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寒真鯒(マゴチ)で二品

カテゴリー: 料理:釣り魚

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  12月に入ると釣りも厳しくなってきます。よっぽど高気圧に覆われた穏やかな日に当たらないと修行のように辛い時間を過ごすことになります。この日はこれから晴れてきそうな気配だったのですが、雪雲が次から次へとやって来て、粉雪が混じる冷たい雨が降り続きました。前半戦、アイナメがぽつりぽつり釣れる程度で時が流れました。




 そんな時、得体の知れない大物が掛かりました。アイナメでもヒラメでもない不思議な手応え。なんと夏が旬の真鯒(マゴチ)でした。
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 初夏の頃、産卵のために浅場にやって来ますので、よく狙って釣ることもあるのですが、この季節に釣れたのは珍しい。大きさは全長55cm、どおりで重いわけです。




 しかし、よく見ると不気味な顔立ちをしています。
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 頭の背面が硬い一枚の板のようです。鰓蓋や鰭にも鋭い棘があり、取り扱い注意な魚です。


 

 そんな魚も頭を落とし、鰭を調理バサミで切り取れば、扱いが楽になります。内臓を取って、頭とカマと胴に仕分けします。
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 今日はマゴチプロバンス風の二品を作ってみます。




 まずはサエモン式ブイヤベース材料はマゴチのアラと筒切りの身、適当な野菜くず、パセリ・セージ・ベイリーフ・ニンニクなどのハーブや香辛野菜です。
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 これにトマト水煮缶と塩胡椒、オリーブオイル、白ワインなどが必要になります。マゴチは滑りが強いので皮目に熱湯をかけて粘液を洗い落としておきます。




 フライパンに油を引き、ニンニクを炒めて香りを出したら、野菜やマゴチのアラを加えて炒め合わせます。
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 焦げ付かせないように中火で炒め、マゴチの肉が白くなったら、600ml位の水とハープ類を加えて煮込みます。




 アクを取りながら15分程煮込み、トマトの水煮缶を加えてさらに10分程煮込みます。 
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 あれば、サフラン水を作って加えます。




 こんな感じになるように竹ベラでアラや野菜を突き崩して行きます。
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 それをシノワかザルで越し、白ワイン、塩胡椒、フェンネル、コリアンダーなどで調味します。




 最後にこの濃厚なスープでマゴチの身を炊けば完成です。 
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 飾りも兼ねて、ムールやアサリ、エビなどを入れ込むこともありますが、魚貝類の味の足し算は必ずしも上手く行くとは限りません。マゴチのアラだけでも十分に濃厚な味が出ています。




 もう一品ですが、マゴチの薄切りを使ってカルパッチョ風を作ってみます。ソースはレモスコとオリーブオイル。
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 カルパッチョは元来、生の牛ヒレ肉の薄切りにパルメジャーノやオリーブオイルベースのソースをかけたものですが、日本からの逆輸入で魚のカルパッチョもイタリアに広がっています。その底辺にはイタリアにおける日本食のブームもあるのでしょう。




 マゴチの薄切りを皿に張り付け、海水程度の塩水を軽く噴霧しておきます。それにイタリアンパセリの微塵切りとポワブル・ロゼを散らしてからソースを垂らします。
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 マゴチの身はしっかりとした噛み応えがあって、薄く切っても存在感がありますね。カルパッチョ向きの魚と言えます。




 本日はマゴチ白ワイン
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 は滅多に呑まないのですが、料理に使った残りです。^^




 マゴチの旨味が凝縮したスープで炊いた上品な白身。
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 産卵期の夏より身が締まって美味しく感じます。




 スープにパンを浸して頂くと濃厚なスープとふわふわ感を同時に楽しめます。
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 皿に残ったスープをパンで拭き取るのは食べ物を大切にする道徳的な意味合いだけではなく、海への負荷を軽減する意味でも大切なことです。カレーライスや麻婆豆腐の場合はお湯を注いで漬物で擦って飲みたいですね。^^




 厳しい寒さの中で釣り上げたマゴチの味わいは秀逸で冷えた体や疲れを癒やしてくれました。自分で釣ったを大切に食べる。そして、自然の恵みに感謝して必要以上に持ち帰らない精神は縄文時代から日本人の心に養われてきました。アリカナイズされた釣りが若い世代に広まってますが、対象魚だけしか眼中にない歪んだ自然観も植え付けているようです。世界は日本の文化や自然に憧れています。決してアメリカナイズされた姿を望んではおりません。と言いつつ、外国の料理を作っていますが、日本の伝統料理も大切にしています。^^

