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【新潟県村上市 4/7】鮭御膳と塩引き加工場

カテゴリー: 外食:寿司・魚貝類定食

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 鶴岡から新潟に向けて南下していますが、村上市三面川(みおもてがわ)ではサケ増殖の歴史と加工品の勉強をします。我が国のサケ増殖事業はほとんどが明治期以降に欧米の技術を導入して始められていますが、三面川では藩政期に藩の事業として進められているところが凄いのです。サケの産卵生態や回帰性なども熟知して、資源培養の技術を構築していました。そして、独特のサケ塩蔵加工法を普及させ、冷凍保存が出来ない時代に一年中サケを賞味していたのでした。




 あいにくの雨ですが、左の改修中の建物がサケ博物館であるイヨボヤ会館。正面がサケの加工品販売やサケ料理を提供するサーモンハウスです。
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 イヨボヤとはサケのことですが、この地方独特の言い方ですね。古くからサケが親しまれてきた証です。




 イヨボヤ会館エントランスからすぐにシアターに続きます。
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 村上の自然や習俗とともにサケ増殖の歴史やサケの生態について美しい映像で解説されます。




 館内に再現された稚魚飼育水槽。こんなところで遭遇するとは。。。なんか仕事で来たような感じ。^^
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 近年はアルミ水槽も普及していますね。サケの稚魚は放流までこの水槽で育成されます。




 
地下のトンネルのような廊下を進みますと、次々とサケの映像が飛び出します。
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 かなり長い通路なので一体どこへ行くのだろうと不安になります。




 どうやら突き当りは三面川の川辺のようです。
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 川底を覗けるガラス窓がいくつもあります。豪雨が降ったためかお客さんはほとんどいません。まだ、サケが遡上してこないからかも知れません。




 そうなんです。この窓は三面川に造成した種川というサケの繁殖河川を覗けるのです。
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 残念ながらサケの遡上期はまだ先なので、サケの姿はありませんでしたが、アユやウグイが元気に泳ぎ回っていました。10月に入れば、この窓からサケの産卵が観察できるのでしょう。




 館内にはサケの文化に関する展示もありました。
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 サケの皮で帽子やジャケットまで作られるのですね。。。




 見学を終わってちょうどお昼になりましたので、お隣のサーモンハウスでランチです。
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  サーモンハウスの2階ははらこ茶屋という食堂です。様々なサケ料理があります。




 こちらはサケのタレカツ丼です。
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 タレカツ丼は新潟名物でソースではなくヒレカツにそばつゆのような醤油ベースのタレがかかります。これは豚肉をサケに置き換えたタレカツ丼になります。




 大きな切り身が3枚も乗っかっております。
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 ソースと違って優しい味付けなので、見た目よりもスイスイ入ります。




 こちらは鮭御膳。サケ料理が4品付いています。
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 主食がサケのような感じです。^^




 サケのフライの上にはキスのフライまで。
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 どちらも衣がさっくりとして身がふんわり。



 
 サケの味噌漬け焼きです。
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 昔ながらのホッとする味わいです。これだけでご飯2膳が食べられそう。^^




 ちょっとピントが甘いですが、サケのすり身の煮物とサケの南蛮漬けです。
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 様々に形を変えてサケが登場してきます。




 デザートの牛乳寒天寄せ。
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 ブルーベリーのジャムがアクセント。普通に美味しかったです。^^




 さて、サーモンハウスを後にして村上の市街地を走り、塩引き・鮭加工品の専門店を訪れます。
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 味匠喜っ川さんです。喜っ川さんのは正しくは七を品のように三つ重ねた文字です。元々は酒蔵だったようです。今では鮭の酒びたしで有名ですね。2010年にはJR東日本大人の休日倶楽部のCMで吉永小百合さんがここで撮影されていますね。



 
 蔵の中に入りますと夥しい数のサケの塩引きが天井から下げられています。
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あまりの迫力に圧倒されてしまいます。サケの腹は二カ所を開き、中央部は繋げてあります。こうすることによって、鉛筆くらいの棒2本で腹を開いて乾燥を促せます。まさに知恵ですね。


