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ダービーパーティーで出張板前

カテゴリー: 未分類

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 本日(5月27日)はお日柄も良く、絶好のダービー日和です。菊花賞、有馬記念、そしてダービーと大きな競馬の開催日には呑み友達が大名マークさんのお宅に集まって、みんなで呑みながら観戦するのです。私は馬のことはさっぱりわからないので料理係として参加させて頂いてます。




 大名マークさんちは津波により被災されましたが、以前と同様の奇麗なキッチンに戻っていてホッとしました。
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 こちらのキッチンは広くて明るく使い勝手が大変良いのです。正面に献立表を貼り付けて気合いを入れます。本日は和洋折衷で13品お出しする予定です。




  最初に手作り珍味の三種盛りです。左の赤いのがイカチャンジャ、中央が気仙沼の郷土料理あざら、右が鮭のいずしです。あざらにつきましては後日記事にします。
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 どれも日本酒の進む肴ですね。これらは事前に仕込んで持ち込みました。器代わりに庭の葉蘭使っています。




 続いて、毎年作っている会津の郷土料理ニシンの山椒漬けです。山椒の爽やかな香りが広がります。
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 これも作り方は後日、記事で解説いたします。噛み締めますと酸味と甘みに続いて、ニシンの脂がジュワッと広がって、口が日本酒、日本酒と騒ぎ出します。^^




 これも渾身の力をこめた一品、からすみです。でも、ボラの卵巣ではなく、ブリの卵巣で作りました。日本酒党垂涎の肴ですね。
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晴れた日には太陽に当てて、じっくり乾燥させました。魚卵の熟れた味わいは日本人に生まれて良かったなぁと感じること請け合いです。メイキング オブ からすみは、次の記事でご紹介します。






 本日のアシスタントはユケチュウさんが出張中のため、anegoさんに務めて頂けることになりました。なおちゃんが早くもお酒を勧めにやってきました。^^
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 anegoさん
も料理の腕は相当なもの。これは、鬼に金棒どころか、地球防衛軍がついたようなものです。




 続きましては、お造り盛り合わせです。気仙沼からやってきた生メカジキのトロと塩釜の生メバチの赤身。それに活ツブマダコです。
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 今日は気仙沼の名産品を取り入れています。生のメカジキが手にはいるのは気仙沼ならではです。コリッと締まっていながら、噛むほどに旨い脂を感じます。活ツブは身の取り出しにテクニックが要ります。殻に小さな穴を開けていますが、そこから目打ちを差し込み殻と筋肉の固着部を外します。そうしますと殻を割らずにスポンと身を取り出すことが出来るのです。




 こちらは気仙沼の郷土料理、メカ大根です。メカジキのカマを大根と炊き合せました。
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 本来、冬の料理ですが、どうしても紹介したかったのです。やや硬い夏大根だととろけるような食感にはなりませんね。メカもカマですから、脂も強いのでキリッと濃い味に炊いています。




 続いて、これも気仙沼名物のハモニカです。本来、煮ることが多いのですが、ガーリックを利かせて香草焼きにしました。下の写真はハモニカの原型です。
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ハモニカはメカジキの坦鰭骨と傾斜筋、すなわちヒラメで言えば縁側ですね。しゃぶりつきながら食べる様子がハモニカを吹くようなので銘々されたそうです。さすがにハモニカは気仙沼でしか買えないでしょうね。ヒラメと違って筋肉の長さが10cm近くありますのでツルツルと食べる感じです。



 
 またまた、気仙沼を代表する味噌味ホルモン焼きです。でも少し改変しています。
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 本来、気仙沼ホルモンは味噌ベースのもみだれに漬け込んだ数種の内臓を炭火で焼き、千切りキャベツとともに食べるものですが、私は味噌塩麹を混ぜ、ニンニクを利かせたもみだれで調味しました。さらにキャベツではなく、食べやすいレタスの帯切りとカイワレ大根にしています。それと普通の家庭内で炭火焼きも出来ませんので、フライパンで炒めた後、バーナーで表面をこんがりさせました。