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2013/12/30(月) 05:00 | trackback(0) | comment(0)

有馬記念パーリー2013

カテゴリー: 未分類

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 すっかり、毎年の恒例行事となった大名マーク邸で開催される有馬記念パーリー。毎回、10数名が集います。便利な時代になったものですね。ネットで馬券が買えるのです。皆様、お酒を嗜みながらの観戦です。私は不調法で競馬がチンプンカンプンなため食事係でのお付き合いをさせてもらってます。今回はあの有名な料理人ひゃくさんの指導を受けながら作らさせて頂きます。




 今回のテーマは、【アジアンな...お・も・て・な・し】です。^^
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 詳細な献立表はこの記事の末尾に掲載しておきます。




 お酒は各自の持ち寄り。これはほんの一部です。私は気仙沼の蒼天伝。
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 持ち込み者の名前も書いて、薀蓄を語らせます。風写さんはウコンまで用意していますね。^^



 
 まず、前菜ですが、韓国のパンチャン形式に致しました。パンチャン韓国の食堂、レストランで食事をする時、最初にテーブル一杯に並べられる無料のお惣菜のことです。
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 コチュジャントリッパ、辛子明太子烏賊、キムチ2種、ナムル2種、塩煎銀杏、鮭親子膾、韓国海苔、チャンジャの10品を並べて雰囲気を盛り上げます。キムチやチャンジャはひゃくさんが向山の大同食品店さんから仕入れました。




 延々5~6時間に及んで呑みながらの競馬ですから、最初にお腹を作っておきたいとの要望もあり、お凌ぎの鮑雲丹ご飯のキムパッです。
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 キムパッ
は韓国語で直訳しますと海苔飯ですが、海苔巻きのことを指します。何でも自国のオリジナルにしたがる韓国ですが、この海苔巻きは日本人が伝えたのでしょう。元々、韓国では冷めたご飯を好みませんし、そう証言する韓国の友人もおります。




 さて、お造りの盛り合わせですが、韓国式に召し上がって頂きます。
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 韓国では刺身を食べる時、サンチュの上に乗せ、それをコチュジャンニンニクスライスを巻き込んで食べます。この食べ方には若干疑問もありますが、私が韓国で受けたように皆様にもカルチャーショックを体感して頂きます。

 この食べ方はトロや青魚のように脂や癖のある魚の場合はありかなと思うのですが、韓国では活魚のヒラメやタイの刺身もこの食べ方なんです。これでは繊細な白身を味を感じることは出来ないでしょう。


 ただ、今回試してみたかったのは、韓国風に味付けたメバチのヅケとメカジキのなめろうなら合うのではないかという仮説検証です。その結果、コチュジャン味のヅケや胡麻油とニンニクを利かせたなめろうはこの食べ方でもいけることが確認できました。



 
 ここで、ふかひれ酒を召し上がって頂きます。
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 こんがり炙ったふかひれを熱燗に浸します。ふかひれは調味料やスープの味で食べるものかと思ってましたが、このような使い方をしてみますとそれ自身の深い味わいを知ることができます。



 

 これは手作りのトッポギを鰻と一緒にコチュジャンベースの調味料で炒め煮にしました。
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 釜山でヌタウナギのコチュジャン炒めを食べ、大変美味しかったので、同じコチュジャン味のトッポギと合わせて再現してみました。トッポギは上新粉(米粉)をお熱湯でまとめて蒸し、その後、丹念にこね上げて作りました。この料理は後に記事にして作り方をご紹介します。トッポギのコチュジャン炒めには薩摩揚げが入るのですが、韓国の紙のように薄いのが手に入らず、マルブン食品さんの昔のままの薩摩揚げを薄く切って使いました。文さんありがとう。




 競馬も有馬記念の出走前に何レースもあり、その都度ネットで賭けるのです。
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 競輪や競艇なんかもこんなシステムがあるのでしょうか。なんか凄くかっこいい。。。^^