 この村上の塩引きは独特の気候により生み出されるもので、乾燥がこれ以上強いと北海道の鮭トバのようになり、湿度が高いと黴が生えてしまうそうで村上でしかできない特産品なのです。昨年のサケは間もなく1年を経過しますが、常温で保存が可能なのです。




 店内には塩引き以外の鮭加工品もたくさん販売されています。
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 郷土料理の鮭こかわ煮とスライスされた塩引きを購入しました。




 こちらは自宅に戻ってからの画像ですが、塩引きは酒に浸して、こかわ煮は吸い物にしました。
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  鮭の酒びたしは酒漬けではなく、食べる少し前に日本酒を振り掛けておきます。硬さと塩味が和らぎ、美味さが倍増します。酒は新潟県阿賀町の麒麟山。本醸造ながら品格のある淡麗辛口は食中酒として最適です。




 気になるこかわ煮ですが、鮭のすり身に皮やイクラを練り込んだものらしいです。
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  細かな皮は散見されますが、イクラはたまに欠片が見つかります。  
 
 

 

 村上には100種類を超える鮭料理があるそうで、鮭食文化の街として脚光を浴びています。村上の気候風土の中で発酵して生まれる塩引きをはじめ、骨や内臓、エラにいたるまで使う鮭料理の数々。を愛し、育て、無駄なく利用するこの文化。日本が忘れかけている大切な精神です。資源の乏しい日本でこそ、このような食材を利用し尽くす文化を継承していくことが存続の鍵になるでしょう。大量消費文化は日本には合いません。ホテルのパーティーの食べ残しやコンビニ、回転寿司で放棄される食品の多さにはこの国の行く末を案じざるを得ません。





イヨボヤ会館


・所在地   :新潟県村上市塩町13-34
・電 話   :0254-52-7117
・開館時間  :9:00~16:30
・閉館日   :12月28日~1月4日
・駐車場   :あり


サーモンハウスはらこ茶屋


・所在地   :新潟県村上市塩町13-34
・電 話   :0254-52-1990
・営業時間  :11:30~15:00/17:00~22:00
・定休日   :無休
・駐車場   :あり


味匠 喜っ川 


・所在地   :新潟県村上市大町1-20
・電 話   :0254-53-2213
・営業時間  :9:00~18:00
・定休日   :元旦
・駐車場   :あり

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2014/09/29(月) 05:00 | trackback(0) | comment(0)

【新潟県村上市 3/7】笹川流れで製塩見学

カテゴリー: 紹介:加工食品・調味料

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 庄内下越ドライブ
の二日目。恥ずかしがり屋で日ごろその全容をあまり見せない鳥海山がホテルの窓からくっきり見えています。今日は天気に恵まれるのだろうか。。。




 ワシントンホテルの朝食バイキング。豪華絢爛。^^
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 このところ、朝食は豆乳か野菜ジュースくらいなので胃袋が驚いております。




 鶴岡市内の致道博物館を訪れました。
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 この建物は重文の旧西田川郡役所です。維新後の明治14年に建てられた洋風建築です。




 御隠殿の北側には国指定名勝の庭園があります。
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 昨日の本間家別邸の庭園に比べると大胆な造りですが、こちらは室町時代から江戸時代初期までこの地を治めた最上家が造った古庭園であり、美的感覚も江戸時代とは異なるようです。




 鶴岡を後にして、日本海東北自動車道を南下、あつみ温泉ICからは海岸沿いの一般道を進みます。鼠ヶ関を越えて新潟県に入ると寝屋漁港の鉾立岩が目に入ります。
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雲行きが怪しくなってきています。昨日のようにまたスコールに見舞われるのでしょうか。




 笹川流れを右手に見ながら、さらに南下。やっと塩工房に到着。
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 笹川流れ は新潟県村上市一帯の海岸景勝地のことで数々の奇岩や岩礁が点在する海岸を潮が流れる景色です。かつては笹川村があり、笹川から沖の岩礁までの流れだったようですが、現在は11キロに及ぶ範囲に広げています。




