酒粕・藻塩・米粉で作る海鮮ケーク・サレ

カテゴリー: 料理:穀・粉類

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 このところ酒粕を使ったお料理が続いておりますが、今回もまた、酒粕料理です。沢山頂きましたのでせっせと料理開発を兼ねて消費しています。^^ 和風が続きましたので、今回は洋風です。酒粕炊き込みご飯が秀逸でしたので、それに味を占めて、炊き込みご飯ならぬ焼き込みパンです。



 正確に言いますと、イースト発酵させず、ベーキングパウダーで膨らませるのでQuick bread になりますね。さらに、甘くしないので、いま流行りのフランス語で言うケーク・サレ(cake sale)に相当します。今回は酒粕塩竈の藻塩米粉に練り込み、三陸の銀鮭帆立貝を焼き込んだご馳走パンを紹介します。



 
 材料は20cmのパウンドケーキ型1本分です。パンやケーキは目感の分量では上手く出来ませんので、写真の下にリストアップしておきました。
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 米粉
で作りますと、しっとり、もっちりとした感じになります。普通のパンがお好きな方は米粉を薄力粉に変えて下さい。
 


【材料:20cmパウンドケーキ型1本分】


米粉       120g
酒粕        80g
ベーキングP      小さじ1
オリーブオイル   大さじ1
牛乳            80ml
卵              2個
柚子            小1個
藻塩       小さじ1/3
銀鮭刺身       5枚       
ベビーホタテ    10個       
塩コショウ     少々



 
 まず、ボールで酒粕、卵、オリーブオイル、藻塩をよく攪拌します。
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 板粕
の場合は細かくちぎってお湯少々を加えながら、フープロでペースト状にしてから使って下さい。




 続いて、牛乳で伸ばしてから、篩った米粉とベーキングパウダーを加えます。
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 これらをよく混ぜ合わせておきます。




 賽の目に切った銀鮭と帆立の貝柱だけにしたベビーホタテをオリーブオイルでさっと炒めます。
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 銀鮭
の表面が白く固まれば良いのです。軽く藻塩カルダモンで風味を付けておきます。今回はボイルされたベビーホタテを使っていますが、刺身用の大きな貝柱であれば、2個もあればよいでしょう。同じく貝柱だけを賽の目に切って使います。




 これも生地に混ぜ合わせ、最後に柚子の皮の微塵切りを加えます。
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 柚子皮は擂りおろすより、微塵切りの方が口の中で香りが弾けます。特に油を使う料理には微塵切りが合いますね。




 パウンドケーキ型にクッキングシートを敷いて生地を流し込みます。
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 170℃に予熱したオーブンで50分焼きます。



 
 ふっくらと焼き上がりました。
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 ケーキクーラーかザルの上に乗せて下面が蒸れないように冷まします。冷めれば食べられますが、1日置いた方が味がしっくり馴染みますね。




 酒粕風味の米粉ケーク・サレの完成です。ブランチで味見です。
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 しっとりとして、酒粕の風味もほんのり加わりワインより日本酒の方が合いそうです。藻塩のほのかな塩味も銀鮭や帆立貝とよく合っています。



 
 夜にも酒の肴になってもらいました。^^
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 妻の作ったシーザーズサラダと野菜たっぷり真鱈のカレースープとともに頂きます。



 酒粕を使ったクイックブレッドは大正解でした。酒粕の分量をもう少し増やしても大丈夫そうです。ですが、初めて試してみる場合は、に対してペースト状の酒粕の重量比3:1で様子を見て下さい。3記事連続で酒粕の魅力をご紹介しましたが、佳い酒粕味噌にも醤油にもにも、よく合って素材の美味しさも引き出してくれることがよくわかりました。和食だけではなく、広いジャンルに入り込める可能性も出てきましたね。今後の展開が楽しみです。^^

2013/01/31(木) 05:00 | trackback(0) | comment(7)

ミンク鯨の粕味噌漬け焼き

カテゴリー: 料理:鯨類

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 金曜の夜、の中を3時間走って帰ってきました。近所のスーパーをパトロールしますと、ほとんどお客もいない。時間も遅いのですが、道路はツルンツルンですからね。案の定、残り物も少ない。お店側もちゃんと客入りを予測しています。 と、鮮魚コーナーに破格値のミンク鯨を発見。しかも、刺身用です。2回もプライスダウンした形跡があり、元値の半値となってました。当然、速攻で買い占めました。^^