 ここで私の先生であるひゃくさんのお料理。タイのヤムウンセンです。この彩りと盛付、感性の鋭さが伝わります。
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 エビがいっぱい入った春雨のサラダ、周囲には山葵菜が取り囲んでいます。私の料理がこってり濃い味なので、こういう料理はみなさまホッとするはずです。




 リビングのテレビの前からは歓声が伝わってきますが、キッチンだって負けていません。
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 しっかりやりながら作ってます。でも、これが後で効いてきて、毎回ドジをやるのです。^^




 本日のメインは仙台牛生丸鶏です。
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 近所の肉屋さんに1か月前に予約していました。特に生丸鶏はクリスマスシーズンなのでなかなか買えないのです。




 時間の掛かる産鶏湯を作り始めます。韓国土産の産鶏湯用漢方ミックスを使います。
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 朝鮮人参の他に木片が見えますが、たぶん漆の木でしょう。韓国の市場でもよく見かけましたし、漆の木と鶏を炊いた料理もあります。鶏の腹腔内には餅米とナツメを詰め込んでいます。これから3時間ほど煮込みます。。。




 これは日本でも人気のチヂミですが、海の幸をたっぷり使っています。
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 カキ、エビ、タコに刺身の端切れなども入れ込んでいます。米粉を半量使ってますので、日頃の食感とは異なるはずです。ソースはポン酢に韮の微塵切りと唐辛子粉を加えて作りました。実は具材をたっぷり入れ過ぎたためになかなかまとまらなくなって砕けてしまいました。にしようかと意気消沈しているところをひゃくさんが生地でつなげて焼いてまとめました。プロは簡単に諦めない。これは見習わなくてはなりません。




 韓国風の刺身の食べ方はみなさん今一だったようでサンチュがたくさん余りました。
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 ひゃくさんが即興で作ったチョレギサラダです。日本ではサラダとして紹介されてますが、韓国では浅漬けキムチのことですね。韓国海苔もあったので混ぜれば良かった。気付きませんでした。たぶんこの頃にはかなり酔っていたと思います。^^
 



 続いて、ちょっとゴージャスに仙台牛です。ひゃくさんの香り塩やレモスコでさっぱり味わって頂きます。
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 A5の中でも厳選された仙台牛。滅多に口に出来ませんが、スポンサーの大名マークさんのご配慮で使うことが出来ました。当初、ヤンニョム(下味用調味料)を塗してオーブンで焼き、グレービーもコチュジャンで味付ける予定でしたが、肉屋さんが「頼むからあまりいじらないで、刺身で食べてくれ。」と言うので急遽変更。


 ただ、牛のは少し溶けた方が甘くて美味いので、各自がフライパンで表面だけをさっと焙って頂く形式にしました。さすが、仙台牛、これも茂洋号の血を引いているのだろうか。来年はこれを3倍くらい食べたいなぁ。。。 




 これはひゃくさん冬野菜のナンプラー蒸しです。この彩、まるで宝石箱やぁ~。^^
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 3種類のブロッコリーに紅芯大根が非日常的な雰囲気を作っています。ひゃくさんの野菜料理は実に勉強になります。これ、いつまでも眺めていることが出来ます。^^




 本日、最後の料理、生丸鶏の産鶏湯も完成です。漢方的な独特の香りが立ち昇ります。
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 出来上がりを皆様にお見せしてから、鶏を解体して銘々にサーブします。即興で仙台セリとクコの実を散らしました。




 まだ、皆様、ガンガン呑んでいらっしゃいますが、デザートタイムです。ひゃくさんの生姜のゼリーです。
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 ソースは生姜を漬けた蜂蜜とココナッツミルクで作るそうです。エキゾチックな味ですねぇ。




 年に一度の有馬記念パーリー。クリスマスや忘年会シーズンと重なるのですが、私はこの一日が生き甲斐になって来つつあります。若干、体調不良で忘れ物も多々ありましたが、ひゃくさんに助けて頂き、なんとかコースを貫徹できました。競馬も然ることながら、キッチンドリンクを楽しみされている方々も多いので、次回は希望者に1品ずつ作って頂く趣向は如何でしょう。私は競馬が駄目なので、その時はアシスタントとして使って下さい。何でもやります。^^



