前記事に引き続き聖護院蕪の話です。大きく形よく育った蕪はすでに蕪寿司に仕込み、残った小型の蕪を日々利用してきましたが、とうとう、霜が降りるようになりました。こうなりますと、蕪の大根も凍みてしまい、不味くなります。慌てて掘り起し、冬囲いにします。でも、鮮度のいいうちに楽しんでおきたいので今日は蕪のスープです。
大根も霜が当たる前に、掘り出して地面に埋めてしまいます。
葉を落として、その葉に挟むようにして、土をかけます。これで一冬、利用し続けます。
さて、今日は蕪のスープです。鶏もものぶつ切りでダシを取ります。
なんだか、鶏の方がメインに見えますが、本日はあくまで蕪が主役です。
鶏もものぶつ切りをベイリーフやパセリの軸、野菜くずと煮込みます。
沸騰させてアクをこまめに取っていきます。最後に塩を加えてもう一度アクを取り濾しておきます。
主役の蕪とその葉を微塵切りにします。蕪の葉は美味しいので大量に使います。
彩りに人参にも参加してもらいます。
スープに刻んだ野菜類を加えて煮込みます。
野菜は、え~っ、こんなにたくさん?? と言うくらいでちょうど良いです。日本料理だと色を活かして、さっと煮ですが、欧米ではじっくり煮込みます。その方が口当たりは良くなります。
出来上がりはこんな感じです。柚子皮を浮かして季節の香りを添えます。
さっぱりとした野菜たっぷりのスープです。体が癒される優しい味に仕上がりました。
さて、ダシを取った鶏ももですが、そう簡単に旨味は抜け切りません。もう一品作ります。
アチェート・バルサミコと醤油、味醂を詰めて、蒲焼風のタレで炒り付けていきます。鶏ガラより家庭ではこの方が一石二鳥ですね。
こんな感じで温野菜とともに盛り付けました。
蕪や人参の他にプチベールという葉菜も使ってみました。蕪や人参は上記のスープで煮ています。プチベールも同様にさっと茹でました。鶏を炒り付けたフライパンに残ったソースを牛乳とマヨネーズ少々で伸ばして煮詰め、野菜にかけています。
畑の冬支度で掘り起こした蕪でちょっとしたご馳走になってしまいました。^^
市販の小蕪でも美味しく出来ますので、是非、やってみて下さい。ただ、葉っぱが萎れていない蕪を求めないと駄目ですよ。
上の写真左上のペースト状のものは、フライパンにへばりついたソースを無駄にしないために、お湯を加えて煮立て、そこへパンを加えて練ったものです。こってりした蕎麦がきみたいな感じです。これにより、排水に流し込む負荷も減らせますし、旨味たっぷりのソースも無駄にすることなく利用し尽くせます。^^ 是非やってみて下さい。