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里芋の収穫で二話 その①
カテゴリー: 料理:野菜・果物

つるんとした衣被ぎ(キヌカツギ)、思わず摘まんでみたくなりますよね。里芋の子芋を蒸した料理をそう呼ぶのですが、新物でないとつるりトロリとした食感は得られないので正に季節の旬味ですね。残した皮の部分を摘まむと芋の身が飛び出して口の中に飛び込みます。この食べ方も乙ですよね。
衣被ぎとは、本来、里芋は皮を剥いて調理するところ、衣(皮)をまとって供されるので付いた宮中の女房詞とのこと。現在はこのように半分皮を剥いだ形が普通なので、なんて呼ぶのだろう。衣はだけ、、、か。^^
里芋を栽培したのは十数年ぶり。これは土垂(どたれ)という品種で5株だけ植えてみました。

長らく植えていなかったのは、収穫までの期間が長く、草勢も旺盛で場所を取り、その割に収量も少なかったからです。それでも、時間が経つと新鮮な衣被ぎがまた食べたくなって植えてしまうのです。
やはり、今回も大した収穫量にはなりませんでした。親芋も含めてこの程度。


土壌がやや砂質気味で里芋の栽培には向いていないのかも知れません。
自分で栽培する楽しみは芋だけではありません。ズイキ(芋がら)のおまけが付くのが嬉しいですね。



上手く乾せたら、正月の雑煮に使います。筋が硬いので取り除くように何かで読んだので、粛々とやっていたのですが、もの凄いアク。手の平は黒くなっただけですが、手の甲が痒み出しました。そう言えば、素手ではやるなとも書いてあったのを今頃、思い出しました。^^
さて、芋の部分の利用ですが、親芋は煮付けにします。



茎の直下だけにアクも強いので、切ってから酢を入れたお湯で下煮します。
その後、ダシを利かせた煮汁でじっくり煮込みます。

かなり煮込んでも、崩れるどころかしっかりとした硬さを維持しています。
小芋や孫芋の方は蒸かして衣被ぎに。形の良い芋には皮に切れ目を入れておきました。

大きさも不揃いなので硬さを見ながら小さい芋から取り出していきます。
里芋の葉っぱに盛り付けた親子里芋。^^


親芋の煮物と小芋の衣被ぎです。なんか、縄文の雰囲気が漂いますね。。。
この日はちょう満月。

月を愛でながら収穫したばかりの里芋で一献。遠く古(いにしえ)の人々もこうして収穫を喜び合ったのでしょうね。
その日に収穫した里芋を即席で料理してみましたが、子芋、孫芋の粘りや柔らかさに比べ親芋のしゃっきり感は対照的。子や孫のために自分の澱粉を消耗させたのでしょうか。ともあれ、この親子三代里芋一家は子孫繁栄の象徴とされてきました。正月の煮しめに里芋が入るのはこれに肖るためでしたね。来年の正月は自分で栽培した里芋とズイキ(芋がら)で新年を祝いましょう。^^
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2016/10/31(月) 05:00 | trackback(0) |
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