じゃっぱ汁を鍋仕立てで
カテゴリー: 料理:買い魚
スーパーでマダラのアラが一山300円位で売っていました。残念ながら肝や白子は付いておりませんでしたが、これは汁物に最高です。青森にはじゃっぱ汁という郷土料理があります。じゃっぱとはたぶん大雑把のざっぱだと思いますが、マダラのアラのことですね。秋田や山形で言うどんがら汁と同じ料理です。本来は漁師の沖上がりの料理でしょから、大鍋で大胆に作って丼で食べるものでしょう。今日は肝などの内臓がない分を別の趣向で鍋仕立てにしてじゃっぱを楽しみます。
畑の白菜ももう名残です。回りが霜でやられ始めました。
もうあと数個しか残ってませんので、冬囲いせずに食べ切ってしまいます。
じゃっぱ汁の材料はマダラのアラの他に、定番の大根、葱、豆腐などで、好みで白菜、人参、蒟蒻、茸などを加えます。
味付けは味噌だけだと思っていたら、塩味もあるそうですね。今回は味噌を使います。仙台味噌ですけど。^^
最初に中落ち以外のアラに熱湯かけて、粘液や鱗を洗い流します。
漁師が大胆に作る時はこんなことはしないかもしれません。
最初に日本酒を少々加えた水に昆布を入れて沸かし、根菜類や白菜の芯を煮始めます。
野菜が柔らかくなりましたら、アラを加えます。再度、沸騰しましたらアクをとります。
アラは崩れやすいので、網杓子で味噌をそっと濾し入れます。最後の残りの材料を加えてひと煮立ち。
結構、量を食べることになりますので味付けは味噌汁より薄めにしました。
ひと取り、熱が通りましたら卓上のカセットコンロに乗せます。もう、すでに食べられる状態なのですが、温度維持だけではなく、これにはわけがあります。
アラは小皿に取り出し、箸でホジホジ。さらには手に持って、チュパチュパ。^^ この小皿と骨入れの丼は必須アイテムですね。
これで、終わりではありません。肝や白子が手に入らなかったのですが、マダラの切り身は売ってましたので、以前よりやってみたかったことを実践します。
ちょっと、仰々しいのですが、マダラのしゃぶしゃぶです。薄っぺらい刺身ではなく、二口サイズの切り身を網杓子に入れて、ダシの出た汁に数分間浸します。
ほっこり温まりましたら、煮汁少々にかんずりや柚子胡椒を溶かしながら頂きます。
狙い通り、マダラは崩れる寸前ですが、ふっくらとして月並みですが実にジューシー。鍋の中で忘れ去られた切り身とは違います。熱が通った瞬間に引き上げています。これがタラ鍋の醍醐味なんですね。
今週末は青森遠征ですが、今回は本場のじゃっぱ汁を試す機会に恵まれるでしょうか。でも、タラの汁はどう作ってもあまり違いはないように思います。ただ、山形のどんがら汁は酒粕が入りますのでマイルドながら微かな苦味で引き締まります。今回の鍋仕立てのじゃっぱには切り身も使いましたので、本来のじゃっぱではないのかも知れません。ですが、現代、マダラの白子は決してじゃっぱではなく、高級食材で切り身よりも高い位ですね。
じゃっぱを鍋仕立てで2度味わうこの食べ方、マダラを堪能できますよ。できることなら、仲卸市場で1尾丸ごと買って作ればすべての部分が手に入り、味わいも豊かになりますね。← ランキングに登録中です。クリックでご声援お願い致します。