お献立 【アジアンな... お・も・て・な・し】


◆ パンチャン   チャンジャ、キムチ2種、ナムル2種
  (前菜十種)   コチュジャントリッパ、辛子明太子烏賊、
              鮭親子膾、塩煎銀杏、韓国海苔     
◆ お凌ぎ     鮑海胆飯のキムパッ
◆ お造り     韓国風刺身盛り合わせ サンチュとサムジャンで
◆ 変わり酒   ふかひれ酒
◆ 炒め物    鰻と手作りトッポッギのコチュジャン炒め   
◆ 和え物    ヤムウンセン
◆ 焼き物壱   海の幸たっぷりのチヂミ 韓国韮だれ
◆ 焼き物弐   仙台牛のクイ 香り塩やレモスコでさっぱりと
◆ 蒸し物    冬野菜のナンプラー蒸し
◆ 汁物替    生丸鶏の産鶏湯
◆ 冷 菓    生姜のゼリーに蜂蜜生姜のココナッツミルク


2013/12/27(金) 05:00 | trackback(0) | comment(4)

三陸海の幸勉強会 in 旭ヶ丘 

カテゴリー: 未分類

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 「三陸の海幸勉強会+料理教室」ただいま冬の献立で実施中ですが、今日の会場はでっかいですよ。^^ JA宮城労働組合青年部さんの主催ですが、仙台市青年文化センターのクッキングルームをお借りしています。ここは会議などでよく来ていたのですが、調理実習室があるとは知りませんでした。




 青年部さんだけに本日の受講生は皆さん若い。事務局の成田さんは学生時代からこのブログを閲覧して下さっていたそうです。
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  本日は気仙沼市本吉町でワカメを生産している西之園さんにも参加して頂いています。




  ここで、西之園さんからワカメ養殖の復興状況や苦労談をお話し頂きます。
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 実は西之園さんは東日本大震災以降に復興支援ボランティアで気仙沼市本吉町にやってきました。ワカメ養殖の復興を支援している内に自分も生産者グループ蔵内之芽組の一員になってました。^^ 現在、蔵内之芽組のブランド商品こいわかめの生産・販売に日夜奮戦しています。

 
 蔵内之芽組こいわかめに付きましては、こちらのHPをご覧下さい。蔵内之芽組結成までのいきさつやこいわかめの解説が見られます。こちろんこいわかめの通信販売もやっています。



 いつものように小一時間の講義の後は調理実習です。


 本日のお献立は次の通りです。作り方はこの記事の文末に掲載しておきます。


    汁 物  藻塩を使った塩竈汁
  小 鉢  ワカメのピリ辛炒め
  焼き物  銀鮭と茸のカレー風味グラタン
  御 飯  キラキラ復興(銀鮭若布)めし




 最初に塩竈汁のサンマのつみれを作ります。この時期ですと生サンマは手に入らないので冷凍になります。
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 この料理は冷凍サンマでも生とあまり差がないので安心して使えます。




 ワカメのピリ辛炒めは冷めても美味しいので最初に作ってしまいます。
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 もちろんワカメは西之園さん達が作ったこいわかめを使います。この料理は常備菜としても重宝です。




 本日のメインイベント、ベシャメルソース作りです。料理人によって多少作り方が違うようですが、私はバター少なめ、オリーブオイルで作ることもあります。味噌カレー粉で調味して、炒めたキノコとサッと茹でた甘塩ギンザケを組み込みます。
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 今回は2通りのベシャメルの作り方をご紹介しました。一方は炒めた粉に面倒でも牛乳を何回にも分けて加えて手早く練り上げる方法。もう一方は炒めた粉を一旦冷まし、そこに全量の冷たい牛乳を加えて粉を溶かし、加熱しながら泡立て器で掻き混ぜる方法。私はダマになる危険性が高く、腕も疲れますが前者の方が好きです。練り上げる過程で艶が出て、とろみもきめ細かい感じがしますので。。。後者は糊を作っているようで何かしっくりこないのです。気分の問題かもしれませんが、、、




 ご飯が炊き上がり、ギンザケワカメの細々を混ぜ合わせて復興めしの完成です。noukyou7.jpg 
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 茶碗に盛り付けてから、イクラを散らせば、南三陸風キラキラ復興めしになります。