 南氷洋の調査捕鯨の産物ですから、正確にはクロミンククジラでしょう。ミンク鯨はヒゲクジラの中でも小型種で7m前後にしかなりません。資源的には持続的利用が可能なほど回復しているのですが、商業捕鯨のモラトリアムは依然と続いております。科学的議論が通用しないのがIWC(国際捕鯨委員会)本会議です。




 まずは、刺身で頂きましょう。
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ヒゲクジラの仲間は臭みもないので、ニンニクでは強すぎます。私はおろし生姜とオニオンスライスで食べるのが合っていると思います。



 解凍ですが、透明感も残っています。筋も少なく良い赤身です。
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運転疲れと寒さをお湯割りで癒しながら、久々のミンク鯨を味わいます。ミンク鯨ミンクって、あの毛皮のミンクMinkとは関係なくて、人の名前に由来するんです。英語ではミンキーMinkeって発音しますし。

 
 

 残りの2パックは柚子風味味噌漬けにします。mink2013-5.jpg
 
酒粕に味噌、塩麹、おろし柚子皮を混ぜ、味醂で溶いて、漬け床を作ります。酒粕は気仙沼の角星(金紋両国)の新物です。また、酒粕味噌を合わせてしまいましたが、次の記事では藻塩と合わせますからね。^^




 漬け床というより、塗り味噌程度にしてビニールバッグに収容します。
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鯨の肉は強いので、粕味噌は後で拭き取れますからガーゼは使いません。これを冷蔵庫で2日ほど寝かせます。




 粕味噌を軽く拭き取って、フライパンで加熱します。
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 クッキングシート
を使えば、油は要りません。クジラは加熱しすぎたら台無しです。慎重に周囲だけを加熱しています。




 良い具合に焼けました。ミンク鯨粕味噌漬け焼きの完成です。
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付け合せは人参しりしり、千切りレタスと紫キャベツ、藻塩味の半熟卵、茹で韮の豆腐ソースです。豆腐ソースは以前紹介しました粕味噌漬け豆腐を豆乳で擂り伸ばしたものです。




 中心部はミディアムレア、周りはミディアム位になってます。鰹のたたきを少し進めた状態です。
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柚子の風味がほんのりして、味噌の強さを酒粕がふんわりと和らげています。ミンクも箸で千切れるくらいの柔らかさを残しています。





 降った雪が残るシーズンの夜のスーパーは意外なお宝に出会えるものです。土日には客足も伸びるでしょうから、平日の生鮮商品は残したくないのかも知れません。ともあれ、見切り品のパトロールは楽しいものです。^^

 ミンク鯨の調査捕鯨は仙台湾でも行われています。お腹の中からは大量のイサダ(オキアミ)やコウナゴが出てきおり、ミンクが増えすぎますと漁業へも影響します。自国の排他的経済水域内の鯨資源を科学的な調査に基づいて持続的利用することになんの問題があるのでしょうかねぇ。

2013/01/28(月) 05:00 | trackback(0) | comment(6)

絶品 酒粕めし

カテゴリー: 料理:穀・粉類

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 気仙沼の方からまたまた、酒粕を頂きました。金紋両國でお馴染みの角星酒粕です。どの銘柄の酒粕かはわかりませんが、1キロもあります。これからせっせと利用していかねばなりません。以前も酒粕を使った料理開発に努めましたが、その結果、以下の教訓を得ました。


 【酒粕料理教訓】 関連記事
   
   一.酒粕は銘酒を醸す蔵元の物を求めること。
   一.酒粕料理は酒粕を前面に出さず、味に深みを与える脇役にさせる。
   一.酒粕料理は1回の食事に1品とすること。



 昨年末から酒粕と味噌を合わせた粕味噌漬け関連記事)にはまってましたが、良い酒粕なら醤油ともきっと合うはずです。今回は醤油と合わせて和風の料理に挑戦します。それは酒粕めしです。外したらご飯が無駄になるかも知れません。^^




 要するに酒粕入り炊き込みご飯です。具材はあるもので構いませんが、以下を推奨いたします。
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 カレー用の豚肉角切り、人参、そしてゴボウかなと思ったのですが、ある直感が働いての水煮を使います。味付けには醤油と麺つゆを使います。我が家の炊飯用土鍋は三合炊きですので、米は3合。これの他に和風のダシ汁を用意します。




