スケトウダラのフラン風木の芽ソース
カテゴリー: 料理:買い魚
ある日の18時30分頃、夕食の準備中のサエモン妻が冷凍庫の底の方から、ナイロンバッグに詰められたスケトウダラの下半身を発見しました。冷凍日の記載がないので、詳細は不明ですが、たぶん、冬に鍋にした残りと推定されます。解凍して品質を入念にチェックしましたが、幸い、冷凍期間中の劣化はないようです。それではこれで何か美味しい物を作ってましょう。鍋の季節でもないので、洋風にすっかな。
とりあえず、三枚おろし、皮を剥いでみましたが、良い肉質です。スケトウは身に脂肪がほとんどないので油焼けもしていません。
庭の山椒も木の芽の季節が過ぎて、若葉となっていますが、何とか、山椒の香りのフレンチが出来ないものかとキッチンでしばし、考え込みます。
考え抜いて、すり身を混ぜ込んだフランを作ることにしました。いつものハンディーミキサーが活躍します。スケトウの他は牛乳と卵と塩だけです。
正確に言いますとフラン風ですね。フランは本来、生クリーム、牛乳、卵を攪拌して蒸し焼きにした料理です。甘くすれば、プリンですね。今回はとっさの思い付きなので生クリームはなし。さらにスケトウのすり身が主体です。すり身も生の魚肉ではないので練り物のような弾力は出ません。どんな感じに仕上がるか、出来てみないとわかりません。^^
口当たりを良くするために、かなり、しつこくミキサーで攪拌します。
粗い粒子がなくなりましたら、良しとしましょう。ハンディーミキサーはこのように、材料の状態がすぐにわかるのが有り難いですね。
内側に油を塗った耐熱プリン型に注ぎ込み、蒸し器で15分ほど蒸してみます。
オーブンの場合は、天板に水を張って加湿して下さい。
この間にソースを作ります。まず、スケトウのアラを水と白ワインで煮詰めて、フィメドポワソンを取ります。
要するにフランス流のアラダシですね。アラからダシを取る時は一度湯通しして掃除し、粘液や生臭みを取るのがコツです。分量はフラン2個分で、半カップ分もあればよいので水加減に注意します。
ソース作りにもハンディーミキサーが活躍します。フランには山椒のソースを合わせてみます。
山椒だけだと香りがきつすぎますので、茹でたほうれん草をベースにします。山椒の葉とほうれん草は多少刻んでから、フィメドポワソンを加えながら滑らかにしていきます。完全にペースト状にならなくても結構です。それを小鍋に空けて火にかけ、塩で調味してから、片栗粉でとろみを付けます。
蒸し上がったフランを型から皿に空け、山椒ソースを垂らします。
フランにはスケトウのすり身が入りましたのでかなりしっかりしています。プリンのような柔な感じではありません。
付け合わせは、トマトと筍をオリーブオイルとソテーして塩胡椒で味付けたものです。
なんかイタリアントリコロールでイタリア料理のような風貌ですね。^^
さて、肝心のお味ですが、山椒ソースと白身のフランとの相性は狙い通り行けてます。
フランと言うよりミルキーなしんじょと言った方が良さそうです。ご覧の通り、ふわふわよりも少しもっちりした感じ。山椒のソースが和風の味わいを感じさせ、目を瞑って食べると和食かと思ってしまうでしょう。
この料理は白身の魚が上品で良いのですが、マグロやサケでも出来そうですし、エビやイカなどしんじょになりそうな魚貝類なら何とかなりそうです。ソースも季節に応じて、紫蘇や青海苔、柚子や胡麻などで香りを変えていくのも面白そうです。魚が多く釣れた時やいっぱいもらったりした時は、こんな料理で目先を変えると食傷気味の家族も喜んでくれるでしょう。
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