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旬の味マゴチの刺身

カテゴリー: 料理:釣り魚

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 の日の釣りは辛いです。予報では午後から弱いが時折降るはずだったのですが、朝から本気で降ってます。モチベーションを下げないように竿先に神経を集中させるのですが、顔は濡れるし、手はふやけるしで、段々、ブルーが入ってきます。それでも釣れれば、報われるのですが、坊主(獲物なし)だったりすると翌週からの仕事に影響します。^^

 



  
 


 海の神は哀れな釣り人を見捨てませんでした。大きなマゴチをプレゼントしてくれました。
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 このあとにもう1尾追加で本日マゴチ3尾のお持ち帰りとなりました。産卵前のマゴチは餌をよく食べて肉質も良好でしょう。

 



 

 マゴチって格好いいですよね。高速で走る乗り物のようなボディーですね。
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 男前新幹線E500系のように空気抵抗を最小限に抑えたスマートな先頭車両です。・・・違うか。^^


 



 

 横から見るともっと凄い。完全に扁平です。
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 英語ではもろにFlat-headと呼びます。属名のPlatycephalusもラテン語で平らな頭という意味なんです。

 



 


 マゴチのもう一つの魅力はこの尾鰭です。目立たない体色とは対照的に黒白の斑紋がお洒落です。
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 目立たないところにしっかりお洒落している江戸っ子のようなを感じます。しかも、この斑紋は個体毎に違うようです。

 



 


 さて、コチ学はこれくらいにして、刺身に捌いていきます。下半身はかなりスリムで細い棒のような身です。
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 尾の方から大名おろしにしてみましたが、体の割に身が取れません。

 
 


 
 


 全長35~43cmのマゴチ3尾からたったこれだけしか作取りできません。
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 1尾しか釣れなかったら、夫婦で味見程度でした。^^


 
 


 
 とりあえず、冷蔵庫や畑にあるものをあしらいながら盛り込んでみました。
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 もちろん皮や内臓も大切に頂きます。


 


 

 身の太い部分はそぎ造りにしました。
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 マゴチの白身は釣り立てでも以外と柔らかです。同じカサゴ目でもメバルやアイナメとはずいぶん違います。


 


 

 尾に近い細い身は細作りで頂きます。
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 こういう作り方も食感が変わって良いものです。

 



 

 皮は5秒ほど熱湯に通し、細く切ります。
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 これ以上湯に通すと途端にふやけてコリッとした食感が失せてしまいます。これはポン酢醤油で食べると絶品。

 



 

 内臓系は日本酒で煎りつけました。左は真子や白子と肝、右は胃袋です。
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これらは山葵醤油で頂きます。1尾のマゴチから様々な味が楽しめます。


 



 

 アラは最近はまっているメウンタン(韓式アラ汁)で頂きます。
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一旦湯通して、粘液やぬめりを掃除したアラを大蒜と生姜で炊いていきます。味付けはコチュジャンと醤油です。

 




 このメウンタン、日本のアラ汁とは全く違った美味しさです。
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 韓国でヒラメやタラのメウンタンを体験して以来、すっかり虜になってしまいました。


 



 実は万一釣れなかった場合にと、昨日、見切り品のメバチを買っておきました。
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刺身用の一作が見切りで半値以下になってました。加熱調理用となってましたが、臭いもなし。でも、やはり生は恐いので、おろしニンニク醤油に1時間ほど浸しています。これをステーキにしようと思ってます。

 




 メバチマグロのガーリックステーキでございます。
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 あしらいはサニーレタスとトマト、レンジでチンして作ったニンジンとジャガイモのグラッセ、収穫が遅れたスナックエンドウです。

 




 結構ご馳走になってしまいましたね。雨の中でじっと耐えた自分へのご褒美です。^^
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 東京の子供達は今頃何を食べているだろう。魚が恋しくなっていないかなぁ・・・・。

 




 毎年、梅雨に入る前頃からマゴチが浅場にやってきます。このあと、ほどなくイシモチ(ニベ)も釣れ始めるでしょう。沖のカツオの北上は大幅に遅れましたが、マサバは例年通りやってきてくれるでしょうか。これから、海釣りも釣り物が増えて楽しくなる季節です。そして、旬の釣り魚が食卓に並ぶ嬉しいシーズンでもあるのです。釣り醍醐味は新鮮な魚が食べられることは勿論ですが、この時期にあの場所でこの仕掛けと餌で狙えば、きっとあの魚が釣れると頭でイメージして、それが的中した時の喜びにあります。一種の仮説検証ですね。それに自分だけの新しい釣り方が開発できた時などは天にも昇る境地です。さて、次は何を釣り行こうかな。^^
 




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2010/06/14(月) 05:00 | trackback(0) | comment(10)
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ぺこりん