 最初に細切りにした人参と筍、豚肉を少量の油で炒め合わせます。
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 さっと火が通ったら、醤油大さじ半分で軽く味付けしておきます。




 酒粕45gを醤油大さじ2杯半、麺つゆ大さじ1杯によく溶かします。
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 さらにダシ汁1カップでよく溶いておきます。




 研いだ米を土鍋に入れ、合わせ調味料を加え、定量までダシ汁を注ぎます。
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 麺つゆも使い、豚肉からも旨味が出ますので、ダシ汁ではなく水でも良かったかも知れません。




 最後に炒めた具材を加えて、だし昆布を乗せれば準備完了です。
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 この状態で30分くらい置いてから炊き始めます。




 20分くらいかけて炊き上げ、さらに20分くらい蒸らします。
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 最初、蒸気が上がるまでは強火にしますが、あとは弱火にします。水分が少なくなってから火が強いと、おこげを通り過ぎて、燻煙集が全体に回る危険性がありますので。




 じっくり蒸らしたら、軽く混ぜて水分を飛ばします。
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 なんとか、上手く炊けたようです。炊け具合もまずまずですね。




 なんとも美味そうな光景です。豚肉をコロコロさせたのは沖縄のフーチーバージューシーを意識しました。
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 これは美味い粕味噌豆腐以来のヒットですね。酒粕の苦味もほんのりと感じますが、それがまた実に佳い感じ。庄内の孟宗汁関連記事)でご飯を食べている味わいです。そうです。ゴボウを止めて、に切り替えたのは、頭に孟宗汁がフラッシュしたからです。これなら酒粕めしに合わない訳がないと。
 



 本日は久々に夕餉で米を頂きます。実はこれにも発芽玄米が入っていますが。^^
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 酒粕めしを食べているうちに、これが呼び水となっておが呑みたくなり、結局いつもの晩酌になってしまいました。^^




 酒粕を使った料理は、分量を間違うと食べ物から程遠くなります。あくまでも控えめに用いるのがコツですね。大体、米1合に付き酒粕15g以内にしておきましょう。豚肉は必須アイテムですね。ゴボウだと香りが強すぎて、この平和な茶碗国家を支配されてしまいます。人参はビジュアル的に参加させた方が良いでしょう。なお、冒頭の酒粕料理教訓のとおり、酒粕めしの時は酒粕を使った惣菜は控えましょう。^^

2013/01/24(木) 05:00 | trackback(0) | comment(8)

藻塩で作る塩竈汁

カテゴリー: 料理:買い魚

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 塩竈の藻塩をご存知でしょうか。塩竈ではその名の通り、かつて、製塩が盛んに行われておりました。そして、塩竈の藻塩とはその伝統的な製造方法を再現して、製品化されたものです。えびすや釣具店の船長、伊藤栄明さんが代表社員を務める合同会社 顔晴れ塩竈(がんばれしおがま)が大型の(かまど)を作って海水を煮詰めています。



 藻塩の作り方ですが、頑張れ塩竈HPによりますと、「海藻のホンダワラに通した海水を煮詰めて作る」とされていますが、これは塩竈神社で斉行される藻塩焼神事の儀式化された製法と同じですね。藻塩の製法には諸説があるようですが、本来、ホンダワラなどの海藻使って効率的に製塩するもので、風味や旨味を添加するものではなかったように記憶しています。藻塩を使って料理する前に、もう一度藻塩について勉強してみました。長くなりますので、お急ぎの方は飛ばして下さい。^^




【藻塩について愚考する】  
 

 たばこと塩の博物館愛知県の博物館のHPには製塩の歴史が詳しく紹介されております。さらに、豊橋創造大学の大林淳男氏の講演要旨(www2.sozo.ac.jp/pdf/kiyou21/OBAYASHI.pdf)も大変参考になりました。ですが、製塩の過程でのの使い方が絞り込めておりません。よく海岸に打ち上げられた海藻が干枯らびて、白くが吹いていることがあります。これを利用する方法として、大別しますと焼いて灰にして海水に溶かし、その上澄みを煮詰める、もしくはそのまま海水で洗い落として、それを煮詰めるものが推定されています。