 工房内では薪を使って海水を煮詰めています。
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 太古より製塩においては海藻を使ったり砂浜を使ったりして水分を蒸発させ、塩分濃度を高めた塩水を煮詰めたものですが、こちらでは最初から海水を煮詰めています。




 こちらの工房の海側には快適なデッキがあり、海の景色を眺められます。
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 残念ながらもう間もなく降ってくる気配。




 工房内で笹川流れの塩を買うことができます。
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 笹葉粉入りや藻塩、梅塩などもありましたが、何にでも使えるシンプルな塩を買い求めました。




 さらに進みますとJR桑川駅に併設された道の駅笹川流れがあります。
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別名夕日会館、晴れた日には素晴らしい夕陽が眺められるそうです。




 カラフルな電車が止まっていました。
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 羽越本線の新潟~酒田間を運行するきらきらうえつ号です。2号車はラウンジになっており、新潟や庄内の地酒も販売されています。ただし、利用時間は40分間。根っこを生やして本格的に呑むことは出来ません。^^




 小さな道の駅なので、物産販売も小規模。
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 漬物や菓子類などの加工品がほとんどで生鮮は置いていないようです。




 新潟県の酪農は安田町から始まったそうで、新潟には安田を冠した乳製品が数多くあります。
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 これもその一つ。安田苺生シュークリーム。冷凍のシューアイスクリームですね。安田牛乳を使っていれば名称に安田を使ってのいのでしょうか。




 ともあれ、味見。。。あれ!、とあるので中はピンクと思いきやほとんど白色。
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 パッケージングのミスかと思ったら、ほんのりの香りがします。非常に上品な?苺アイスです。甘さも極々控えめで大人のアイスという感じで意表を突かれました。




 さて、旅はさらに続き、村上市街地を経由して今日中に新潟に着く予定です。悪天候となりそうですが、笹川流れの奇岩奇石を楽しみながらさらに一般道を走ります。村上ではの話で力が入り長くなる気配なので、今回はこれにて一件落着。^^




 致道博物館


・所在地   :山形県鶴岡市家中新町10-18
・電 話   :0235-22-1199
・開館時間  :9:00~17:00(12~2月~16:30)
・休館日   :年末年始(12~2月水曜)
・駐車場   :あり



 笹川流れ塩工房 http://www.isosio.com/index.html


・所在地   :新潟県村上市脇川1008-1
・電 話   :0254-78-2468
・営業時間  :電話で問い合わせ
・定休日   :木曜
・駐車場   :あり



 道の駅笹川流れ


・所在地   :新潟県村上市桑川892-5(国道345号)
・電 話   :0254-79-2017
・営業時間  :物産館8:30~17:30、レストラン11:00~19:00
・定休日   :水曜
・駐車場   :あり

2014/09/25(木) 05:00 | trackback(0) | comment(7)

【山形県酒田・鶴岡市 2/7】ミュージアム見学と居酒屋かじか

カテゴリー: 外食:居酒屋・割烹

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  加茂のくらげ水族館の後は一路北上して酒田に向かいます。その途中の田園風景。。。この景色、いつ見ても心が動きます。山から陽が昇り、海に沈む。冬はどんより雪に覆われますが、なぜか懐かしい。




 最初の目的地は土門拳記念館、別名酒田市写真展示館。よくある補助事業施設の二枚看板。^^
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 あいにくゲリラ豪雨が降り出し、駐車場から離れた写真館まで駆け足。




 作品を見る前に記念館の外観に魅了されます。
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 それもそのはず、ニューヨーク近代美術館も手掛けた著名な建築家谷口吉生さんの設計です。



 当然ながら土門拳の作品は撮影禁止。
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 昭和30年頃の下町の子供たちをリアルに写した作品集に惹かれました。こ汚いのにみんな目が輝いている。今と逆だな。。。


 土門拳は元々画家を目指していたとのこと。写真屋で見習いをしているうちに才覚を発揮しました。後年は脳溢血で体が不自由になりますが、日本中の100近くの寺を巡り、多くの作品を残しています。




