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【新潟県】越後妻有アートトリエンナーレ2012(5/6)

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 森の学校キョロロを皮切りに大地の芸術祭の松之山エリアを探索しています。展示施設を巡る途上で時折、棚田を見ることが出来ます。かなりの急勾配で苗や刈り取った稲を運ぶのは大変でしょうね。この松之山エリアはほとんどがこのような山間部で人口も減少しつつあるようです。そのため、廃屋廃校を利用したインスタレーションが多いのがこのエリアの特徴です。




 この古い木造家屋も展示施設です。タイトルは家の記憶というのですが、何を表現しているのでしょう。
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 この家にもかつては家族が住み、子供の声も聞こえたのでしょう。




 家に入って度肝を抜かれたのはまるでクモの巣のように張り巡らされた毛糸。etigotumari5-3.jpg
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毛糸の全長は44Kmとのこと。人が住まなくなった家にクモの巣が張り、それを通してかつての生活の痕跡を見ようという趣旨でしょう。家に残された生活の記憶ですね。




 家を出ようとすると受付にいた方がホウズキを食べていけと言うのです。
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 食用ホウズキですかと尋ねると普通のホウズキだが、子供の頃から食べているから大丈夫だとのこと。頂きましたが、最初、酸っぱい汁が口に広がりますが、その後、硬い小さなが口の中に貼り付いて吐き出すのに苦労しました。これは飢えていても、たぶん食べないだろうな。^^ 




 続いて、廃校になった東川小学校を訪れます。最後の教室というテーマのインスタレーション、作者は十日町キナーレで重苦しい気持ちにさせられたボルタンスキー関連記事)です。etigotumari5-9.jpg 
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 校庭には一面草が生えています。上の写真の蔓草に巻かれたものはジャングルジムです。かつての小学生がよじ登っている姿が見えてきそうです。




 ボルタンスキーのことだから、また何か大胆なことをやるのだろうと入り口の暗幕をくぐるといきなり真っ暗。
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 どうやら体育館に入れられたようですが、遠くに小さな電球が下がっているだけで案内も何もありません。しかも、床一面にワラが10cm位敷き詰められていて、実に気持ちが悪い。何とか、障害物をかわしながら、前方の校舎につながる廊下に辿り着きます。




  廊下は正面から強い光が照射されていますが、それがかえって視覚を阻害します。
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薄暗い廊下を恐る恐る歩いていきます。他の見学者もおりますが、夜の学校と同じ怖さです。女子更衣室と用務員室が一緒なのも怖い。^^




 廊下を突き当たりまで歩き、そこから階段で2階に上がりますと、また、あの心臓の鼓動が大きく鳴り響きます。そして、棺桶を連想させるオブジェがズラリ。
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 ボルタンスキーは心臓の鼓動音による演出が好きなようですね。3階にも同じく棺桶のような作品が並んでいました。ボルタンスキーは死を表現することで生を感じさせるコンセプトのようです。




 最後の教室を後にして、立派な橋を渡り、トンネルを抜け、上鰕池という集落に向かいます。ここは古い商店のような木造建築を利用した名画館です。
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 集落の皆さんが写った写真が展示されているそうなので、決して怖くはないでしょう。^^




 あら、これはどこかで。。。。あの有名なレオナルド・ダ・ビンチの最後の晩餐そっくりです。
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 そうなんです。上鰕池名画館では集落の皆さんが集落の各所で名画のような写真に写っているのです。




 ダ・ビンチのモナ・リザとマネの笛を吹く少年ですね。
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よくまあ、似た雰囲気の人がいたものです。




 極め付けはこれ。ムンクの叫びです。抱腹絶倒ですね。これを見た人はみんな写真の前で声を上げて笑ってます。
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実際に撮影された場所にはムンク叫びスポットという看板が立てられていました。いやいや、実に愉快です。作品はこれらの他20数点はありましたね。




 松之山エリアからの帰り道、十日町近くで見つけた作品。小屋に何千枚もの丸いミラーがゆらゆら揺れるように貼り付けてあります。
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 実に美しい。朝陽に煌めく様も見てみたかったです。




 熱中症の危機と闘いながら、疲れ果ててホテルに戻り、シャワーを浴びたら夜の部に突入です。今晩は魚料理も評判の網元なか田さんで夕食です。
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 暖簾のの字のように元々は鰻屋さんだったのでしょう。玄関の脇に蚊取り線香が焚いてあり、お迎えの配慮に嬉しくなります。家族的な雰囲気のお店ですが、一人で呑めるカウンターもありました。




 本日は生ビールから始めます。
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 もちろん、下戸の細君はウーロン茶。突出しが秀逸で茄子胡瓜の千切りに花鰹を盛ってだし醤油を垂らしたものなのですが、これが絶品。暑い日の茄子の食べ方としては最強ではないでしょうか。




 これは越後名物、栃尾の油揚げ。すごい迫力でしょ。^^
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 中に刻み葱や大葉が射込んでありました。定義山の三角揚げよりやや厚めですが、中がスポンジ状なので重さはありません。




 想定外だったのはこれ。あなご焼きを頼んだのですが。。。なんとヌタウナギではありませんか。
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 こちらではアナゴというと、これのことを指すのだそうです。では、寿司ネタのアナゴはなんていうのかと尋ねると、それもアナゴだそうです。いずれにしろ、ヌタウナギは韓国以来です(関連記事)。丸ごと干したものを炙ったようで、独特の癖があります。軟骨のコリッと感が溜まらないのですが、細君は一口齧っただけで、もうギブアップだそうです。^^




 宮城県では採れないサザエを刺身で頂ます。
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 昔、松島海岸でサザエのつぼ焼きがよく売られていましたが、あれは中身はアカニシかなにかだったんでしょうね。




 お酒は十日町の地酒、松乃井です。
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 こちらでは受け升にまでお酒を満たす習慣はないようです。^^  




 これは鶏の鍬焼きです。よくある料理ですが、腕が良い板前さんが作るとどこか違う。
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 鰻用の蒲焼たれを使っているのでしょうか。濃厚な味ですがすっきりしています。




 細君のご飯、わっぱ膳コースです。具だくさんのわっぱ蒸しご飯です。
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 茶碗蒸しや副菜も色々ついて1500円は値頃でしょう。




 エビや山菜を始め様々な具がぎっしり乗ってます。
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 ヌタウナギ
じゃないアナゴも乗ってますよ。少し肴に分けてもらいました。^^



 
 ゆっくり呑みたかったのですが、二人とも疲れが出始めています。明日も何か所も巡る予定ですので1時間ほどでおいとまし、ホテルでバタンQでした。ートトリエンナーレを全部見ようとしますと1週間はかかると言われております。短い期間でなるべく多く見ようとしていますので、かなりタイトなスケジュールとなりました。それに毎日35℃の暑さによる疲労も大きいのでしょう。

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2012/10/12(金) 05:00 | trackback(0) | comment(2)
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