 少し炭水化物系も欲しい頃です。スペインはカタルーニャ地方からバレンシア地方の名物料理、フィディウアです。
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 エビ、イカ、アサリを炒め、スペイン産のフィディウア用パスタを魚貝類のスープで炊き上げます。ニンニクのパンチが効いたアリオリソースも添えたのですが、撮影を失念。




 この頃からだんだん酔いも回ってきました。キッチンドランカーになりながら、料理を作ってます。^^ 左の小皿えぞにゅう(にょうさく) という山菜の煮物です。anegoさんがご実家のある庄内から塩蔵品を取り寄せて作りました。それに庄内の銘酒藤島純米大吟醸をちびりちびり。
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 料理の合間に呑むのではなく、呑む合間に料理しているような状況に陥ってます。何かヘマやらなきゃ良いのですが。。。おっ、朝日川米寿もあります。誰かのご配慮でしょうか。




 ここでさっぱりとしたものを。カブとレタスの塩昆布浅漬けです。
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 口が爽やかになり、また食欲も湧いてきます。なんと、郡山に出張中だったユケチュウさんと秋田に所用で出かけられていたびーえむあいさんご夫妻も駆け付けてくれました。




 肉骨茶(バクテー)風の豚角煮と手羽煮です。厚揚げやゆで卵も炊き合わせました。
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 肉骨茶はマレーシアやシンガポールの名物料理ですが、これを作る時に漢方薬のようなスパイスを何種類も使います。毎年、東南アジアへ出掛けられるベガサポ顧問からお土産に頂いた肉骨茶スパイスミックスを使いました。香り豊かな角煮や手羽煮となります。




 最後の〆は山形県酒田地方の山形県人が呑んだ後に必ず食べるという冷やしむき蕎麦です。これはやはり庄内ご出身のanegoさんに作って頂かないと。
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 うむむ~、見事な味じゃ、褒美をとらせよ!^^ 慣れ親しんだ方にしか本物の味を出すことは出来ないのですね。つゆはさっぱりとしていますが、鶏のそぼろと煮染めた乾し椎茸が味と食感を豊にしています。蕎麦の実のぷりぷり、くにゅくにゅ感がいいですね。いつものように、これを食べた辺りから記憶が途切れ途切れとなっています。^^


 
 



 いやぁ~実に楽しかった。残念ながらダービーの方は誰も当たらなかったようですが、気のあったみんなで集まって呑み食いするのって最高ですね。気仙沼の郷土料理も紹介できましたし、感無量です。ナイスアシストのanaegoさんもお疲れ様でした。最後のむき蕎麦は秀逸でした。むき蕎麦をふっくら戻すのってコツがいるんですよね。あ、そうそう、もう一品、彼女の作品がありました。



 これです。anaegoさんが作ってお持ちになったワカサギの南蛮漬けです。
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 お疲れ様でした。また機会ありましたら、一緒に包丁を振るいましょう。^^





 参考までに本日のお献立です。



・イカチャンジャ、あざら、鮭いずし  手作り珍味三種葉蘭盛り
・会津の伝統ニシン山椒漬け
・自家製カラスミに大根色紙
・お造り盛り合せ(生メカジキ、生メバチ赤身、活真ツブ、蒸マダコ)
・気仙沼名物メカジキのカマ大根
・メカジキのハモニカ香草焼き 焼き野菜盛り合せ
・馳走塾風気仙沼ホルモン
・フィデウア with アリオリソース
・蕪とレタスの塩昆布浅漬け
・肉骨茶風豚角煮と手羽煮
・庄内人の〆 冷やしむき蕎麦




 これらを8人でスタートし、後半で3人が加わったのですが、年齢層を考えるとボリュームがあり過ぎとのご意見もありました。次回は量を抑えて渋い大人の献立を考えましょう。各料理に対する評価を書き込んで頂いたノートを酔っ払って会場に忘れてきてしまいましたが、後日、じっくり読ませて頂きます。みなさま本当にお疲れ様でした。

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2012/05/30(水) 05:00 | trackback(0) | comment(16)