 続いて酒田の街中に入り、本間美術館で本間家が収集したコレクションを鑑賞します。
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 本間家は酒田市を中心に栄えた日本最大の地主でした。海運から金融まで手掛け、一大商家となっています。庄内藩の財政も支えています。「本間様には及びもせぬが、せめてなりたやお殿様」という歌もあったほど。




 美術品鑑賞のあとは隣接する本間家別邸静遠閣とその庭園を見学します。
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 静遠閣には庄内藩が奨励した磯釣の竹竿も多数展示してあり、釣り好きの私は大興奮。^^




 静遠閣二階から見下ろす庭園は実に見事。
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 雨のため見えませんでしたが、鳥海山が借景されているそうです。




 庭園内には幅広い流れが巡り、型式の異なる木橋が架けられています。
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 こういう流れのある庭園が子供の頃からの憧れでした。




 橋から見上げた静遠閣
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 明治維新後は迎賓館として利用され、昭和天皇もお泊りになれたそうです。




 さて、今夜の宿は鶴岡駅前のワシントンホテル。その近くの居酒屋さんで晩酌です。
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 かじかという比較的新しいお店。anegoさんのご紹介です。



 
 突き出しのフキのきんぴらでビールカットの日本酒です。^^
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 若いご主人とそのお母さんかなぁ。。。と思われるご婦人で切り盛りされております。



 
 お酒は亀の井酒造さんのくどき上手
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 この銘柄がヒットして一躍有名になりました。落ち着いた味わいと香りのお酒です。




 自家製のざる豆腐
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 豆の香りがして、大変良かったです。このあとが楽しみです。




 根菜類を主体としたサラダ。名付けてこんこんちきサラダ
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 ゴマ風味のドレッシングがかけてありました。太さが絶妙で適度な歯触りが心地よかったです。刻み海苔もこのサラダにはぴったり。




 季節ではありませんが、月山筍の天ぷらです。
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 山椒塩で頂きます。水煮で保存されたものですが、まだ、香りも残っていました。




 水ダコの唐揚げです。
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 水分が多いのでカリッと揚げるのが難しいんですよね。




 こちらはスルメイカを一杯分の天ぷらです。
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 ゲソからエンペラまで楽しめます。



 
 これはコゴミの胡麻和え。
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 これも茹でてから-60℃のディープフリーザーで保存したそうです。たしかに瑞々しい。




 最後に牛すじの煮込み。これ絶品。^^
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 トロントロンで箸でも千切れるくらいです。豆腐はあとから加えたのでしょう。




 今日は走り回ったので、くどき上手300mlですでにポヤポヤしています。庄内下越の旅の初日はこうして終わりを迎えました。明日は鶴岡市内で少し見学をしてから新潟に向かいます。今年の2月も鶴岡の大山新酒・酒蔵まつり関連記事に参ってますが、庄内は置賜や村山ほど雪も多くなく、山形県内では比較的穏やかな気候です。それに海産物に恵まれているのが何よりも有難いのです。


 
 


酒処 かじか


・所在地   :山形県鶴岡市錦町1-24
・電  話   :0235-64-1375
・営業時間  :18:00~22:45
・定休日   :日曜日・年末年始
・駐車場   :あり

2014/09/22(月) 05:00 | trackback(0) | comment(0)

【山形県鶴岡市 1/7】クラゲ水族館でクラゲ定食

カテゴリー: 外食:寿司・魚貝類定食

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 ともすると、海水を取水する施設や定置網漁などでは厄介者にされがちなミズクラゲもこのような演出により、幻想空間の構成員になるのですねぇ。大水槽の前でいつまでも見入ってしまいます。今年の遅い夏休みは3連休を利用して、山形県の加茂水族館を皮切りに庄内から新潟県の下越地方を巡る小旅行です。全7篇に分けてご報告致します。




 一時は休館の老朽化やレジャーの多様化で来場者も激減し廃館も検討された加茂水族館。 50年の寿命を全うしました。nihonkai1-4.jpg
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 ところが、起死回生とはまさにこのこと。1999年頃よりクラゲに特化した水族館を目指して入場者を増やし、ついに今年、大規模にそして斬新にリニューアル致しました。