 を焼く手法の根拠として、しばしば万葉集にある(略)淡路島 松帆の浦に朝なぎに玉藻刈りつつ、夕なぎに藻塩焼きつつ海人娘子(略)という和歌が引き合いに出されます。玉藻は丸い気泡を持つホンダワラのことですが、玉藻を焼くとは読み取れません。あくまでも藻塩と言うを焼くという意味だと思います。


 ご存知のように万葉集は600年代後半から100年近くかけて4500首以上もの歌を編纂した文学史料ですが、現代には有難いことに万葉集検索システムというサイトがあります。これで藻塩という単語を入力して検索をかけたところ、この藻塩焼きつつの歌1首だけしかヒットしません。試しに塩焼で検索すると9首、「 」だと75首もヒットしました。


 つまり万葉集には、を焼くとか、○○が焼くという表現が多く見られるのです。この時代はまだ土器ですが、海水を煮詰めてを作ることを塩を焼くと言ったのでしょう。そして海藻で塩分を濃縮してから煮詰めたものを藻塩と呼び、それも焼いて(焚いて)作ったのだと思います。


 宮城県から出土している製塩土器は西日本より古く、縄文晩期になります。東北地方特有のバケツのような形をしています。なお、西日本では底に角が生えた丼型で角を地面に刺して安定させます。いずれも、これに生の海水を入れて周囲で火を焚き、気長に煮詰めていったのでしょう。そして、ある時誰かが干枯らびた海藻を見て、表面積の多い玉藻(ホンダワラ)、松島湾ではたぶんホンダワラ科のアカモクを繰り返し海水に浸しては乾燥させ、白くが吹く状態にしてからそれを海水に洗い流して塩分濃度の高い海水(鹹水)を焼くようになったのではないでしょうか。


 事実、塩竈神社の藻塩焼神事では鉄製の平釜に竹で編んだ簾を渡し、その上にアカモクを乗せて海水をかけています。儀式では1回だけですが、釜に落ちた海水を何回もかけては乾燥させるを繰り返せば、釜には鹹水が貯まり、海藻も塩を吹いたはずです。因みに塩竈神社の末社御釜神社の4つの釜は12世紀と15世紀のものとされており、万葉集の頃はまだ土器が主流でした。


 塩竈という地名は724年に国府多賀城が造営された以降に付けられたようで、前記のように万葉集を検索しても塩竈は登場しません。ですが、紫式部の源氏物語の主人公の一人、光源氏のモデルとされている源融(みなもとのとおる)は塩竈の熱烈なファンで、塩竈に住んだとされているばかりではなく、京都の鴨川の近くに千賀ノ浦(塩釜湾)をモチーフとした庭園(六条河原院)を造っています。現在もこの地、京都市下京区には塩竈町本塩竈町という地名が残っています。


 彼は822年に生誕し、895年に没しましたが、この時代でも鉄器は貴重で、ましてや漁村の製塩には鉄釜は用いられていなかったはずです。また、宮城県の製塩土器も平安時代まで出土はしていますが、そのあと途絶えます。しかし、塩竈周辺で次世代の製塩技術である揚げ浜式や入り浜式(塩田)に移行したのだとしたら、現在まで、藻塩焼神事が伝承されるはずもありません。土器鉄器のあいだに何か繋ぎの製塩器があって、それが塩竈と呼ばれたのだろうと推測しました。


mosiokamado.gif  前記のたばこと塩の博物館によりますと、製塩土器から大量生産を目指して土釜が作られたとされています。貝殻の灰や塩を粘土に練り合わせ、いわゆる(かまど)を作り、上部に海水が張れるように凹ませたようです。右の図はこの博物館のHPからお借りしました。上に海藻を乗せる木製の簀子が有り、それから細い割り箸のようなものが下がっていますが、もしかしたら毛細管現象を利用して、蒸発を速めたのかも知れません。いずれにしろ、塩竈という地名は鉄製の釜が普及する以前の土の(かまど)に由来するものだと思われます。


 塩竈製塩も中世までは盛んだったようですが、その後、前記の塩田方式が主流となり、気候的に恵まれた瀬戸内地方が主産地となっていったようです。でも、宮城県には日本の製塩の最古に近い土器が出土し、塩竈という地名もあって、その風光明媚なオーシャンビューは都人達の憧れの的だったのです。これを誇りと受け止め、藻塩の再現を果たした頑張れ塩竈の皆様に心から敬服する次第です。