 お楽しみの試食会です。ちょっと時間が掛かってしまいましたが、皆様よく頑張りました。
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 皆様、行儀よく「いただきます!!」。これをきっかけに料理を好きになって頂ければ幸甚です。



 こいわかめの販売も実施しました。
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 地元の塩蔵ボイルワカメ美味しいでしょう。。。多くの人に食べさせて下さいね。^^
 



 農協という巨大な組織で働く若者たち。農産物には詳しいと思いますが、今回のような浜料理創作料理はちょっと珍しかったようです。事務局の方がアンケートをまとめていると思われますが、速報によると、また、やってほしいとの声がほとんどだったそうです。嬉しいですねぇ。若い世代が水産物を好きになって、やがては家庭で子供達にも食べさせる。このような地道な普及活動でも継続していけば魚食文化の継承に繋がるものと思っています。


■■■ 作り方(4人分)■■■ 


◆ 藻塩を使った塩竈汁
       
材料:マダラ切り身・・・・2切れ
    冷凍サンマ・・・・・2尾
   豆腐・・・・・・・・半丁
   長葱・・・・・・・・1本半
   生姜・・・・微塵切り大さじ1
   溶き卵・・・・・・・半個分
   藻塩(大さじ1)、味噌(大さじ1)、片栗粉(大さじ半分)、ダシ昆布、ダシパック、日本酒(大さじ2)、七味唐辛子、乾燥フノリ、柚子皮

(作り方)
【サンマのすり身を作る】
① 長葱半本は微塵切り、生姜は擂りおろしておく。
② サンマは3枚におろし、肋骨を剥き採り、皮を剥ぐ。
③ ②を包丁で粘りが出るまで叩き、①と味噌、溶き卵、片栗粉を加え、よく練り合わせる。

【汁を作る】
① 水1リットルにダシ昆布とダシパックを入れて沸かす。
② 昆布とダシパックを取り出し、藻塩と酒を入れて味を調整する。
③ サンマのすり身を濡らしたスプーンですくって入れる。
④ 一口大に切ったタラと豆腐を入れて、再度、味の調整をする。
⑤ 最後に斜め切りの長葱を放して火を止める。
⑥ 戻したフノリを乗せ、七味唐辛子をかけて頂く。好みで吸いに柚子皮を盛る。


◆ ワカメのピリ辛炒め
 
 材料:塩蔵ワカメ・・・・40g
    蓮根・・・・・・・6cm
    人参・・・・・・・6cm
    胡麻油・・・・・・大さじ1
    麺つゆ・・・・・・大さじ1
    一味唐辛子、煎り白胡麻、醤油少々

(作り方)
① 塩蔵ワカメは水で戻して水気を切り、3cmに切っておく。
② 蓮根と人参は厚さ2mmの銀杏切りにしておく。
③ 熱したフライパンで、最初、蓮根と人参を炒め、しんなりしたらワカメを加えてさらに炒める。
④ 麺つゆを回し掛け、炒りつける。味が薄い時は醤油を足す。
⑤ 一味唐辛子を振りかけ好みの辛さに仕上げる。
⑥ 小鉢に盛って、煎り胡麻を振る。


◆ 銀鮭と茸のカレー風味グラタン
 
 材料:甘塩銀鮭切り身・・・・2切れ
       ホタテガイ貝柱・・・・4個
       シメジ・・・・・・・・1株
       シイタケ・・・・・・・4枚
       エリンギ・・・・・・・2本
       強力粉・・・・・・・・半カップ
       バター・・・・・・・・大さじ2
       牛乳・・・・・・・・・0.4L
       スープの素・・・・・・0.5L分
       パン粉・・・・・・・・大さじ1
       オリーブ油・・・・・・大さじ1
    カレー粉、塩、味噌少々

(作り方)
① 銀鮭は少量の湯で茹でて骨と皮を取り、一口大に切る。スープは取っておく。
② キノコ類は石突きを取り、適宜に切り分ける。ホタテは1/4に切る。
③ 熱したフライパンに油を引き、②をサッと炒める。
④ 別のフライパンでバターを溶かし、強力粉を炒める。
⑤ 温めた牛乳を少しずつ加えて素早く練り合わせる。
⑥ 艶が出たら、温かい牛乳でさらに薄める。
⑦ ①のスープとスープの素とカレー粉、塩、味噌で味を調える。
⑧ トッピング用に①と④の一部を取り、⑦に混ぜ、油を塗った耐熱皿に移す。トッピングをして、パン粉を振り、200℃のオーブンで焦げ目が付くまで焼く(20分位)


