【大崎市岩出山】充電③ 山菜三昧2011
カテゴリー: 料理:山菜・筍・茸
泊り込みの被災地支援の前に鳴子方面にリフレッシュと気力の充電のため、日帰り温泉ミニツアーに出掛けました。前々記事で福の湯さん、前記事で手打ちそばのもみじ野さんをご紹介しましたが、実はその途中にあ・ら・伊達な道の駅に寄っています。もちろん目的は農産物直売所で旬の山菜を買い求めるためです。
あ・ら・伊達な道の駅にある農産物直売所は新鮮な山菜や野菜が格安の値段で手に入ります。
生産者の名前が書かれた製品だけにどれも丁寧に扱われています。豆腐や漬物などの農産加工品も充実しています。
今は山菜の真っ盛り。実に多くの種類が並びられており、嬉しくなります。
お馴染みのタラの芽やコゴミ、ワラビだけではなく、ちょと聞きなれない名前も山菜も発見できます。
ずいぶん買ってしまいましたが、どれも安かったです。
左上から時計回りで、タラの芽200円、コシアブラ150円、クワデ200円、イワダラ300円、シドケ200円でした。一人暮らしを忘れていつのつもりで買い込んでしまいました。
これがクワデと呼ばれるもの。袋の外からは確認できませんでしたが、枝の付け根に膜状の葉があることからクワダイ、つまり、ヨブスマソウのことですね。
クワダイが訛ってクワデになったようです。デッカイがデッケーのように、みちのくに限らず、ai がeになることは普通です。このクワダイ、管状の茎がシャキシャキして、ちょっとフキに似た爽やかな香りがあります。
そして、こちらがイワダラですが、外見はショウマ類そっくりです。
詳しく調べてみたところ、ヤマブキショウマのようです。トリアシショウマは食べたことがありますが、これは初めて。1本茹でて味や食感を確かめると、癖のないポクポクした茎がこってりした味付けに合いそうです。
さっそく、調理に取り掛かります。まず、シドケとクワダイはお浸しに。濃い目のダシを取って醤油で味付けした調味液に茹でたシドケとクワダイを小一時間浸しておきます。5種の山菜のダシも作りました。
紛らしいのですが、山形の郷土料理ダシは野菜を細かく切って醤油をかけたものです。これを香り豊かな山菜で作ると絶品です。アクのある山菜はさっと湯がいてから、切り込みます。
イワダラ(ヤマブキショウマ)は、同じく山形の郷土料理、孟宗汁にヒントを得ました。
孟宗汁はタケノコを味噌と酒粕で煮たものですが、この味がイワダラに合いそうなので、鶏もも肉ともみじ野さんで頂いた冬(前記事)も加えて煮込んだら味噌味の雉鍋のようなご馳走になりました。
定番の天ぷらはタラの芽とコシアブラにもみじ野さんの冬です。
塩で食べると山菜の香りが引き立ちます。食べ応えのあるタラの芽より、香りの爽やかなコシアブラの方が好みです。タラの芽は水耕栽培の香りのない物が出回っていますので要注意です。
本日は山菜尽くしの夕餉となりました。
それぞれ個性のある山菜をしっかり味わいながら盃を進めます。年一度はこれをやらないと季節の移り変わりを実感できません。
普段、夜にご飯を食べないのですが、どうしてもこれをやりたくて炊いてしまいました。5種類の山菜ダシのっけご飯です。
やはりダシに一番合うのは炊き立てのご飯です。夏野菜のダシとは違って香りが強いのですが、ご飯との相性は抜群です。清々しい香りが鼻を通り抜けます。
今日一日、日帰り温泉とお蕎麦、それに山菜料理でたっぷり楽しみ心身ともに充電でき、すっかりリフレッシュしました。このあと、寝袋と食料を持って、三陸沿岸の被災地に支援に参ります。三陸沿岸の被災地では主要な道路は走れるようになり、仮設住宅も少しずつ建設されているようですが、ライフラインの完全復旧はまだまだ先となります。仮設住宅が建てられない地域では他への集団避難も行われているのは報道の通りです。被災の少ない内陸部では震災が過去の物となりつつありますが、沿岸の被災地では今もなお復旧途上なのです。
あ・ら・伊達な道の駅
・所在地 :宮城県大崎市岩出山池月字下宮道下4-1
・電 話 :0229-73-2236
・営業時間 :9:00〜18:00(農産物直売所)
・定休日 :年中無休
・駐車場 :普通車:89台、大型車:11台、身障者用:2台