【加美町】ミュージアム巡りな一日

カテゴリー: 未分類

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 前記事に続きまして、古川経由の加美町ミュージアム巡りです。古川の尹呂葉さんで久々に鶏チャーシュー麺を頂き、今度は進路を西に向け、加美町の旧中新田町の市街地を目指します。妻は墨絵美術館、私は陶磁文化館がお目当てです。今年は冬が厳しく、田植えも遅れたのでしょうか。この辺りでは今まさにその作業中でした。




 墨絵美術館は広々とした公園の一角に移築された明治初期の古農家です。
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 実はこちらも被災しており、復元中のため休館だったのですが、遠くから来てくれたとのことで特別に見せていただきました。




 中新田町出身の水墨画家河合墨雪(敏雄)氏の作品約50点が展示されています。以下の作品は美術館のリーフレットから転載しています。
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 墨雪
氏はアメリカでの水墨画の普及に大きく貢献しております。墨絵のことはよくわかりませんが、生物画、特に魚貝類はなぜか心が動く作品がありませんでした。私の目や心の磨き方が足りないのでしょう。墨雪氏の実子であり弟子でもある素雪さんの方が生物に関しては独自の世界を持っおり、精神的な捉え方も優るように感じました。





 それにしてもこの美術館のある公園は実に快適です。人も少なく、穴場ですね。駐車スペースが数台分しかないためでしょうか。
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 ここは東北酒造の跡地とのことで、かつての銘酒澤桜にちなんで、さわざくら公園と名付けられました。昼時だったためか、走り回る子供も犬の散歩も見られず、不気味なくらいに静寂です。物思いに耽りながらゆっくり散策するのに最適なスポットですよ。




 続いて、訪れたのが考古学者の芹沢長介氏が収集したみちのく近世陶磁器を収蔵する東北陶磁文化館でしたが、やはり、震災の影響で修復中でした。残念。。
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 考えて見ると陶磁器は地震に弱いですよね。我が家も三割の食器を失いましたから。収蔵された一千点余りの陶磁器のどれくらいが残ったのでしょうか。ところで、芹沢長介氏といえば、日本における旧石器時代の存在を提唱したことで有名ですが、発掘調査に関わっていた藤村某による捏造が発覚し、この旧石器時代論争にも水が入ってしまいました。覚えていらっしゃる方も多いと思います。





 加美町内にはもう一つ焼き物の博物館があります。駄目元で東北陶磁文化館から西へ16Km程走り、旧宮崎町の切込焼記念館に着きました。
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 切込(きりごめ)焼
の存在は以前より知っていましたが、立地が立地なだけに日曜雑器を焼く田舎窯程度の認識しかありませんでした。ですので、あまり期待もせずに入館しました。





 記念館は陶芸体験もできる広大な陶芸の里の一施設です。
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 山間に地場産の木材を使った建築物が連なり、忍者屋敷のような独特な雰囲気が漂います。^^





 記念館の展示室も照明が落とされ展示されている陶磁器が浮き上がって幻想的な空間となってます。
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 木造建築と陶磁器が日本人の遺伝子に共鳴します。こちらも震災の被害があったようで、一部は修復中でした。





 これはリーフレットから転載しましたが、どの作品もレベルが高い。正直に言って驚きました。
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 特に磁器の染付け技術が卓越しています。決して日用雑器だけではなく、美術品の域にある陶磁器も多数焼かれていたのですね。謎が多い切込焼ですが、認識を新たにすることが出来ました。





 記念館に隣接するレストランすみかわで一休み。今日は盛り沢山な一日でした。
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 窓からの眺めも一面の新緑です。眼下に温泉施設やコテージがあるゆーらんども見えていますが、今回は温泉に入らず帰還しました。




 加美町内にはこれらの他にも縄文芸術館荒沢自然館など見処が満載です。そう言えば、薬師の湯の薬莱山も加美町でしたね。やくらいガーデンの薔薇もぼちぼち見頃でしょう。自然が残る野山と文化遺産がほどよくマッチした加美町の観光スポット、まだ修復中のところもあるようですので、事前に下記でご確認の上、お出かけ下さい。


 