 さて、塩竈の藻塩を使った料理に取り掛かります。ここまで読んで下さった皆様に感謝申し上げます。m(..)m


【追記】 2013.2.17
 右上の図の竈の上から垂れ下がっているものは、土竈が海水重さで潰れないように、横木を渡して上から網代釜と呼ばれる竹籠を石灰粘土で塗り固めたものを吊っているのでした。



 藻塩を使って料理しますのは、塩竈汁です。秋刀魚真鱈を使った具沢山の潮汁ですね。
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 塩竈汁は伝統的な郷土料理ではなく町起こしのために近年、創製されました。6人分位をまとめて作ります。材料は秋刀魚真鱈の他にだし昆布や長葱、豆腐などで、秋刀魚の団子(つみれ)を作るために生姜と味噌のほか卵と片栗粉が必要です。汁の味付けはもちろん塩竈の藻塩だけを使います。この時期ですと秋刀魚は解凍物になりますが、鮮度の良い真鰯でもよいでしょう。



 まず、秋刀魚3尾を三枚におろし、出刃包丁で叩いていきます。
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 すり鉢を使わくても気長にやれば、こなれます。それにあまりペースト状より肉片が残っているくらいの方が食感が楽しめます。



 
 秋刀魚が微塵切り程度になりましたら、秋刀魚の1/10程度の味噌、おろし生姜、長葱の微塵切りを加えます。
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 さらに叩き合わせ、よく馴染んだら、練り合わせます。




 粘りが出てきましたら、溶き卵半個分、片栗粉大さじ1杯を加えます。
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さらによく練り合わせます。ちょっと柔らかいかなというくらいが美味しいのです。




 鍋で昆布だしをとります。
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 塩竈の藻塩と料理用酒で軽く味をつけます。




 秋刀魚のすり身を左手に握り、人差し指と親指の間から丸く絞り出して、水で濡らせたスプーンで沸かした昆布だしに落として行きます。
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 この作業、両手を使うので写真が撮れません。^^ グラグラ沸騰していますと固まる前に崩れることがありますので要注意。




 秋刀魚団子が浮いてきましたら、一口大に切った真鱈と豆腐を加えます。
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 真鱈や豆腐は崩れやすいので、慎重に混ぜて下さい。アクを取ったら、再度、味の調整を行って、長葱を加えたら、火を止めます。



 
 塩竈の藻塩を使った塩竈汁の完成です。白が基調な旨みたっぷりの潮汁です。
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名残の柚子を吸い口にしてみました。大根や人参などあまり他の具材を入れない方が潔いですね。




 寒い時は辛味もご馳走ですね。
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 七味唐辛子やかんずり、柚子胡椒なんかも合いますね。秋刀魚のつみれの濃い味と真鱈や豆腐の淡白さが実によいコンビネーションとなってます。




 塩竈の活性化と歴史ロマンのPRのために頑張れ塩竈商工会議所の皆様は精力的な活動をされております。藻塩をきっかけに製塩の歴史を振り返ってみましたが、まだまだ、科学的実証がなされず推測の域を出ていない事柄も多くあります。だからこそ、妄想を巡らす楽しみがあるのですけどね。


 この塩竃汁を全国に広めるとともに薀蓄を添えるために、2500年の製塩の歴史がある塩竈の藻塩を使うことをスタンダードとしてもらいたいものです。やはりモノトーンが粋な塩竈汁ですが、この季節なら生海苔を浮かべるのもありでしょう。
 

2013/01/21(月) 05:00 | trackback(0) | comment(6)

【岩手県一関市】県境のエスニック・カフェ

カテゴリー: 外食:他麺類

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 自宅から気仙沼に戻る時、三陸道を現在(2013.1)の終点である登米東和ICで降りてから少し走って国道346号に乗り、東進して海に出ます。その途中、ちょこっとだけ岩手県を通過します。上の地図の青い矢印のところです。盲腸のように宮城県に垂れ下がっているのです。カーブの多い山道で雪が降ると危険な区間です。その矢印の先端辺りに以前から気になっていたカフェがあります。何もない山の中にポツンとあるこのお店、カーブの途中でなかなか入る決断ができないままに時が過ぎました。

 



 先週末、気仙沼を昼近くに出発し、気になるカフェに初めて寄ってみました。そのお店は和sian-cafe aimakiさんといいます。
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 和sianは和+Asianの造語でしょうけど、aimakiってなんだぁ。ベトナム語かタイ語だろうか。夜はお酒も出すみたいだけど、運転手連れて来ない限り、絶対呑めないよね。なにせ山の中だし、付近にバス停も見当たらない。^^




