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今回のミッションではミラノを皮切りにベローナ、キオッジャとイタリア半島の付け根を西から東に横断し、その街々で様々な料理を楽しんできました。日本人にもっとも馴染みの深いイタリア料理はパスタとピッツァですが、パスタは以前の記事で2・3紹介しておりますので、ここでは主にピッツァについて書いてみたいと思います。ただ、地域性を論じられるほど食べてはいませんので、お店ごとの特徴を報告できればと思っております。では。
まず、ミラノですが、当地在住の日本人妻 MIDORIさんのご案内でRistorante-Pizzeria Del Ponteに参りました。

ピッツァだけの専門店ではなく、看板にリストランテとも書いてあるので料理もかなり自信がありそうです。ミラノのへそ、ドゥオモ(大聖堂)から南西に2㎞位の静かな街並にあります。
まずは銘々が好きな酒で乾杯です。私はロッソを頼みましたが、これが大正解。

この赤、デカンターで来るので銘柄はわかりませんでしたが、微発砲なんです。今日も一日暑かったので喉に染み渡ります。店内は明るく、スタッフが忙しそうに歩き回る活気に溢れた雰囲気です。
驚いたのはこのシステム。黙っていても最初にピッツァが適当に運ばれてきます。上からジェノベーゼ、プロシュートと黒オリーブ、トマトとバジリコ。



イタリアはどこでピッツァを食べても生地が美味い。耳までふっくら気泡で膨らんでいます。ですので、重くないのです。
8分の1といえど、3種類も頂くと結構、効きますね。チーズは軽めで後の料理に影響しないような配慮はあるのですが。

11人で来ていますので、これくらい出てきたのでしょうけど、二人だった場合はどうなるのでしょう。小さめのピッツァが1種類だけ出てくるのだろうか。
これが驚きでした。La focaccia di Recco col formaggio、、、レッコのチーズ入りフォカッチャと言えば良いのかな。

まず、Recco(レッコ)ですが、ミラノから南に100Km位にあるリグーリア州の州都ジェノバの東にある海辺の町です。ここの名物がチーズ入りフォカッチャなのです。フォカッチャと言っても普段日本で食べている1㎝位の厚みのある物ではなく、クレープくらいなのです。この極薄の生地にストラッキーノ・チーズの一種であるプレッシンソア(または柔らかいクレシェンツァ)を挟み込んで焼き上げたものです。生地にイーストを使わないのも特徴ですね。
もうこれは夢のような味わいです。口の中でとろけます。味を忘れないうちに日本で手に入るクリーミータイプのフレッシュチーズで試してみたくなりました。でも、是非とも本場レッコで味わってみないといけませんね。^^
ピッツァを紹介すると言っておきながらですが、こちらのお店、料理も豊富。イタリア定番の焼いた茄子とズッキーニです。

野菜に限らず、イタリアでは直火焼の場合、グリルの焼き網の縞模様を大切にしますね。
続いて、魚料理。マグロのタルタルとキビナゴのように見える小魚のフリット。


マグロは普通ですね。なにせ宮城から来ていますので。^^ キビナゴはもちろん地中海にはいないので、この写真をイタリア人の親友に送って鑑定を仰いだのですが、さすがに無理とのこと。なんだろう、もしかしたら、ただのAcciuga(ヨーロッパカタクチイワシ)でしょうか。でも、肉がイワシっぽくなかったのですよ。
これもイタリア定番。プロシュート+モッツァレラにビステッカ。


生ハムの美味さは言うまでもないですね。安くはないのですが、こんなのが無造作に出てくるところがイタリアっぽい。ビステッカはTボーンのBistecca alla Fiorentinaフィレンツェ風ステーキが有名ですが、これは赤身のどこの部分だろう。柔らかくてとろけます。
パスタ2品です。ニョッキのチーズクリームとカルボナーラ。カルボナーラはブカトーニだったかな。。。この頃、かなり酔ってます。^^


こちらのお店、どれも美味しかった。ミラノに行けれる方はお勧めです。なお、ミラノの伝統的な料理でしたら、既報のrattoria Masuelli San Marcoをお勧めします。
続きまして、ベローナのピッツェリアをご紹介します。PIZZA TRADIZIONALEです。

伝統的ピッツァに惹かれたのですが。。。
お店の能書きをよく見ますと、napolitana(ナポリの)とあります。

ナポリ発祥のチェーン店なのでしょうか。まぁ、ピッツァはナポリの発祥。高温の窯で短時間で焼き上げるのが特徴で生地もぷっくり膨れ上がります。北イタリアですが、本場のピッツァを試せるのはかえってラッキーかも知れません。
お店のエントランスを入ると目の前にピッツアの調理台があります。サッカー選手のような職人さんが生地を操っています。


