草香麺で海鮮ピビムネンミョン
カテゴリー: 料理:麺類
ピビムネンミョンってご存じですか。朝鮮語でピビムは混ぜるの形容詞形です。日本でも有名なビビンバは正確にはピビムパプでピビム+パプ(飯)となります。ピビンネンミョンのネンミョンはいわゆる冷麺のことで、ピビムが冠されて混ぜ冷麺となります。上の写真のようにコチュジャンベースの合わせ調味ヤムニョムで混ぜ混ぜして頂きます。今回は以前より皆様にお薦めしている草香麺とシーフードミックスを使った短時間で出来る海鮮ピビンネンミョンをご紹介します。
草香麺は内モンゴルの伝統食材で、保存性が高いばかりではなく、栄養価も高く、さらに水だけでも戻すことが出来ます。加熱された澱粉で製麺されていますので、戻せばそのまま食べることが出来ます。
草香麺が保存食に最適なのはもちろんですが、これを常時、ストックしておくために定期的に日常食としても利用することが合理的です。そこで、上のグラフのようにあれこれ試してみたのですが、驚くべきことに和洋中を問わず、どのような麺料理にもフィットするのです。サバ缶と納豆があれば、被災時にも山形の冷やしぴっぱりうどん風に食べることが出来ますし、火が使えれば、野菜の端切れを入れた炒麺も美味しいですよ。
さて、今回は草香麺を使った海鮮ピビムネンミョン二人分を作ります。手間を省くために冷凍のシーフードミックスを使いました。畑のサンチュも使いたい放題です。育てやすく強いのでプランターにでも植えておくと便利です。
その他の具材はサンチュ、塩蔵ワカメ、キュウリと茹で卵です。ヤムニョムには白胡麻、生姜、長葱、コチュジャン、胡麻油、醤油などが必要です。塩を加えた水を(1%)を沸騰させ、玉子を入れます。湯の量は玉子が丁度被るくらい。時々掻き混ぜて黄身が中心に来るようにして7分茹でたら、玉子だけ取り出して冷水に放ち剥きます。このお湯は捨てないで、引き続きシーフードミックスを湯がきます。火が通ったら、引き揚げますが、さらに茹で湯は捨てないで下さい。
まず最初にヤムニョムを作ります。
煎った大さじ2杯の白胡麻をよく擂り、おろし生姜と微塵切りの葱を混ぜ合わせます。これに先ほどのシーフードの茹で汁でコチュジャン大さじ1杯を緩めておいたものとよく混ぜ合わせ、醤油、胡麻油で味を調えます。
具材とヤムニョンが出来ましたら、シーフードの茹で汁を沸騰させ、それに草香麺を浸します。あとで水洗いをして締めますので浸漬時間は10分。決して茹でてはなりませぬ。
草香麺は水でも戻りますが、1時間弱掛かります。口当たりもお湯の方が良くなります。今回はシーフードの旨味を麺に吸い込ませます。時々、箸で混ぜて麺が付着するのを防ぎます。
麺が柔らかくなりましたら、直ちに冷水で洗って、滑りを取ります。
温かいスープで食べる場合も一度洗っておくと伸びにくくなります。
水気を切った草香麺にヤムニョムを絡めてシーフードを混ぜ合わせます。
混ぜないで、かけた状態で供し、テーブルで各自が混ぜながら食べるのもありですね。
深めの皿にサンチュを適当に敷いて、ピビムネンミョンを盛り付けたら、茹で卵やキュウリなどのトッピングをあしらいます。
戻した塩蔵ワカメを醤油で胡麻油で薄く味付けたナムルも添えます。塩胡麻を振りかけ、あれば糸唐辛子を盛ると雰囲気が出ますね。酒のあてならサンチュで包んで食べるものヨサゲです。
シーズンならナシを添えると本物チックなのですが、先日山形で買ってきたサクランボをデザートで。^^
右手のモヒートのような物は我が家の冷や水です。庭で野生化したレモンバームやペパーミントをたっぷり入れて冷やしハーブ水にしています。
水で締めた草香麺は伸びにくく、独特の噛み応えが長続きします。
ピリッと辛くて甘いヤムニョムは草香麺ともベストマッチ。古くからあった料理のようです。
大震災直後の生活は悲惨でした。自宅が津波にやられなかった自宅避難者は避難所で食べ物の至急も受けることが出来ず、冷蔵庫や冷凍庫の限られた食料で食いつないでいました。当然のことながら全てのライフラインが断たれていますので、水やカートリッジガスボンベが貴重で、米を炊いたり、乾麺類を茹でたりは出来ませんでした。そんな時、この草香麺があれば、少量の水と調味料があれば、麺料理を楽しむことができ、荒んだ心も癒やされたことと思います。
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