◆ キラキラ復興めし(銀鮭若布めし)

 材料:米・・・・・・・・・・2合  
    塩銀鮭・・・・・・・・2切れ
    塩蔵ワカメ・・・・・・25g
    イクラ醤油漬け・・・・大さじ4
    藻塩・・・・・・・・・適量
    ダシ昆布・・・・・・名刺大1枚
 
(作り方)
① 米をよく研ぎ、ダシ昆布を入れて炊き上げる。
② 銀鮭の皮と骨を取り除いて、微塵切りにする。 皮と骨はとっておく。
③ 塩蔵ワカメはさっと水に浸し、まだ、塩味があるうちに水気を切って微塵切りにする。
④ 飯が炊き上がったら、昆布を除き、②をさっと混ぜて蒸らす。
⑤ ご飯が蒸れたら、③を混ぜ込み、塩味が薄い場合は藻塩で調整する。
⑥ 茶碗に盛り、イクラを散らす。 

※ 皮と中骨は電子レンジ(600w)で加熱して皮骨煎餅とする。皮は3分、中骨は3分を2回繰り返す。味が薄い時は塩を振る。

2013/12/25(水) 05:00 | trackback(0) | comment(0)

水浸し乾し蕎麦の検証

カテゴリー: 料理:麺類

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 以前、ためしてガッテンで放送されたパスタの茹で時間を1分にする裏技、本当にびっくりしました。パスタを事前に水に漬け込むのですが、その時間が1時間に及ぶので正確には時短ではなく、水とガスの節約が大きな利点と言えます。その検証の記事に風写さんから「蕎麦の乾麺も水浸しできる」とのコメントを頂きました。



 じぇじぇじぇ! だとすると全ての乾麺でこの水浸し調理が出来る可能性がありますね。でも蕎麦は小麦系の麺と違って粘性が低く、それゆえにつなぎを使ってまとめるのですが、それを水に漬けたら溶けてしまうのではないでしょうか。。。 考えていても仕方ありません。 と思ったら、すぐに検証です。それでは早速、蕎麦の乾麺で試してみましょう。


 これはいつも食べている国産蕎麦の乾麺です。ジップロックで一束(80g)を300mlの水に浸します。 
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 浸漬時間ですが、茹で時間6分のスパゲッティーニが1時間ですから、45分にしてみます。




 途中経過ですが、異常に水が白濁しています。これは表面が溶けていることに他なりません。 
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 しかも、密に重なっている部分はくっ付いてしまってます。こりゃまずい。




 45分後にザルにそっと出してみました。つまむとベトベトで持ち上げるとちぎれるくらい柔らかい。 
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 こうやって置いているだけ、お互いがくっ付いていきます。駄目だなこりゃ。




 固まった麺を駄目元で茹でてみます。 
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 多分、蕎麦団子ができるのでしょう。食べ物を粗末するのは大嫌いなので、ちゃんと食べますけど。。。




 ありゃ、茹だってくると蕎麦がほぐれ始めました。 
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 でも、最初はちぎれやすいので、箸でかき混ぜてはなりません。茹で時間は2分くらいですね。




 ザルに上げて水で締めるとなんとか蕎麦らしくなってきました。 
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 手に感じる硬さもまずまずです。弾力も出てきました。よく見ますと蕎麦の表面に透明な膜が出来ているようです。まるで葛打してから茹でた麺のよう。




 まずはもりそばで試食。。。
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 んんん、、、いつもの蕎麦とは全く違いますが、不味くはありません。表面がツルツルして、乾麺にありがちなザラつきがなくなってます。こういう蕎麦もあっても良いと思いました。




 こちらはかけ蕎麦です。。。見た目は普通の蕎麦ですね。 
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 蕎麦の味わいを邪魔しないように薬味に長葱と七味だけ。




 もりそばと同じく表面のツルツル、ヌルヌルが不思議な食感。 
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 ただ、水分を多く含むため、伸びが速いですね。もたもたしていると、どんどん柔らかくなっていきます。