URL | [ 編集 ] 2010/06/14(月) 12:16:07

コチいいですねー!うちのダンナなんか、この前奥松島行くっていうので、「今日はコチかなー?」と期待していたら、釣れたのは舌平目・・・どんだけ外道か!ってかんじです。
でもコチは私にはちょっとさばくのが難しいです。頑張った上に食べるところも少しなので結構つらい魚です。

anego

URL | [ 編集 ] 2010/06/14(月) 12:32:37

うわ、大御馳走ですね~~。羨ましい。

サエモンさん始めブロガーさんたちの影響で
最近、丸の魚を捌くことが増えていますが刺身とあら汁が限界。
頑張ってもせいぜい皮の利用までしか出来てません。
内蔵はどれがナニやらよく解らないし、鮮度が心配なので
ポイしてしまうことが多いです。もったいないけど。

いつかレクチャーお願いします!!

サエモン

URL | [ 編集 ] 2010/06/14(月) 20:39:13

  ぺこりんさん こんばんは。

 コチもこれからはサーフからも釣れますよね。
夕まずめが良いのですが、海が濁った日は日中も
釣れますね。シタビラメもわたしゃ好きですよ。^^
 コチは見かけより肉が取れないし、前方には小骨が
肉に食い込んでいるので、捌きがちょっと面倒ですね。

サエモン

URL | [ 編集 ] 2010/06/14(月) 20:40:25

  anegoさん おばんでがんす。

 魚は丸ごとが一番です。夏は内臓などの廃棄物が
臭い易いのですが、徹底的に食べ尽くせば、ゴミも減ります。
内臓で食べるのは、肝臓と胃袋くらいですね。それに
真子と白子。

 ただ、鮮度を見分ける目は必要ですね。特に内臓まで
食べる場合は時間が経った魚は避けるべきです。やっぱ、
釣りを覚えましょう。最近は女性の釣り師もよく見ますよ。

ベガサポ

URL | [ 編集 ] 2010/06/15(火) 11:08:28

いやいや流石師匠!料理人の本領発揮で丸で料亭並みーー、偶には我が家への出前して頂戴な、釣り上げられたお魚さんも此処まで完食されるとホント幸せかもね?

はまみ

URL | [ 編集 ] 2010/06/15(火) 13:37:05

こんにちは、はまみ(男)です(^^;)

雨の中お疲れ様でした。
釣りは岸壁から糸を垂れるくらいのは、十数年前まではよくやっていたのですが・・・。
で、ほんとに、料亭ばりの豪華な食卓ですね~♪

ほんとの料亭は手が出ないので、ほどほどの居酒屋で飲みましょう(笑)

サエモン

URL | [ 編集 ] 2010/06/15(火) 21:44:25

  ベガサポ先輩 恐れ入ります。

 そんな煽てないで下さいよ。プロから見れば
ままごと同然で、きっと笑ってますよ。^^
 副業出来る身分になったら、仲間内の出張料理人か
料理教室でもやってみたいですね。新潟遠征の後、
冷夏の予想ですので、梅雨明け乞いの宴でも張りましょうか。

サエモン

URL | [ 編集 ] 2010/06/15(火) 22:09:28

  はまみさん おばんです。

 私はてっきり、女性だとばかり思い込んでいましたよ。
幼稚園の子もいるのに夜遅くまで飲み歩いて、飛んでもない
おかんだと・・・。^^
 釣りはいいですよ。買ったら高い魚が、飛び切り新鮮な
状態で手に入ります。それに水平線を見ていると心が
洗われますね。
 ところで、「はまみのスロ備忘(たまにパチも)」という
ブログがあるのですが、違いますよね。

wakame

URL | [ 編集 ] 2010/06/16(水) 06:06:48

おはようございます☆(2回目。。)

マゴチってコチと同じお魚ですか?(^^♪

10枚目のお写真に圧倒されました。。どこの料亭ですか??汗
あっ、サエモン亭さんですね(-m-)
盛り付けが綺麗で素晴らしいです~~。。

やっぱり内臓系はちゃんと見極めないとアレなのですね(;_;)

サエモン

URL | [ 編集 ] 2010/06/16(水) 20:48:43

  wakameさん こちらにもありがとう。

 マゴチとコチは普通同じです。これが、関東に行きますと
メゴチやネズミゴチ、ネズッポなどと呼ばれるスズキ目の魚が
混じるので面倒です。これらは小型ですが、江戸前の天ぷら
ネタとして人気ですね。

 畑にキュウリの花が咲いていたので、飾ってみました。
ちょっとプロっぽくなりますよね。^^

 内臓にも種々ありますが、筋肉より自己消化や胃内容物の
臭いが移りやすいので、鮮度の落ちている魚の内臓は手を付けません。
サンマの塩焼きでも内臓が溶けているようなものは抜いて焼いた方
が臭くないですね。











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