栃木県の銘菓 大麦ダクワーズ
カテゴリー: 紹介:パン・菓子

昨年末に逝去された恩師の奥様から大麦ダクワーズというお菓子が送られてきました。震災直後に送って頂いた支援物資にも入っていたのですが、それとは違って、今回はずんだ味なのです。ダクワーズDacquoiseはフランス菓子の一つでアーモンドプードルとメレンゲでふんわりと焼き上げた生地にクリームを挟んだ物です。大西洋に面したランド県のダクスDaxに因んだお菓子のようですが、発案者は日本人の三嶋隆夫シェフだそうです。それを栃木県の洋菓子屋さんが地元産の大麦を使って独自のダクワーズを作り上げたのです。
今回頂いたずんだ味の大麦ダクワーズは東北限定品なのです。
大麦を使ったダクワーズに枝豆入りのクリーム、体に良さそうです。一緒に麦茶や大麦の種子も付いてきました。畑の隅に植えてみようかしら。
この大麦ダクワーズを開発したのは栃木県足利市の洋菓子店ロアさんです。
地元の特産である大麦を使ったお菓子を開発して、地場産業を守りたいという気持ちと栄養価の高い大麦を見直して健康になってもらいたいという心から生み出されたヘルシーで地元に密着したお菓子なのです。
見た目はメレンゲが焼き固まってゴツゴツしていますが中はふんわり。麦こがしの香ばしさが妙に懐かしいです。
大麦を焙煎して粉にした物を麦こがしと言いますが、私の子供の頃はむしろはったい粉とか香煎(こうせん)と呼んでいました。大豆から作るきな粉よりも香ばしく、砂糖を混ぜて食べたり、水で練って食べました。粉のまま食べる時はよくむせ返って、煙幕を張ったこともありましたっけ。^^
ちらっと中を覗かせてもらいますと、枝豆の淡い緑が爽やかです。
この色の取り合わせはちょっと和菓子のような景色です。
麦こがしの香ばしさととずんだ味のクリームが素朴な田園の味わいを感じさせます。
甘さもそれほど強くなく、渋いお茶またはコーヒーとともに私でも美味しく頂けました。
奥様からは被災地で働く皆様に食べて頂きたいとのことでしたので、さっそく職場に持って行きました。
全員、珍しいお菓子に舌鼓を打っていました。この度は誠にありがとうございました。
地元産業を発展させるべく商品開発に取り組んだロアさんはその後、大麦を使ったサブレやボウロ、ロールケーキや饅頭まで開発されており、大麦の効能を記した冊子まで作ってその普及に努めています。ここまで地元の名産である大麦に惚れ込んだ人はそうそういないのではないでしょうか。地域ブランドの創出にもここまで徹底した惚れ込みが必要なんでしょうね。そういえば、先日、震災以来初めて新幹線で上京しましたが、東京駅でもこの大麦ダクワーズが売られていましたよ。
大麦工房&ロア 本店 http://www.roa-cake.jp/shop/shop03.html
・所在地 :栃木県足利市西砂原後町1213-1
・電 話 :0284-44-1187
・営業時間 :9:30~19:00
・定休日 :年中無休(元旦を除く)
・駐車場 :あり
【追加】
驚きました。記事をアップしようとしたら義弟夫妻より大麦ダクワーズが送られてきました。これはアーモンドと麦こがしクリームが挟まれたタイプ。
よっぽど、関東では流行っているようです。コンセプトに感銘する方が多いのでしょうね。