 加美町観光情報
http://www.town.kami.miyagi.jp/kanko/index.php?option=content&task=section&id=4&Itemid=42

 

 加美町商工観光課 0229-63-6000

2012/05/26(土) 05:00 | trackback(0) | comment(0)

【大崎市】尹呂葉(いろは)の鶏チャーシュー麺

カテゴリー: 外食:ラーメン

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 今みちのくの山が萌え上がっています。山笑うとは俳句における春の季語ですが、まさにピッタリの表現ですね。辛かった冬から解放された喜びで満ち溢れ、山も微笑んでいます。これがもう少し時間が経つと、猛々しい青緑の世界になってしまいます。


 4月の中旬以来、看病と葬儀で心身ともに疲れましたので、今日は夫婦で新緑のドライブを兼ねて美術館巡りをしたいと思ってます。進路は北を目指します。宮城県北西部に位置する加美町には様々な美術館記念館が集積しているのです。



 
 目指す加美町の前に娘が3年間通った古川に立ち寄ります。ここは江戸時代に建てられた橋平酒造店の酒蔵を改修した商業施設醸室(かむろ)です。
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昨年の東日本大震災で蔵の一部が崩れ落ちたと伺ってました。遠目にも工事中であることがわかります。


 

 施設の外を一周回ってみましたが、想像以上に激しく被災しています。
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 壁が崩れ落ちたり、屋根がすっかりなくなっている蔵もありました。




 恐る恐るに入ってみますと至る所で復元作業が進められています。それでも営業を開始している店舗もありますね。
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 土壁を修復できる職人がいないのでしょうか。モルタルで崩れた壁を塗り上げています。




 釜神さまの前を通って奥へと進みます。
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 釜神さまは台所の竈の神様です。宮城県北部から岩手県南部で見られる風習らしいですね。火を扱う竈を神聖化していたのでしょうか。それとも火の用心か子供のしつけでしょうか・・・。




 奥の蔵には大崎うめぇもの市場があります。駄菓子や各種物産が所狭しと並べてあります。
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 食堂もあって、郷土料理のすっぽこ汁やひっつみ、油麩うどんなんかも食べられます。すっぽこ汁の起源に関する考察はこちらをご覧下さい。




 妻が変わった物を発見! 濃厚塩トマトですって。ポモドーリセッキのセミドライタイプみたいですね。
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 さっそく、試食。。。 あれぇぇ、塩トマトというから塩味のドライドトマトだとばかり思っていたのに、裏切られました。なんと、甘いのです。これじゃドライフルーツですよ。酒の肴になりゃしない。^^




 醸室といえば、中華そば尹呂葉(いろは)さんの鶏チャーシューですよね。3年ぶりに啜って行きましょう。再び、施設の外側に回ります。
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 外壁の上の方が崩れていますね。震災の時、けが人は出なかったのでしょうか。尹呂葉さんの本店はあの有名な岩出山のいろは食堂です。名物女将にあれこれ注意されて、ムッと来た方もおられるでしょうが、あの美味しさにまた足を運んでしまうのです。^^




 お品書きですが、自家製麺の中華そばや鶏チャーシュー麺は3年前と値段が変わっていません。
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 以前は豚バラチャーシューの肉そばというのがありましたが、鶏チャーシューと合い盛りになって得盛中華そばになっていました。 

 


 手前が鶏チャーシュー麺800円、奥が中華そば650円です。
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 鶏チャーシュー麺にはしっかり味の染みた鶏もも肉が7枚、中華そばには3枚。つまり、鶏チャーシュー4枚150円の違いなのです。^^



 
 魚の節の香りが鼻に抜けます。スープもチャーシューもメンマもかなり濃い味です。
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辛口の私でも最後の方は血圧が上がるのを感じました。^^




 特徴的なこの自家製麺。低加水率のストレート麺ですが、モッチリ感とボクッとした噛み応えが共存します。
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 宮城の内陸部の伝統的な中華そばにはこのタイプの麺がよく使われます。白石や蔵王の中華亭さんもこんな感じの麺でしたね。この麺には濃い醤油のスープがよく合います。塩味のチャーシュー麺もあるのですが、食べた方ご感想をお聞かせ下さい。^^


