【青森味探訪】① 黒石つゆ焼きそばと三内丸山遺跡
カテゴリー: 外食:他麺類
先週の金曜日、遅ればせながらの夏休みを一日頂き、2泊3日の小旅行に出掛けました。まだまだ暑いので、本州の最果てを目指します。東北自動車道を北上し、間もなく安代ジャンクションを左に舵を切って青森方面に向かいます。
途中、休憩で寄った岩手県内のSAではお土産販売所に「あまちゃんコーナー」が出来ていました。^^
凄い経済効果ですねぇ。10種類近いお菓子が並べてあります。「あまちゃん」も今月でクライマックスですが、これらのお菓子は来年の今頃、生産されているのでしょうか。そして、宮城が生んだ天才クドカンの名作も使い捨てになるのでしょうか。
青森市街に入る前に途中下車(外道?)で黒石インターでおりました。
ほどなく、田園地帯の遥か向こうに岩木山が見えてきました。ピークがいくつかに分かれていますが、独立峰は美しい。
黒石途中下車の目的はもちろんこれ、近年、にわかに有名になった黒石のローカルフードつゆ焼きそばです。
町はずれの秋元食堂さんを訪ねます。昔ながらの食堂ですが、地元の方にこよなく愛される焼きそば専門店です。焼きそば専門店が存続しているこの街も魅力的。^^
焼きそばがメインで、350円から750円まで100円刻みでサイズ区分されています。幟旗まで出ているつゆ焼きそばは端っこに並と大が2つ。。
店内にはテーブルが4卓ほどありますが、全てがセルフサービス。女性二人が厨房で働き、カウンターでの受け渡しになります。
初めてなので、噂のつゆ焼きそば並と焼きそばの450円を二人で頂きます。
つゆ焼きそばには副菜も付いてきます。この間、何人かのお客さんが入ってきましたが、みなさん、焼きそばのテイクアウトで、店内でつゆ焼きそばを食べる方は一人もおりませんでした。少し不安が。。。
まずは焼きそばから頂きます。キャベツも豚肉もたっぷり入り、縁日の焼きそばとは別物です。
2段階目の450円は1玉半といったところでしょうか。黒石焼きそばとして十分世に出せる個性と味です。
寒い地方らしく、薬味には一味唐辛子を推奨しています。
麺が特徴的で乾麺のうどんのように、やや幅広の平打ちです。しかも蒸し麺ではなく、茹でているような食感です。ソースの味もリンゴの甘みを感じ、この麺と相まって、実に秀逸なソース焼きそばです。
さて、問題のつゆ焼きそばです。想像よりも具沢山でした。
2色のナルトにもやしや長葱、それに大量の天かすなどが所狭しと乗せられています。つゆに埋もれた焼きそばにも通常通りのキャベツや豚肉が使われています。ボリューム満点な麺料理です。
今さら、麺を持ち上げても仕方ありませんが、問題はスープでしょう。ソースと和ダシの不協和音。。。
一体この料理は何になりたいのだろう。。。焼きそば専門店で雪に埋もれた極寒の冬に、少しでも温かいものを食べさせてくれという、切実なリクエストだったのでしょうか。ソース味のスープって、今までもやろうと思えばどこの家庭でも出来ましたよね。でも、根付かなかったわけは、述べる必要もないでしょう。シェアしながら食べるはずだったのに、妻は一口食べて、私に押し付けました。(-.-)
つゆ焼きそばで口がだるくなりましたが、この胡瓜の漬け物が口をさっぱりとさせてくれます。
焼きそばとこれで食事にしたかったなぁ~。この奇抜なアイデアの商品は本当に地元の人に愛されているのでしょうか。まだ暑い季節ですので、たまたま、この日食べる方がいなかったのでしょうか。個性的ゆえに町興しの弾にされたのでしょうか。多くの疑問が残ったつゆ焼きそばでした。 (・。・;
さて、一般道を北上し、青森の田園風景を楽しみながら、三内丸山遺跡にやってきました。
前回訪れたのは、大震災の二カ月前でした(雪の三内丸山)。この遺跡は紀元前14,500~1,000年まで続いた縄文時代の中期に出現、1,500年間ほど繁栄したとされてます。6本の巨大木柱の建築物がこの当時の建築技術を物語っています。
この巨大木柱建築物は、復元された場所にはなく、発掘現場は屋内に保存されています。
正確に4.2m間隔で配置され、柱を立てた穴の中から炭が見つかっており、腐食防止のため柱の底部を焼いたものと考えられています。縄文人凄いぞ!!
こちらは集会所もしくは冬期の集団生活場所と考えられている大型竪穴住居。
長さ32m、幅9mあります。個別の竪穴住居(下)が6畳ほどしかありませんから、こちらには300人以上収容できます。
内部は通常の竪穴住居より深く、1.5m位掘り下げてあります。
このことからも、冬期に地温によって暖を確保したのではないかと推定されています。雪に埋もれる冬は集団生活の方が有利だったんでしょうね。
これらは湿気やネズミに強い高床式倉庫。
この一帯はかなり湿気が強かったと推定されています。穴を掘るとすぐに水が溜まるそうです。それだけ水に恵まれていたとも言えますね。
さんまるミュージアム(博物館)でさらに学習を続けます。リアルに作られた縄文人が迎えてくれます。
右下の家族の風景は親子三代の想定ですが、平均寿命が30歳前後だったのでごくまれな事例とされています。
表情がある縄文犬と発掘された翡翠(ヒスイ)の装飾品。
この翡翠は糸魚川(新潟県)産と推定されており、この当時の交易がすでに日本列島レベルであったことが伺えます。物流の主体は海運だったとも考えられており、三内丸山の巨大木柱建築物はランドマークや灯台の役目もあったのではないかと推定されています。
ちょっと萎えたつゆ焼きそばと新たな発見もあった三内丸山遺跡。青森の旅はまだ始まったばかりですが、この後の展開が楽しみです。中身の濃かった3日間でしたので、6回に分けてご報告致します。青森、すごいっすよ。(^_^)/
秋元食堂
・所在地 :青森県青森県黒石市青山84-2
・電 話 :017-252-7315
・営業時間 :10:00~14:00
・定休日 :水曜日
・駐車場 :店の前に5~6台
三内まほろばパーク「縄文時遊館」
・所在地 :青森県青森市三内丸山305
・電 話 :017-781-6078
・開館時間 :9:00~18:00(10~5月 ~17:00)
・休館日 :年末年始
・駐車場 :有り(無料)