に取ることが出来ます。
20分ほど炊いて、串がすっと入るようになったら火を止めます。
そのままで冷めましたら、水道水をかけながら硬い種を洗い流します。その後、また、この茹で汁に戻します。種が口の残らないくらいの熟し方の場合は、そのままで料理に使います。
茹で汁を濾して、醤油と味醂で味を調え、暖めます。沸騰する前に火から下ろし、豚か鶏の挽肉を加えてよくほぐします。
挽き肉がよくほぐれましたら、強火にかけて、大きな泡の谷間に集まるアクをすくい取ります。
葛粉(なければ片栗粉)でとろみを付け、仕上げに生姜の絞り汁を加えます。
これでおぼろ餡の完成です。エビのミンチでやると色も綺麗ですが、ご飯のおかずには挽き肉の方が合ってます。このそぼろ餡に水気を切ったジャンボキュウリを混ぜ込んで温め直せば出来上がりです。キュウリはかなり柔らかくなってますので、掻き混ぜないように優しく餡に絡めます。
こんな感じで枝豆を散らすと涼しげですね。
ジャンボキュウリもダシで下茹でをじっくりやってますので、青臭さは全く残りません。スプーンですくって食べた方が良いくらいとろりとしています。これをご飯の上にすくって載せると食が進みますよ。
続いてもう一品。ダシで下茹でしたジャンボキュウリで冷製を作りました。
キュウリの他、冷やして食べると美味しい物を彩りよく盛り合わせます。 今日は木綿豆腐、オカヒジキ、茗荷、プチトマトを使いました。
冷製に添えるタレですが、白胡麻を擂り、それに麺つゆと溶き芥子、レモン果汁を加えてとろりとした濃度に仕上げます。
醸造酢でもよろしいのですが、夏の暑さの中では柑橘系の酸味が爽やかです。
ひんやりしたジャンボキュウリと酸味の利いた胡麻ダレがよく合います。茗荷の香りも涼しさを増してくれます。
これはお酒の前菜にも最適です。キリッと冷やした純米酒を用意して残暑の夕べを涼みたいですね。
野菜作りをしていますと、店頭に並べることの出来ない未熟、過塾、不細工な野菜も収穫されます。これらも一生懸命頑張って成長してきたのです。分け隔てなく食べてあげないと報われません。よく、価格調整のために、キャベツやタマネギが大量に処分されることがありますが、農家の方も辛い思いをされていることでしょう。自分が育てた野菜を自分で処分することほど残酷なことはありません。家庭菜園のレベルでしたら、経営的な配慮も要りませんし、全ての収穫物を余すことなく利用できるのが救いですね。
コメントの投稿