この巨大な生地は160枚分とか。そして同じく巨大な窯で焼いています。それにしても、この髭の職人さんは格好いいなぁ。。。^^
ピッツァが焼き上がるまでにプロセッコをちびりちびり。^^

プロセッコはベネト州で生産されるブドウの品種のことですが、これで醸されるスプマンテもそう呼びます。後味すっきりなドライなスプマンテです。
さて、焼けました。生地の膨らみはさすがナポリターナ。まずは Margheritaマルゲリータ。

400度以上の高温で耳だけではなく、中央部まで凸凹に膨らんでいます。
こちらはPizza all'ortolanaオルトラーナ(菜園風)だと思います。。。

ただ、菜園風だとパプリカも乗って華やかなんだけど。そう言えば、焼き野菜のピッツァと言っていたような気がします。
インサラータも頂きます。


卓上にあるバルサミコ酢、オリーブオイル、塩で自分の好みに調味します。
こちらは珍しい豚の脂身の塩漬けを乗せるピッツァ。つまり、パンチェッタの脂身の部分ですね。



それを焼き立てのプレーンの生地に乗せるとみるみる溶けていき、塩味と脂がよい調味料になるのです。シンプルだけど味わいの深いピッツァでした。
続きまして、キオッジャのリゾート地区ソットマリーナにあるfacecook。。。facebookではなくcookk。^^

出発前にイタリア人の親友から、キオッジャ初日のランチはfacecookにするとメールをもらった時、ミスタイプかと思いましたよ。この店のご主人は Maggio Simoneさんと言いまして、帰国後、本当にfacebookで繋がりました。^^
湘南のような海岸道路に面した清潔感あふれる明るい店内。テーブルの上のお洒落です。


ピッツアをメインにしているようですが、他の料理もできるようです。
早速、ピッツァの登場。テーブル上の円卓に乗せられます。マルゲリータですが、かなりでかい。


トマトとモッツァレラとバジリコのトリコロールがイタリアの国旗を連想させます。同じ具材でも上記のナポリ式ピッツァとは生地が微妙に異なります。
ハムとキュウリの千切り乗せ。


ピッツアと言うより、サンドイッチの具材を乗せたフォカッチャのようです。
これは珍しいカルボナーラとのことで溶き卵が乗せてあります。


ビスマルクのような半熟目玉焼きではなく、しっかり固まっています。
これも変わっていますね。トマトソースで焼いた記事にボイルエビとルッコラを乗せています。


これもピッツァというより、クロスティーニのような感覚。
ここでインサラータ三連発。しかも、器は深皿風に焼いたフォカッチャ。@@



一番上のサラダにはフノリのようなものがかかっていますが、実はこれ、馬肉のフレークです。コーンビーフのように繊維状にして、乾したもののようです。中段は雑穀米のサラダ。食感はもそもそ。一番下はPalmito(椰子の芽)のように見えましたが、スライスして巻いたチーズでした。
パスタも大盛りで出てきます。最初はムールのスパゲッティ。


一面のムールの下にロッソのパスタがマグマのように見えています。
一方、こちらはビアンコですが、シーフードが目一杯入っています。


エビとイカが主体のようです。ランチなのにこんなにいっぱい食べて、午後の仕事に影響しそうです。^^
ナポリ発祥のピッツァは今やイタリア全土、さらには海外も制覇しています。日本へは戦後、アメリカ経由でパンのような生地とタバスコがセットで伝わりましたが、近年のイタ飯ブーム以降、元来の伝統的イタリアンピッツァに修正されてきたように思えます。
ですが、当のイタリアでもソースとチーズと具材を乗せて高温で短時間で焼き上げる古典的タイプからクロスティーニのように焼き上がった生地にフレッシュな具材を乗せるタイプまで変化を遂げているようです。伝統を守るイタリアでは、真のナポリピッツァ協会やナポリピッツァ職人協会などを設立して、材料や製法を定めています。これらの協会は日本にも支部があるようです。
Ristorante-Pizzeria Del Ponte http://www.delponteristorantemilano.it/
Via Pier Candido Decembrio, 26,20137,Milano, Italia
+39 (0)2 5519 9500
PIZZA TRADIZIONALE napoletana STG http://www.peperinopizza.it/it/verona
Piazzetta Municipio 10, Verona,Vwneto, Italia
+39 (0)4 58029016
Facecook http://www.sottomarina.net/facecook/
Lungomare Adriatico, 30015 Sottomarina, Chioggia,Veneto, Italia
+39 (0)4 14764484
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2015/09/30(水) 05:00 | trackback(0) |
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