  
 
 加美町ミュージアム巡りの途中で寄った古川の醸室ですが、ここだけで一つの記事になってしまいました。加美町の話題は次回にお届けします。いろはファミリーの中華そばはそれぞれのお店で少しずつ異なります。ここ尹呂葉さんでは鶏チャーシューにこだわり、本店のような排骨麺風の商品は扱っていません。伝統を重んじつつも、新たな個性も光っています。ただやっぱ、塩っぱいなぁ、富山ブラックほどではないにしろ、白いご飯が欲しくなります。^^

2012/05/23(水) 05:00 | trackback(0) | comment(4)

庭のヨモギでフーチバージューシー

カテゴリー: 料理:山菜・筍・茸

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 これは蓬(ヨモギ)の若葉ですが、宮城ではモヅグサ(餅草)と呼ばれるようです。香り豊かな草餅(くさもち)は春を強く感じることが出来るので好きなんです。かつて、自分で草餅を作ろうとして図鑑片手に野原に採りに行ったのですが、似たような葉っぱが幾つかあり、どれがヨモギだか、さっぱりわかりませんでした。中には香りが強すぎて、口に入れるのを躊躇うようなヨモギもどきもありました。そこで、山野草専門店から正真正銘のヨモギを買い求め、庭の片隅に植えておいたのが上の写真のヨモギです。年々、増えていき野原に採り行く必要がなくなりました。^^


 ヨモギと言いますと、いの一番に草餅が連想されますが、年配の方はお灸に使うもぐさ(艾)の原料であることも知っていると思います。さらに、私の第4の故郷、沖縄(滞在期間が4番目に長い県なので勝手そう呼んでいます。^^)ではヨモギを雑炊や汁物に入れて香りを楽しんでいます。正確に言いますと、沖縄ヨモギみちのくのとは違って、西日本に自生するニシヨモギという種類です。 これらの料理を沖縄方言フーチバージューシーと言います。フーチバーとはヨモギの葉っぱという意味ですが、ジューシーJuicyではなく、たぶん、雑炊が変化したのではないでしょうか。今日は庭のヨモギで懐かしのフーチーバージューシーを作ってみます。




 ヨモギの葉っぱは、このように切れ込みが深く、裏側が白色の産毛に覆われます。
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 野原で悩んだら葉っぱを揉んで臭いを嗅ぎましょう。不快な臭いに感じたら無理して摘まず、容認できる草を採集します。最近、同じヨモギでも場所や大きさによっても香りの強さが変わるのではないかと思い始めています。




 フーチバージューシーには二つのタイプがあります。手前の炊き込みご飯タイプと奥の雑炊タイプです。
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 どちらがメジャーなのかと思って、例によってGoogleの画像検索をかけて200枚ほど流し見してみましたが、炊き込みご飯タイプが107に対し、雑炊タイプが92で、ほぼ同程度に作られているようです。でも、どちらが起源かといいますと、かつての米の貴重さやジューシーの発音などから考えて雑炊タイプが原型で、その後、炊き込みご飯に発展したのではないかと推測しています。現在、炊き込みタイプはコンビニのおにぎりやウチナースバとのセットとしても普及しつつあり、その存在感が益々高まっています。




 いつものように前置きが長くなりましたが、まず、炊き込みご飯タイプのフーチバージューシーを作ります。
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 材料は米3合に対して、ヨモギの葉っぱザル一杯、豚バラ塊200g、人参半分、乾し椎茸3~4枚、ダシ昆布10cm、ダシパック1袋、調味料として濃口醤油と自然塩です。



 まず、ダシ取り兼ねて豚バラ肉を茹でていきます。中心までしっかり熱を通して下さい。同時にダシパックと昆布で和風ダシも取っておきます。
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 これらのダシに戻した椎茸のダシも加えてご飯を炊きますから、贅沢なトリプルスープ炊きになるのです。^^  


