【塩竈市】TAVERNA GIROで打合せ
カテゴリー: 外食:その他
いま、陸奥国一宮、鹽竈神社の表坂から海の方へ向かっています。202段の階段を学生がトレーニングに使ってます。
こちらは和菓子の老舗、丹六園さん。銘菓「志ほがま」は全国の茶人に知れ渡っています。
創業は享保5年(1720)、現在の主人で11代目です。津波はこの辺りだと1m位は来たのではないでしょうか。この建物もよく地震に持ち堪えたものです。そう言えば、浦霞の佐浦さんや阿部勘酒造店さんも享保年間の創業でしたね。この頃に、塩竈の産業創成事業が始まったのでしょうか。鹽竈神社の現在の社殿が完成したのが、宝永元年(1704年)ですので、門前町の整備が進められていたのかも知れませんね。
丹六園さんの向かいの味噌醤油の太田屋さん。太田屋は屋号で店名は太田與八郎商店です。
江戸時代後期の創業で初代は旅籠を営んでいたそうです。その後、4代目が醸造を始め、現在では味噌ジェラートまで販売しています。
さらに、本塩釜駅近くまで足を進めますと、空き地が目立ち始めます。
この辺りは塩竈でも激しく被災したエリアで、すっかり様相が変わっています。でも、正面の建物には玄関灯が点いており、営業していることがわかります。今日はこちらのお店で、塩竈のメニュー開発の打合せを行います。
こちらは塩竈では希少な本格的イタリアンのお店、TAVERNA GIROさんです。
TAVERNA(タヴェルナ)はご承知のように、イタリアの大衆食堂のことですが、その発音から日本で店名にするのはちょっと勇気が要りそうですね。GIROはオーナーシェフのお名前、古屋次朗さんから来ています。
店内はこぢんまりとしており、やや暗めな照明が落ち着いた感じを出しています。壁のデザインもちょっと大胆。
初めて伺いましたが、このようなお店がシェ・ヌーさんの斜め向かいに出来ていたなんて全く知りませんでした。
打合せだっちゅーのに、最初からワイン。^^
しっかりした赤が飲みたいとお願いしたところ、トスカーナのM'ama,non m'amaが登場。花びらを一枚ずつちぎりながら、「好き、嫌い、好き」のあれですね。ベリー類のようなアロマを感じ、スムーズに喉を通過するワインでした。でも、もう少し、濃いのが好みかな。
打合せ?なのでアンティパストだけを見繕って頂きました。
なんか好い雰囲気になってきました。さっさと話済ませて、マジに味わいたい。
カリフラワーや魚のマリネにロースト鴨とクリームチーズ、真ん中にはトリッパの煮込みです。
塩竈でトリッパを出す店があるなんて、夢にも思いませんでした。
続いて、次のワインはCasale Vecchio Montepulciano d’Abruzzo(カサーレ・ヴェッキオ・モンテプルチアーノ・ダブルッツォ)。GIROさんはまたしても凄いワインを出してきました。エチケットも斬新ですねぇ。
しっかりと濃い大好きなタイプのフルボディ。赤と言うより濃紫色。香りもがっつり濃縮された感じ。でも、味のバランスも良く、切れもあって、最後にほどよい苦味が口を引き締めてくれます。何でも、1本の葡萄の木にたった2房しか残さず、味・香り・色を濃縮させるとのこと。すごぉ~!
調子に乗ってもう一品、トマトの海で溺れた蛸1,000円。確かに蛸が見えない。
これはびっくり、桜煮より柔らかでトロリン。こんな料理、イタリアにあるのかなぁ。いやはや、GIROさんの凄腕を見せつけられた感じです。いつか、本格的にコースで頂いてみよう。
TAVERNA GIROさんの古屋シェフは全国のイタリア料理店で働かれましたが、阪神淡路大震災の時は、神戸で働いてて被災したそうです。TAVERNA GIROは東日本大震災の前の年にオープンしました。またしても、被災されましたが、立派に再生し、街づくりにも精力的に取り組んでおられます。
GIROさんが大変勉強熱心で、広い知識を持ち、何事へもこだわりを持って取り組んでいる様子が、彼のブログから伝わってきます。仙台屋食堂さんといい、焼肉ぐらさんといい、TAVERNA GIROさんといい、塩竈はなんて素敵な街なんだ。被災した駅前の再開発と門前町の整備がセンスよく成し遂げられれば、宮城を代表する観光・食楽スポット間違いなしですね。^^
TAVERNA GIRO(タベルナジロ)
・所在地 :宮城県塩竈市海岸通8-10
・電 話 :022-385-6609
・営業時間 :12:00~14:00(月ランチなし、日~15:00)/18:00~23:00(日ディナーなし)
・定休日 :第2・3日曜日
・駐車場 :なし