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生姜エキスで防寒対策

カテゴリー: 料理:野菜・果物

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 これなぁ~んだ。。。乾し芋のようにも見えますが、もっと薄くてカリカリです。これは、生姜の薄切りを乾燥させたものです。何かまた変わった料理でも考え付いたのかと思われそうですが、実は寒さ対策なのです。立春は過ぎたとは言え、2月の寒さは体に応えます。特に野外での仕事や海中では手足の指先のみならず、骨までじーんと冷やされます。冷たさが痛さに変わると集中力も低下して危険なのです。そこで、体を速攻で温める必要があります。「ならば、だべ。」という訳には行きません。^^



 私は昔から生姜には反応しやすい体質で、お寿司屋さんでガリを摘まむとこめかみ辺りからつっーと汗が落ちますので即効的な体温上昇血流促進が期待できそうです。でも、極寒の現場でガリを摘まむのも奇人変人の類と思われそうだし、何か良い方法はないかと徹底調査して行き着いたのが生姜エキスです。ドリンクとしてなら現場にもスマートに持って行けそうです。



 生の生姜のあの辛味はジンゲオールという成分によるもので、末梢の血管を広げ手足を温める働きがあるそうです。ただ、体の深部体温は逆に下がるそうで、解熱効果もあるとされます。さらに、ジンゲオールには免疫力を高める働きもあり、風邪の予防にも最適です。ところが、生姜を加熱しますと、ジンゲオールの一部がショウガオールという成分に変わるそうです。これは、胃壁を刺激してを作り出す働きがあるとのことです。従って、厳寒期の現場で体を温めるには両方の成分を摂った方がよいという結論に至ります。それでは早速、生姜エキスを作ってみましょう。


 

 生姜エキス作りは手間も掛かりますので、1回に2週間分くらい仕込みます。
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 国産生姜を買い求めます。中国産の生姜からエキスを抽出するのは不安があります。高知県産の生姜は2袋で約250グラムありました。




 生姜はスライサーで薄切りにします。この後、乾燥から抽出の工程に進みますので薄い方が有利なのです。
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 スライサーがない場合は丁寧に薄切りにして下さい。皮は剥きませんので良く洗って泥を落としておきましょう。




 薄切り生姜はザルに乗せておけば、冬でも室内で一週間で乾し上がります。お急ぎの方には、以下の方法をお薦めします。
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 電子レンジを使って乾燥させます。生姜は水分が90%を占めますので、500Wで3分も加熱しますと、レンジ内は水滴でいっぱいになります。これを扇ぐか拭くかして乾かして、加熱を3~4回繰り返します。




 レンジ加熱4回目の状況ですが、まだ、若干湿っぽさが残ります。
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 でも、このまま室内に放置すれば、2~3日で、ストーブの前に置けばその日のうちに乾し上がるのでしょう。




 それも待てない方は、さらにオーブンでさらに100℃15分くらいコンベクション加熱します。
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 最初からオーブンでやったことはないのですが、やはり水分が室内に充満するでしょうね。電子レンジで最後までカラカラに乾燥させても良さそうですが、乾燥を超えて発火した事例があったそうです。危険ですのであまりお薦めできません。




 今度はしっとり感もなくなり、表面も乾いてカサカサしています。
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 ずいぶん電力を消費してしまったようでちょっと心苦しさが残りますね。やはり、待てるのであれば、大きなざるに広げて1週間自然乾燥させましょう。ただ、このような加熱乾燥をさせた方がショウガオールは多くなるそうです。




 重量を測定しますと、約50グラム。材料の20%になりました。
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 これだけ乾燥させても、まだ、10%の水分が残っていることになります。その後、1週間かけた天日乾燥やストーブを使った室内乾燥では15%まで乾し上げることができました。




 引き続きまして、抽出工程です。金属製の鍋は使わない方がよいというサイトもありましので、耐熱ガラスの鍋を使っています。
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 加える水は乾燥生姜25gに対し、200mlとされていますので、今回は400ml加えます。水分量が半分になるまで弱火で煮詰めて行きます。このような、平らな鍋よりコーヒーポットが適しているのですが、妻から使用を断固拒否されました。^^ 炊飯用土鍋なら生姜の香りが移っても大丈夫かも知れませんね。苦労して乾燥させたのに、また、水分を吸わせるのはちょっと虚しさも感じます。




 重ねたガーゼか布で漉して完成です。250グラムの生姜から200ml生姜エキスが出来ました。正確には生姜成分の煮出し汁ですね。
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 薄茶色に濁っていますが、静置しますと埃のようなものが沈殿し、透明な上澄みと分離します。ちょっと舐めてみますとビリリと強い辛味が舌を刺します。なんか、凄く効きそう。^^




 湯煎して滅菌した瓶に入れて冷蔵保存します。10日から2週間で使い切ります。 
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 抽出が終った生姜も齧ってみますと、まだ風味が残っています。千切りにして炒め物に使えます。後でわかったのですが、出がらし生姜を刻んで長めに二番煎じすれば、若干薄くなりますが、倍増できました。




 さて、生姜エキスの効果ですが、そのまま飲むと喉を痛めそうなので小さじ一杯を10倍ほどのお湯で割り、蜂蜜を少し垂らして試飲です。
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 いわゆる生姜湯の味ですね。悪くはありませんが、体がピクリとも反応しません。そこで、30%位の生姜湯をコップ半分くらい一気に飲んでみました。




 するとどうでしょう。喉から食道にかけてがカァーッとして、顔も熱くなってきました。体温の変化を測定しますと0.2℃もアップしています。
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体温も然ることながら、指先の赤味が増していますね。指先もポッポして熱く感じます。お腹も温かくなってきました。こりゃ、現場でも効果を発揮しそうです。仕事の前後に飲めば、さらに効きそうです。




 以来、現場仕事の時は、朝に湯を沸かし、蜂蜜入り生姜湯をサーモスに入れて携行しています。沸騰した湯で作れば、氷点下の現場でも午前中いっぱい熱々です。これで、防寒と冷えた指先を癒すことができ、モチベーションも維持できています。この生姜エキスを利用して、半月ほどになりますが、やたら体が軽いのです。体重は減っていませんので、内部からも温めて血行も良くなっているため、筋肉を動かしやすくなったのでしょか。しばらく続けて、体調の変化を追ってみます。





 おまけですが、体の軽さはこれも影響しているのかも知れません。100円ショップで見つけた筋トレグッズです。
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 硬質スポンジの玉ゴム製エキスパンダーです。これがなかなか馬鹿に出来ない。握り玉はハードタイプですが、半分ぐらいに握り潰すには、腕だけではなく肩の筋肉まで震えます。エキスパンダーは通常の使い方以外に足にかけて、腕をクイクイとか、両足にかけて股開きとか色々な使い道があります。呑みながら、はたまたテレビを見ながら寝転がってやってます。ゴム製なのでがしないのが有難い。鉄アレーや本物のエキスパンダーなら床に置いただけでも響きます。隣り部屋の住人は二人とも私と違って物音も殆ど立てないジェントルマンなので。^^


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2012/02/12(日) 05:00 | trackback(0) | comment(4)
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