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お年取りの夕べ2010

カテゴリー: 料理:買い魚

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 波乱の寅年も終わろうとしています。今年の後半は辛いことが多く起きました。年々、弱ってきていた次男(雑種15歳)の老衰が進行し、散歩もヨタヨタ、フローリングの上では自力で立ち上がれない状態になりました。続いて、秋には妻の甲状腺癌の発覚と手術、12月に入って恩師であり仲人の逝去、時同じくして南米でお世話になってきた大学教授も来日中に帰らぬ人となってしまいました。我々がそういう年齢になって来ているということなんでしょうけど、一気にやって来たという感じでした。



 
 これに加え義父の体調が悪化したため、病み上がりの妻は上京し、息子も娘も年末年始はそのまま東京に残る予定でした。残された私は要介護犬と慎ましく年末年始を過ごすつもりだったのですが、それを哀れに思ったのか、息子が大晦日に一旦帰ってくることになりました。となると、せめて年取りの馳走と正月のお節料理ぐらいは世間様並みにしてあげましょう。で、大晦日の今日は朝から夕方までキッチンでドタバタ、8時間くらいは立っていたような気がします。^^





 松前漬けや醤油漬けのいくらなどは自分の酒の肴になるので数日前には仕込んでおきました。
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 今年はちょろぎの梅酢漬けにトライしました。このちょろぎ、我らが釣りの師匠セブン御大が育てたものなんです。この件については次の記事でご説明します。紅白膾や浸し豆は例年通り、定法に従って漬け込みます。右下のお引き菜は仙台雑煮に不可欠のアイテム。千切りにした大根と人参を茹でて、1回分ずつジップロックに収容して冷凍します。冷凍することで独特の食感が生まれます。 



 田作りも手作りです。^^ 小型の煮干しを買い求め、フライパンでゆっくり炒り付けます。
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 醤油、日本酒、味醂、砂糖を煮詰めたタレをかけ回し、最後にミックスナッツの細々と白胡麻をたっぷり混ぜ込みました。ナッツが多いと肴になりやすいのです。^^
 




 伊達巻きと鶏の松風焼きもミキサーをフル活用して同時に作り上げます。
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伊達巻きは卵4個にはんぺん1枚、味醂、砂糖、醤油少々を加え一気に撹拌。油を塗ってクッキングシートを敷いた型に流し込みます。松風焼きも鶏肉、生姜、長葱、山芋、卵、味噌を撹拌してから同様に流し込みます。それぞれを180℃のオーブンで20~30分で焼き上げます。伊達巻きは暖かいうちに巻き簾(まきす)で締めながら巻き、輪ゴムで止めて冷やします。松風焼きには本来、芥子の実ですが剥き胡麻と青海苔で化粧しました。焼き上げている間に叩き牛蒡の胡麻和えも作っています。この他にもいろいろ作ってますが、それは明日の元日をお楽しみに。 






 さて、息子も帰ってきましたので、お年取りの馳走を準備しましょう。今日は以前に買ってストックしていたミンククジラがメインです。
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 軽く漬けにしておいた鯨を土佐作り風にしてみました。おろしたニンニクと玉葱を合わせた薬味で頂ます。 





 ちょっと豪華にチーズやハムを盛り込んだ総合野菜サラダ。^^ ポテトや南瓜、聖護院蕪などの温野菜も加わっています。
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 ソースはシーザース風。マヨネーズにおろしニンニクとパルメザンチーズ、牛乳を加えてハンディーミキサーで撹拌しました。



 本日のメインディッシュ。海の幸5種のフライ盛り合わせです。
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 鳴瀬の牡蠣、マコガレイ、ミンククジラ串揚げ、雄勝のホタテと海老です。ミンクは菊花賞観馬会でも好評だったので、軽く漬けにしてから揚げています。タルタルと特製ソースを用意しました。







 さて、男二人でお年取りの儀の開催です。
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 日頃忙しくて、コンビニ食が多いとか、せめて、実家ではまともな物を食べていってほしいですね。 




 お酒は息子が4年間お世話になった山形の出羽桜
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 出羽桜の吟醸香は際立っているのが多いのですが、これはほんのり生の果実の香りです。金山町の酒米研究会の方々gが特別に栽培した出羽燦々で醸した吟醸酒なんですって。  




 〆の年越し蕎麦は温かい牡蠣そばにしました。
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 仙台名産の芹をたっぷりと敷いて、しっかり味付けた鳴瀬の牡蠣を並べます。庭の柚子の香りも添えて。 



 男二人と爺犬1匹のお年取り。今年、東京に就職した息子は、家に荷物を置いて旧友と遊びに行くのかと思いましたが、ちゃんと留守番の親爺に付き合ってくれました。有難いですね。自分はあの頃、冬山に登っていたり、沖縄の海に潜っていたり してましたから。^^ 我が家のなりの年末年始をいずれ君の家庭でも再現してくれれば、親としてはこれ以上の喜びはないのだよ。





 みなさま、本年もご閲覧ありがとうございました。先の見えない経済情勢、一触即発の極東情勢、党利優先の犠牲になる国策、地球規模の気候変動など来年も波乱が予見されますが、我ら庶民はしっかりと自分の家庭や大切なを守っていきましょう。不透明な時代が続きますが、呑兵衛食いしん坊な自分が出来ることはみちのくの美味しさを発信することで産業を支えることです。来年も頑張ります。皆様もよいお年をお迎え下さい。元日も無休で記事アップします。^^






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2010/12/31(金) 19:00 | trackback(0) | comment(2)
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