 
 研いだ米に小さな短冊に切った豚バラ肉、千切りの人参、ダシ昆布、乾し椎茸を加えます。ヨモギは炊き上がりに加えます。
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 豚肉以外の材料は沖縄の家庭ごとに違うみたいですね。ヒジキを入れたりすることもあるそうです。



 具材に続いて米と同量のトリプルスープを加えます。配合は豚:和風:椎茸が5:3:2位でしょうか。
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 炊き込むうちにさらに豚肉からも旨味が出ますので、和風ダシだけで炊いても構いませんが、豚肉は一旦茹でてから加えますので、豚ダシが取れてしまうのです。調味は醤油で好みの色を決めてから、塩味の不足を自然塩で補います。
 


 ご飯が炊き上がったら、粗く刻んだヨモギをさっくり混ぜ合わせて、少し蒸らします。
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 最初から炊き込むと香りが吹っ飛んでしまいます。香りの楽しむご飯ですからね。




 出来上がったフーチバージューシー炊き込みご飯タイプです。沖縄方言でクファジューシー(硬いジューシー)とも言います。
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 豚バラの短冊が入っている所が通常の炊き込みとの違いですね。豚バラの塊が手に入らなかったら、カレー用の角切り肉を刻んでも良いでしょう。このジューシーは豚の脂がご飯を優しく包み込んだ美味さが特徴です。ですから、食べた後には運動が必要ですね。^^




 一方、こちらは雑炊タイプのフーチバージューシー。沖縄ではヤファラジューシーとかボロボロージューシーとも呼ばれます。
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 基本的な材料は同じですが、人参や昆布は入れないことが多いようです。それと味付けは味噌味がメジャーなようです。米から作る時には8倍量のスープで炊き、お冷やご飯で作る時は2~3倍量のスープを使います。やはり、炊き上がりにヨモギを加えた方が香りが楽しめます。最後に溶き卵を加えるところはヤマトンチューの鍋後の雑炊と同じですね。


 

 この沖縄の伝統料理、フーチバージューシーは日本中の方々に広く受け入れられる味でしょう。ヨモギも日本中に自生していますから、まだ葉が柔らかい今のうちに試してみては如何でしょう。沖縄ではヤギ汁にもフーチバーを入れますので、きっと豚汁にも合うのではないでしょうか。


 ヨモギの効能も実に多く、発癌抑制、血中コレステロール低下、胃腸強化に冷え性改善、さらにはダイエットにも効果があるそうです。古くからお灸で使われてきた薬草なのでなんとなく納得できますね。もっとヨモギを見直して料理にどんどん利用するべきでしょう。




 【 補 足 】


 庭のヨモギも本格的に利用すればすぐになくなります。やはり、野生のヨモギを見分ける目が必要と感じてヨモギについて少し勉強しました。キク科キク亜科ヨモギ属の植物は日本に30種類くらいありますが、ごく普通に見られて、比較的葉っぱの形状が似ているのは次の3種類でした。


 ・オオヨモギ   Artemisia. montana (Nakai) Pamp
 ・ヨモギ      Artemisia indica var. maximowiczii
 ・ニシヨモギ    Artemisia indica Willd. var. orientalis


 沖縄でフーチバージューシーに使われるニシヨモギは関東以西に分布します。従って、みちのくにはよく似たオオヨモギヨモギが混在することになります。ですが、有り難いことにこの両者は仮托葉の有無で簡単に見分けられるのです。仮托葉とは、葉の基部に着生する2~3枚の小さな葉のことです。これを目印に野原で手当たり次第、ヨモギらしい草を10枝ほど取ってきました。



 ヨモギの区別は葉の付け根の小さな葉、仮托葉の有無です(右2枚)。
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 左はたぶん、ヤマヨモギやエゾヨモギとも呼ばれるオオヨモギでしょう。右の2枚は葉の形が異なりますが、仮托葉が付いており、ヨモギと思われます。同じヨモギでも葉の形状にかなり変異があるようです。今まで自信を持って、これがヨモギだと決められなかったのは、この変異性が原因だったみたいです。



