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(11)越後湯沢で酒風呂と試飲
カテゴリー: 紹介:加工食品・調味料

新潟食べある記のツアーも早いもので、もう第4コーナーを回りました。新潟駅で解散となり各自それぞれのルートで帰路に付きます。私は風写さんと寄り道をして帰るつもりです。その目的は越後湯沢駅で途中下車して、お酒を入れた温泉に浸かり、利き酒をしようというものです。
最後まで酒浸りかよ、と突っ込まれそうですが、まさにその通り酒に浸ります。^^ 越後湯沢駅の改札口を出てまっすぐに進みますと、CoCoLo湯沢という駅ビルの入り口に行き当たります。左手に一升瓶を振り上げたサラリーマン風の中年が見えますね。そうなんです。この駅ビルの一角に日本酒のテーマスペース、越後のお酒ミュージアムぽんしゅ館があるのです。
ぽんしゅ館に入りますと、再びあのサラリーマンが出迎えます。しかも、今度は分身の術で3人に。^^


上の写真は高速で空間移動しながら、酒をただ飲みして潰れてしまったドジなサイボーグのようにも見えます。それにしても、ユーモラスを通り越して、不気味さも感じますね。小さな子供が見たら泣き出すのではないでしょうか。一番奥のポーズは見様によっては、吐く寸前ですよね。
「♪ 私のぉお店のぉ前でぇ 吐かないでぇ下さい 」 ・・・違うか。^^
さて、まずは温泉に入って汗を流しましょう。入湯料は大人800円、バスタオルもハンドタオルも付いてますので手ぶらで行けます。

天然温泉に日本酒を入れた酒風呂です。肌がすべっこくなるのは良いのですが、この季節によく温まるというのは厳しいかも。HPの酒風呂のページを印刷して持参しますと入湯料が100円引になります。
L字型の湯船はあまり大きくはありません。お湯も湯気も特に酒臭いわけではありませんでした。

まさか味見をするわけにも行きませんので、どのくらいの濃度で混ぜてあるかは不明です。湯口からはお湯が注がれていますが、酒が薄まるから循環かも知れませんね。
さて、風呂上りにいきなり利き酒はかなり効いちゃうでしょうということで、まず、ビールで喉を潤してからに。

ぽんしゅ館の入り口近くにありますにぎり飯のお店豊作さんなのですが、居酒屋的なメニューもこなすようです。店内にビールのポスターを目敏く見つけて突入です。^^
壁に貼ってあった地ビールのポスター2枚。


なんと、新潟のエチゴビールは地ビール登録第1号だったのですね。エチゴビールは麦芽とホップに新潟県コシヒカリを使って仕上げた辛口ビールとか。底面発酵で時間をかけて仕上げたビールを飲んでみましょう。期間限定で390円だし。^^
このような酒のサーバーがずらりと並んでいます。マンションの一階みたいですね。^^

地域別に酒蔵が分けてあります。さてどうしましょう。全地域を万遍なく飲むか、飲んでみたかった酒をチョイスして試すか・・・。
さて、行ってみますか。自分なりに選んだ5種類です。人気ランキングが示してありますが、これに釣られる必要はないでしょう。むしろ、知らない酒にトライするのによい機会ですね。





駆け足で5種類の地酒を利いてみましたが、メモも付けずにやってますので記憶も曖昧なため、個々のコメントはご勘弁頂きます。今回の新潟食べある記では様々な新潟の地酒を頂きました。よく新潟の地酒は“淡麗辛口”と表現されますが、実際は芳醇でコクのある純米酒からスッキリとしたキレのある本醸造まで様々なタイプの地酒がありました。では、新潟の地酒に共通する特徴とは何でしょうか。
日本酒は米と水と杜氏の三拍子が揃わないと佳い物が出来ないと言われますが、米に関しては越後平野は天下の米所、五百万石を始めとする優れた酒米が生産されます。そして、水ですが、冬の間に山岳地帯に降った雪が伏流水となって酒蔵の井戸へこんこんと湧き出します。それも、発酵がゆっくり進行する軟水であるため、きめ細やかで女性的な味わいとなります。なにせ、お酒の80%は水ですから、水の味に支配される部分は想像以上に大きいのです。3番目は杜氏ですが、言わずと知れた越後杜氏は日本三大杜氏の一つに数えられます。この技術レベルの高さが新潟の地酒全体のレベルを引き上げていると思うのです。
新潟市内で地酒を扱う都屋さんで伺った話(関連記事)ですが、新潟の地酒は全体的に精米度合が高いので、1升2000円以下の普通酒でも美味しいのだそうです。その背景として、新潟の酒造業界全体でレベルアップに励んでおり、お互いの情報交換もよく行われていることが知られています。戦後、国税局鑑定官の田中哲朗氏が新潟の蔵元に、よい米をよく磨くように指導して回ったことや1998(平成10)年に引退するまで日本酒造杜氏組合連合会会長を務めた越後杜氏の中野三樹太郎氏の存在が大きく貢献したとされています。
現代の醸造工程では温度管理は機械化されているのでしょうが、以前は雪に埋もれた温度変化の少ない蔵と降雪による空気の浄化と湿度が発酵に最適だったことも新潟の地酒全体の高い質に貢献していたはずです。
利き酒の後は地酒の販売コーナーで車中酒を仕入れ、風写さんと新幹線の中でちびちびやりながら帰仙です。

越乃梅里夏囲い吟醸酒、原料米は村上産の五百万石とか、香りも豊かでなかなか切れ味のよい酒でした。つまみ代わりに新潟独特のおこわのおにぎりを頂きます。醤油味で金時豆が使われているのが特徴です。これはなかなか日本酒に合いますね。^^
駆け足で巡り歩いた新潟食べある記。酔いとともに心地よい疲れに包まれます。日暮れていく東北新幹線の車窓を眺めながら、新潟で味わった数々の美味を思い返しています。あっという間の2日間でしたが、おおさんの段取りも上手で盛り沢山のメニューを全部こなすことができました。参加された皆様もお疲れ様でした。次の記事ではいろいろ買ってきた新潟土産をご紹介いたしたいと思います。
ぽんしゅ館 http://www.ponshukan.com/
所在地:新潟県南魚沼郡湯沢町湯沢2427 越後湯沢駅
電 話:025-784-3758
営業時間:9:00~18:00(温泉は10:30~17:30、冬期~19:30)
定休日:不定休(冬期は無休)
駐車場:有料あり
2009/06/11(木) 05:00 | trackback(0) |
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