 木造りの山小屋は気持ちよさそうなウッドデッキもあって、暖かい季節ならここで食事もよさげです。
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 一体何を食べさせてくれるのだろう。ステーキハウスのようにも見えますが。。。




 窓辺の風景は寒々とした冬山。新緑の頃はいいでしょうね。
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 天井は屋根まで吹き抜けて、実に広々としています。



 
 これはランチタイムのメニューらしいのですが、やっとジャンルが分かりました。aimaki5.jpg
 タイを中心にベトナムやインドも含めたエスニック料理のお店でした。このようなところで本格的なエスニック、、、実に面白いが、この先が心配です。




 本日はベトナムのフォーゴイクン(生春巻き)のセットを頂きます。
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 このセットは気が利いていますね。温かい料理とサラダ感覚の冷たい料理がいっぺんに楽しめます。ゴイクンにはスィートチリソースが、フォーにはライムが添えられています。



 

 まずはゴイクンから。ちゃんとエビと生ニラも使われています。
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 スィートチリソース
を付けて口に放り込みますとシャキシャキレタスが弾けます。この料理は野菜をいっぱい食べることができていいですね。スィートチリソースの甘味に飽きたら、卓上のナンプラーを加えると味が引き締まります。




 続いて、フォーですが、これまた野菜たっぷり。立ち上る湯気もご馳走です。
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 パクチー(コリアンダー)は自分で栽培されているようです。日本人向けに少しパクチーが少なめかな。私はこれにドクダミも入れたいくらい。ライスヌードルは少し柔らかめですが、鶏のスープを含んで旨味が染み亘っています。青菜類の他にはモヤシや鶏肉も使われています。




 ベトナムやタイの麺料理は概して味が薄め。それを客が卓上で自分の好みに調味するのです。
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 調味料の4点セット、ナンプラー(ニュクマム)、唐辛子、砂糖、チリビネガー。辛酸甘鹹、味の4要素が揃っています。酸は添えてあるライムからも供給できますね。




 食後にデザイン・カプチーノを頂きました。単品だと500円ですが、ランチとセットだと400円で頂けます。
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 豆は仙台のバル・ミュゼットさんから仕入れているそうです。デザインはこのような樹姿だけではなく、アンパンマンのキャラクターも得意のようです。食事がサッパリ系だったので、濃厚なカプチーノでバランスが取れた感じです。




 帰り際に若いマスターと話し込み、次は是非、手作りのゲーン・キョウ・ワーン(グリーンカレー)を食べて欲しいとのことでした。
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 で、こちらのお店で販売しているグリーンカレーレトルトをお土産に買ってみました。1袋480円。製造がはらから作業所となっていますが、レトルトのパック詰めだけをお願いしたそうです。




 後日、頂いてみました。正確な情報を提供するためにカレーには何も足していません。量は一編にかけ切れないくらいタップリ。
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 ご飯は五穀米です。辛さは日本人向きで、甘味も強いのですが、レモングラスバイマックルー等のハーブ類の香りは利いています。具材にはなんと、マクアプアン(スズメナスビ)も使われていました。ここまで本格的なゲーン・キョウ・ワーンは仙台でも珍しい。他には鶏胸肉、バイマックルー(コブミカンの葉)、ホーリーバジル、青唐辛子等が確認できました。 





  想定外なところで出会ったエスニック・カフェ。何度もこの道を往復しているのに、全く知りませんでした。もっと早く伺えばよかったのにと嬉しさ半分、悔しさ半分。店内ではチリソースナンプラーなどの基本調味料は販売されていましたが、必要があれば他の調味料やハーブも取り寄せてくれるとのことでした。徹底的なこだわりと東南アジアへの熱い情熱を感じさせるマスターでした。

 最後に、aimakiって何語と尋ねると、「みんなに愛を蒔きたいから・・・」ですと。恐れ入りました。^^

 



 
和sian-cafe aimaki (ワジアンカフェ・アイマキ)


所在地   :岩手県一関市藤沢町大籠切通9-2
電 話   :0191-62-2340
営業時間  :11:00~21:00(ランチ ~14:00)
定休日   :水曜日
駐車場   :あり

2013/01/17(木) 05:00 | trackback(0) | comment(8)