 ただ、オオヨモギヨモギもみちのくでは区別されることなく、モヅグサ(餅草)として利用されてきましたのでどっちでもよいのでした。臭いの強弱は成長段階や環境によるものだったのでしょう。加熱しますと、かなり香りも弱まりますので、今後は気にしないで摘んでくることが出来そうです。


 ちょっと、待てよ。。冒頭の我が家に植えたヨモギの写真をよく見ると、仮托葉が付いてないではありませんか!! これってオオヨモギじゃないですか。山野草専門店でもみちのくでは両者を区別しないのでヨモギなんでしょうか。まぁ、味も香りもあまり差がないようですので、良しとしましょう。^^

2012/05/20(日) 05:00 | trackback(0) | comment(4)

復興ワカメの収穫が終わりました

カテゴリー: 料理:海藻

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 昨年の今頃はどこのも瓦礫が山のように重なり、には絡み合った養殖施設が空しく漂っていました。あれから1年、復興の手始めにワカメ養殖を選んだ生産者の方々は見事にそれを成し遂げました。全国のワカメ生産県からの支援も受け、自らも残ったメカブから種を取り、種苗を確保しました。


 例年よりは半月ほど遅れての水揚げとなりましたが、品質は上々で高値で取引されました。最終入札も5月にずれ込みましたが、トータルで平年の70%ほどの生産にまで漕ぎ着けました。昨年の今頃にはとてもこのような回復を想像も出来ませんでした。


 まだ、個人ごとの生産ではなく、すべてが共同作業によって進められます。海から刈り取ってきたワカメは1m以上もありますが、それらを共同でボイル塩蔵ワカメに加工しています。



 葉先や根元などを切り取ったワカメは大きな釜でボイルされ、色が変わったら直ちに冷水で冷やされます。
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 加熱し過ぎますと色が悪くなるので、手際の良い作業が要求されます。




 水切りされたボイルワカメは回転するドラムの中で岩塩が塗されます。
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 この後、重しをして脱水し、市販の塩蔵ワカメに仕上がるのです。




 今日は簡単に出来、子供も喜ぶ新ワカメ新玉葱の和え物をご紹介します。写真は4人分の材料です。
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ポイントは和え衣にサバの味噌煮缶を使う所です。従って、少し甘めの和え物になります。塩蔵ワカメは1人分で10gほど。他には新玉葱、マヨネーズ、練り芥子も揃えて下さい。酸味が欲しい時はレモン汁を加えます。



 ワカメを水で戻している間にサバの味噌煮の骨を除き、擂り鉢で擂り潰します。
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 滑らかになってきましたら、マヨネーズと芥子を加えてさらに摺り合わせます。少し柔らかめになるようにレモン汁か水で延ばします。あれば木の芽(山椒の若葉)を刻んで加えますと初夏らしい清々しさが出てきます。


 
 和え衣が出来ましたら、適当に刻んだワカメとスライスオニオンにかけて木の芽を天盛りします。
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 正直に言いますと、この盛り付けは見栄えは良いのですが、ワカメと衣の馴染みが良くありません。

 

 やはり和え物は良く和えてから盛り付けるのが正統ですね。
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 味は一様になりますが、素材と衣がよく馴染み、ご飯にもお酒にも良く合うお惣菜に仕上がります。新玉葱のシャリシャリ感と新ワカメの食感が見事なコンビネーションとなっています。




 現在、三陸沿岸ではワカメの生産が終了し、カキは牡蠣小屋用の水揚げが今月末で終わります。それらに代わって、ギンザケの水揚げが盛んに行われています。やがて、ホタテガイの水揚げも始まるでしょう。浜の人たちは実に逞しい。身内や財産を失った方も多いのに、生産現場には笑い声も響きます。



 宮城県でもセシウムに汚染された魚類が漁獲され始め、魚種によっては操業自粛を余儀なくされていますが、養殖生産物は現在のところ不検出です。土壌が汚染された地域の野菜山野草は今後も除染しない限り、不安がつきまといますが、本県では海水中のセシウムがほとんど検出されなくなりましたので、海面養殖生産物は現在、安心できる食品の一つと言えるでしょう。

2012/05/16(水) 05:00 | trackback(0) | comment(8)
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