 
 カラフルに飾らない真っ白な正方形の建築が中の展示を想像させ期待も膨らむのです。
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お客さんに隠れて見えませんが、水族館の石の看板にもクラゲが描かれています。


 

 エントランスから最初に山形の淡水魚や沿岸魚の展示が続きます。
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 東北のよく見慣れた魚が続きますが、釣りやダイビングでは見られない行動も学習できます。


 
 ホウボウのフラッシングやアオリイカのホバリングも見入ってしまいます。
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 夜間の行動にも興味ありますが、動物園のようなナイトショーはまだないみたいです。




 さて、いよいよ、クラゲのエリアに入ります。ここで紹介するのはほんの一部だと思ってください。
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 コミカルな模様が可愛いタコクラゲです。逆さまになっている方が落ち着くのでしょうか。




 これまたカラフルなハナガサクラゲ
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 仔細に見ていくとピンクやイエローが散りばめられて実に華やかです。




 泡ぶくかと思ってしまうベニクラゲの群れ。
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 中心に淡い紅色がアクセントになってます。




 葉巻型UFOの子機が大群で地球に攻めてきたようなシンカイウリクラゲ。
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 深海性のクラゲをよくこのように高密度で飼育できるものです。冷却機は必須アイテムでしょうね。



 
 黄褐色の縁取りがトレードマークのキタミズクラゲ
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 見慣れたミズクラゲの仲間でも、上品な美しさを持っていますね。




 館内ではクラゲ類の採苗も行っていました。
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 産卵から日毎に成長する様子を追うことができます。




 そしてクライマックスはこれでしょう。
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 絶好の撮影スポットともなっており、次から次と人が前に立つのでなかなか全景が撮れませんでした。^^




 さて、お腹も減ったので水族館内ありますレストランに入りました。
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 前面には海のパノラマが展開し、明るくて快適な食空間です。




 食券制で出来上がりますとベルで呼ばれます。よくあるフードコートシステムですね。
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 エチゼンクラゲ定食とお刺身定食を頂くことにしました。




 こちらはお刺身定食。刺身の他にタップリの味噌汁と小鉢や香の物も付きます。
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 蓋をしてあるのは茶碗蒸しでした。




 刺身はハマチ、スルメイカ、甘エビでした。 
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 日本海の地魚なんかが使ってあると嬉しいかな。。。




 こちらが噂のクラゲ定食
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一体どこにクラゲが、という感じです。。。




 これは煮物ですが、クラゲの気配を感じません。
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 もしかすると、後方のイカ団子に混じり込んでいるのかも。




 これがメインになるクラゲの春巻きです。
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 薄い膜状のクラゲにカニかまや野菜が巻き込んであります。コリコリの食感がナイスインパクトです。

 



 刺身ですが、手前の半透明な身がクラゲでした。
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 クラゲ春巻き同様ですが、コリコリ感を楽しむだけの食材ですね。




 キノコとワラビの浸し物に香の物。
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庄内名産の温海カブの漬け物は外せませんね。




 アオサの入った味噌汁からは魚の団子が発見されました。
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どうやらこれにもクラゲが入っている様子。




 刺身の小皿からもクラゲを出てきました。
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ミズクラゲではなくウリクラゲなところがマニアック。^^




 食事を終えて、お土産物コーナーに立ち寄りますと、クラゲ関連のお菓子やグッズが山積みです。
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クラゲスイーツを何品かとクラゲの写真集を買い求めました。




 食堂から見えたゴマフアザラシの水槽へ行きますと、クラゲソフトなる物が販売されていました。
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  いわゆるソフトクリームにクラゲの細々が振り掛けてるだけなのですが、食感の取り合わせが面白い。



  どん底から這い上がった水族館は一貫したポリシーに支えられています。村上館長を始め、彼に付いてきたスタッフの不退転の覚悟がこのリニューアルした水族館に感じます。水族館は元々は博物学的な学習の場所でありましたが、現在はそれでは通用せず、レジャーやアート鑑賞の要素が大きくなってます。その両方をバランスよく表現する必要があるのですが、加茂水族館は上手くこなしております。仙台港に出来る新しい水族館も何か一貫したポリシーを持って建設されることを強く願う次第です。さて、この後は酒田に向かいます。