 確かに蕎麦の乾麺も水浸しで茹で時間を2分以内にすることが出来ました。でも、この蕎麦、元々茹で時間が4分なのですよ。おまりお得感がありませんね。若干の水やガスの節約にはなりますが、手間を考えると微妙です。むしろ、ヌルヌルと食感の変わった蕎麦を食べてみたい時にはこれもあり、ということなのでしょうね。

2013/12/23(月) 05:00 | trackback(0) | comment(6)

あっつ熱!!ギンザケとキノコのカレー風味グラタン

カテゴリー: 料理:買い魚

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 本格的な寒さがやってきますとあっつ熱な料理が恋しくなりますね。子供の頃、マカロニグラタンが大好物で、外食となるとこればかりをせがんでいました。とろりとしたベシャメルが天国の味わいに感じたものです。今回はギンザケキノコをたっぷり使ったグラタンをご紹介します。それも総合スパイスであるカレー粉を使った変化球にしてみました。




 材料は甘塩のギンザケ切り身を二人分で二切れ。できるだけ宮城県産ギンザケを買い求めて、復興支援をお願い致します。
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 もしなければ、秋サケ(白鮭)の切り身にましょう。その他の材料は好みのキノコ類、小麦粉、パン粉、バター、牛乳、オリーブオイル、ブイヨン、カレー粉、塩胡椒、ベイリーフとパセリです。本日使うカレー粉はバイオフーズジャパン㈱さんが扱っているスリランカ産の有機カレー粉です。香りがふんわりと柔らかです。



 
 最初に香辛野菜と一緒にギンザケの切り身をひたひたのお湯でさっと茹でます。ginzakegratine3.jpg
 ゆで汁は後にスープとしても使いますので、ひたひたで良いのです。あれば白ワインも加えましょう。




 さっと湯がいた切り身から皮と骨を外します。
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 茹でてあるので、骨や皮が取りやすくロスが出ないのがスマート。^^ 切り身は一口大に切っておきます。




 キノコ類も適当に切って、オリーブオイルでさっと炒めておきましょう。
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 下味は付けなくても結構ですが、ニンニクの香り付けはありですね。



 
 続いてベシャメル(ホワイト)ソースを作ります。これはちょっとコツと腕力が要ります。
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 バターを溶かしたフライパンでカップ半分ほどの小麦粉を炒めていきます。焦げ付かないように弱火でサラサラになるまで煎って下さい。それに温めた牛乳を少しづつ加え、手早く練り込んで行きます。一度に多くの牛乳を入れるとダマができる原因となりますので気長に練っていきます。先ほどのスープも加え、ツヤが出るまで練り上げれば完成です。これが上手く作れれば、クリームコロッケやラザニアなども手作りできますよ。




 ベシャメルをさらにスープでトロトロ程度に伸ばし、ブイヨン、カレー粉、塩胡椒で調味します。
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 隠し味に味噌を加えます。カレー粉が入るので赤味噌で結構ですが、白いソースとして使う場合は白味噌にしましょう。カレー粉は香り付けに入れるので、くれぐれも入れ過ぎないように。カレールーになってしまいますので。^^




 味の決まったベシャメルに具材を加えます。この時、一部をトッピング用にとっておきます。
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 グラタン皿に盛り付け、トッピングとパン粉を振り掛けます。もし、かさ増しするのであれば、茹でたジャガイモやマカロニを加えても良いでしょう。ただ、あまり盛り込み過ぎますと焼いている途中で溢れますのでやや控えめに。^^




 予熱した200℃のオーブンで20分ほど焼き上げます。
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 加熱時間はあくまで目安で、表面がこんがり焦げるまで焼いて下さい。



 
 季節の生野菜やパスタも添えて頂きましょう。
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 冷めたら台無しですので、皿も温めておきます。その点からするとサラダは別盛りにすべきでしたね。^^




 グラタンは手間が掛かりますが、作り甲斐のある料理です。ベシャメル作りが面倒な時は缶詰も市販されていますが、料理プロセスも楽しみなので、時間がある時には是非手作りに挑戦してみて下さい。ベシャメルが作れるようになりますと、様々なグラタンのバリエーションを楽しめますし、前記のようにクリームコロッケ、ラザニア、ドリアなどへも発展できますしね。料理って、本当に楽しいですね。(^-^)

2013/12/19(木) 05:00 | trackback(0) | comment(4)