海の幸の飯寿司簡単レシピ
カテゴリー: 料理:貝類
前記事で報告しましたじぇるぶ岩沼のオープニングパーティーで提供させて頂いた料理の一つに海の幸の飯寿司がありました。今回の飯寿司はかなり簡便かつ安全な方法で作っています。多くの方に召し上がって頂きますので衛生にもかなり神経を尖らせています。それでは、そのレシピをご紹介致します。
今回、用いますのはすべて加熱した海産物です。それに塩麹とご飯を混ぜて一日置いたものがメインです。
本来ですと、塩漬けした生の魚をご飯と米麹に漬け込みますが、塩麹とご飯を混ぜて保温して一晩おき、塩辛い甘酒?を作ります。それにボイルしたホッキガイ、ベビーホタテ、ホヤ、ムールを漬け込むのです。
漬け込むボイル貝類は一晩甘酢に漬け込みます。
甘酢は醸造酢と味醂を合わせます。
酢漬けした貝類はジップロックの中で千切り生姜、鷹の爪と併せて収容します。
本来、樽などの容器に漬け込みますが、少量の場合はこっちの方が便利です。
袋の中で混ぜ合わせましたら、極力、空気を抜きます。
嫌気条件下で乳酸発酵を進ませますので酸素が邪魔なのです。この状態で冷蔵庫で20日間寝かせます。軽く重しをした方が良いでしょう。
20日経ちましたら、具材から染み出す水分を除去します。これも簡便法にします。
袋にプツプツ穴を開けます。当初、縫い針でやりましたが抜けが悪く、爪楊枝か竹串で10数か所位刺して下さい。中の飯寿司にも刺さりますが問題ありません。そしたら、キッチンペーパーで3重に包み、さらに新聞紙で包んでがっちり重石をして一日おきます。暖かい季節は冷蔵庫の中でやって下さい。
水分が抜けましたら完成です。ホタテの貝殻に盛り付け、食用菊の花弁を散らしました。
かなり本来の飯寿司の製法とは異なりますが、食味には大差がありませんでした。貝類はやはり事前に加熱することで飯寿司にしても歯触りや噛み心地が残ります。これらが甘酸っぱい味に熟成して日本酒の肴として最上級の味に昇華しました。。。と思います。^^
飯寿司の原型は塩漬けの魚を塩とご飯だけで漬け込んで長時間発酵させた熟れ寿司ですが、米麹を使うことにより短時間での仕上がりと加わる甘味で味わいにも幅が出ます。太古の食料保存は、乾燥、塩蔵とこの乳酸発酵を使った鮓だったわけで、それが江戸時代に至り、現在の握り寿司(早寿司)へと発展するのです。保存食が屋台のファストフードに、そして道を究めた江戸前寿司への進化は日本人ならではの創意工夫なんでしょうね。