【東京都渋谷区】カキ×日本酒 石花(seno)
カテゴリー: 外食:居酒屋・割烹
GWで上京した時のことです。 渋谷の繁華街から代官山の方へ向かって歩きますと閑静な街並みになってきます。この日は牡蠣や日本酒を縁にお付き合いさせて頂いていますSAKEプランナーの木村光さんがプロデュースしたオイスターバーを伺います。普通、オイスターバーと言いますとワインを連想しますが、このお店では日本酒に拘っています。
そのオイスターバーは石花さんです。石花と書いてせのと読みます。
通常、石花はせっかと読み、牡蠣を始めとする付着性の貝類のことを指しますが、駿河湾には石花海(せのうみ)と呼ばれる海堆(海底から隆起した山)があり、好漁場となってます。この読み方に因んだのではないでしょうか。
木村さんと話がしやすいように、カウンターの一番奥を陣取ります。
木村さんは酒担当のようで、料理は店長の渡辺さんが仕切ってます。オイスターバーながらも日本酒に拘っていますので、箸がセットされています。しかも箸置きが牡蠣の貝殻でした。
お薦めのお酒は月替わりのようです。
生牡蠣以外にも様々な牡蠣料理があります。
カウンターの角にセットされた特注の牡蠣開け台。注文が入りますと店長の渡辺さんが開け始めます。
ステンレス製の円形台で手前に様々な銘柄の牡蠣が並べられます。溶けた氷が溜まらないように工夫されております。牡蠣は日本だけではなく、世界から集められています。
お薦めの5種を盛り合わせて頂きました。
上の写真、右から先端(広島)、坂越(兵庫)、岩牡蠣(長崎)、屈指(カナダ)、クマモト(アメリカ)です。これらの中では、坂越が一番美味しく感じました。カナダの屈指も悪くないのですが、少し味が薄い。岩牡蠣は早くも成熟が進み、先端は逆にこの時期としては痩せ気味でした。憧れのクマモトは有明海の地方種(シカメ)をアメリカで継代飼育したものですが、小さ過ぎてじっくり味わうことが出来ませんでした。これらを宮城県古川の宮寒梅で頂きました。
続いて、贅沢にも坂越のカキフライを頂きます。これには味の強い勢起純米吟醸(長野県佐久)を合わせます。
大ぶりの身は加熱しても縮みません。身が詰まっている証拠ですね。特製のソースはサワークリームに牡蠣の肉が混じったような味わい。タルタルより牡蠣の味を邪魔しないのが嬉しいですね。
薦められるままに鳳凰美田純米吟醸(栃木県小山)や手取川山廃純米原酒(石川県白山)と呑み倒していきます。
これくらいにしておかないと、東京でも伝説を残してしまいそうです。東京を離れてはや30年、昔の東京とは全く別の世界です。迷子になったら大変、ナビアプリを使って八王子の宿まで無事帰りましょう。
帰り際に木村さんをお店の前でワンショット。
SAKEプランナーである彼のコレクションが店頭に展示されているのも個性派オイスターバーをよく表していますね。
夢のような渋谷の駅前。井の頭線はどこだっけ?
学生時代は通学にも使っていたのに、もう完全に外国です。^^
近年、日本の都会にもオイスターバーが増えつつあります。チェーン店の最大手はHumanwebとOstreaだと思いますが、日本人受けするカキフライなど牡蠣料理や様々なシーフード料理も組み合わせて日本独自の進化を遂げています。ランチタイムにはカキフライ定食なんかも出しており、ハーフシェルにワインのスタイルに限定しておりません。この大きな流れは我々生産側に立つ人間も心して牡蠣養殖に反映して行かねばならないでしょう。
カキ×日本酒 石花 (seno)
所在地 :東京都渋谷区猿楽町6-12 片岡ビル 1F
電 話 :03-6416-1128
営業時間 :17:00~翌3:00
定休日 :不定休
駐車場 :なし