若布スープとホタテご飯を1時間以内に作る
カテゴリー: 料理:海藻
近年、時短料理というジャンルが定着してきたようです。紹介されているテクニックの中にはなるほどと日常の料理にも使えそうな技もありますが、多くは電子レンジの多用やスチームケースの宣伝としか思えないようなサイトもありますね。酷いのは添加物だらけの半調理品の応用へ導く時短サイト。料理は手間暇かけてもありますが、それは現代の日常では無理があります。でも、その調理工程をしっかり把握すれば、同じ作業をまとめたり、放置できる作業の間に別の仕事をやったりすれば、かなり短縮できるものです。今回は本格的な若布スープとホタテご飯を1時間以内に作ってみます。慣れれば45分かな。^^
まず、放置できるのは煮る蒸すの作業ですので、まずは若布スープのダシから取りましょう。
市販の鶏がらスープの素は便利ですが、これに追い鶏をしますと本格的な美味しさになります。スープの素は規定の量の半分にします。これを人数×1.5カップの水で溶いて火にかけ、鶏手羽人数分と長葱の青いところや生姜の皮を加えて、アクと脂を時々すくい、手羽の身がほぐれるまで30分程煮込みます。
その間にホタテご飯を仕掛けてしまいましょう。今回は生ホタテが安かったので使いますが、冷凍貝柱でも結構です。
醤油、日本酒、水を等量で合わせた煮汁に縦に刻んだ貝柱と微塵切りのヒモや卵巣などをサッと煮込みます。この時、貝柱は擂り粉木などで潰して、旨味を煮汁に移しましょう。ホタテが硬くならないように短時間で作業します。
ホタテの煮汁と具をザルで分けて、その煮汁を水で割ってご飯を炊きます。
調味は吸物より薄めにします。今日の献立はスープからも塩分が入りますので、塩味を加減します。
さて、ご飯を炊き始めたら、スープの続きです。若布を水で戻し、白髪葱を作っておきます。
手羽が柔らかくなりましたら、水で冷やして骨を抜きます。スープには塩と胡椒で味を調え、おろしニンニクと胡麻油で風味を付けます。
食べる直前に若布を加え、器によそってから白髪葱を盛ります。
お好みで白胡麻を揉み潰しながら振り掛けても良いでしょう。ご飯がまだ炊けていない場合はこの作業はそれまで待ちましょう。
続いて、スープが冷めないうちにホタテご飯を仕上げます。
炊き上がったご飯にとっておいたホタテの肉を混ぜ合わせ数分蒸らせば完成です。この数分の間にスープを完成させても良いでしょう。
お茶碗に盛り付けたら、刻み海苔をパラリ。
天盛りも好みで三つ葉にしたり芹にしたり、色々、試してみましょう。
これで1時間以内に2品は楽にできるはずです。ご飯が炊ける合間に青菜のお浸しを作れば、栄養学的には問題なしでしょう。時間にゆとりのない現代、ともすると家庭でもファストフードやコンビニの弁当も利用することはあるでしょう。でも、原材料の表示を見て下さい。家族に食べさせたことを後悔するはずです。その時、負い目があればよいのです。それを償うためにゆとりがある時には素材からの料理を作ってあげましょうね。^^