鶴岡市加茂水族館 http://kamo-kurage.jp/


・所在地   :山形県鶴岡市今泉字大久保657-1
・電 話   : 0235-33-3036
・営業時間  :9:00~17:00(夏休み中~18:00)
・入館料   :大人(高校生以上)1,000円
・定休日   :年中無休
・駐車場   :あり


2014/09/18(木) 05:00 | trackback(0) | comment(0)

醤油麹でイタリアン二品

カテゴリー: 料理:農産加工品

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 先日、醤油麹を仕込みましたが、あれから二週間経過して、蒸し米の粒も軟らかくなってきました。醤油麹は米麹に醤油を加えた物ですが、醤油の醸造過程の(もろみ)よりも米麹が加わる分、味も深くなるように感じます。これを醤油の実のように野菜や豆腐に乗せたり、魚や肉を漬けたりでは物足りず、大胆にもイタリアンに応用してみました。




 と言いつつ、いきなり醤油麹漬けですか???
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 いえいえ、これは料理の一部です。どうせ下味を付けるなら同じ味で組ませてみようと思いました。は今年は大震災の影響で不漁が予想される秋鮭(シロザケ)です。




 半日程漬けてから焼いてほぐしておきます。
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 骨は丁寧に除去して下さい。皮も刻んで用います。本日のテーマのもう一つは和の香り、青紫蘇茗荷です。
 



 では、最初にシンプルなトマトソースを作っていきます。
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 オリーブオイルで大蒜と玉葱の微塵切りを炒め、トマトの水煮と白ワインを加えます。あとは好みのハーブ、スパイスを加えて煮込みます。全体がペースト状になったら、醤油麹だけで調味します。ちょっとこれは賭けかも知れません。^^




 本日は1.4mmのスパゲッティーニを使います。
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 ソースが茹で上がりを待っています。^^




 シンプルな醤油麹トマトソースに和えたパスタを盛り付け、トッピングに醤油麹漬け秋鮭大葉茗荷の千切りを散らしました。
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 結論から申しますとトマトの強い味に醤油麹の存在が隠れていますが、それで良いのでしょう。姿は見えなくても気配は感じます。これが塩ならこの味わいは生まれません。影になりながらも味わいを底上げしているのが醤油麹の力なのでしょう。




 続いて、醤油麹のピッツアを作ります。
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 生地はお手軽なポリパン方式にします。ポリ袋に材料を入れてこね回して発酵させます。そのまま使えるドライイーストですが、私はいつも砂糖湯で予備発酵をさせています。




 気温が高いので、一時間以内に生地が発酵します。
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 生地とチーズ以外の材料は前記のパスタと同じです。




 伸ばした生地に具材をトッピング。醤油麹を適当に振り掛けます。
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 大葉茗荷は香りが命なので焼き上がり後に乗せます。




 ピッツアストーンを使うのが230℃程度の低温でもカリッと焼けるコツですね。
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 もちろん、事前にピッツアストーンは十分に予熱しておきます。そのために底面も最初からカリッと焼けるのです。




 大葉や茗荷をトッピングして完成です。
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 お好みのワインで頂きましょう。




 折角のサーモンピンクがちょっと焦げ気味。
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 でも、香ばしさも加わり、醤油麹の甘塩っぱさと相まって良い塩梅です。大葉茗荷の香りが和のテイストも主張しております。




 醤油麹の可能性の一端に触れてみましたが、トマトチーズとの相性は悪くありません。ただ、トマトの強い風味の下では醤油麹は縁の下の力持ち、チーズとのコラボではともすると前面に出過ぎますので控えめな使い方が無難です。まだまだ。課題の多い醤油麹ですが、対戦相手を次々と替えて、その適性をがっつり把握していきたいと思います。

2014/09/15(月) 05:00 | trackback(0) | comment(0)