意外な美味しさトマトラーメン
カテゴリー: 外食:他麺類
近年、スープスパなるものが市民権を得ようとしていますが、どうも私は好きになれません。クリーム系の濃度の高いものでしたらまだしも、サラサラのスープでスパゲッティを食べるのに違和感があります。スパゲッティのツルツルした肌にはさらりとしたスープがどうも馴染まないような気がします。保守的ですが、パスタはソースに絡めて食べる物だと思います。汁麺と言えば、日本人にとっては饂飩・蕎麦に中華麺がメジャーですが、スープスパの麺をこれらに変換したらどうなるのでしょう・・・。ということで、トマトベースのスープで食べるラーメンを作ってみました。巷でも見かけるようになってきましたが、なかなかブレークしません。実際に作って検証してみます。
材料はスープにチキンブイヨン、ベーコン、ホールのトマト水煮缶。トッピングにパルメザンチーズとペスト(バジルペースト)にホウレンソウやバジル。
肝心の麺はチヂレが強く、スープが絡む喜多方ラーメンを選択しました。さらに揉んでチヂレを強めます。
まず、中華鍋でニンニクを炒め、香りが出たらベーコンを加えます。人数分の丼の60%くらいのお湯を加えチキンブイヨンと水煮のトマトを加えます。
チキンブイヨンではなく、塩ラーメンのスープでもよいかも知れません。いずれにしろ、味を調えておきます。トマトの水煮缶はどうせ潰すのですが、ホールをお薦めします。ホール缶は少なくとも原型を維持した原料が使われますので。また、一部のトマトをトッピング用にも使えます。
さて、スープが出来ましたら、麺を茹でます。
愛用の山本鍋、絶対に吹きこぼれないので、茹でている間に具材の調理が可能です。
パスタより伸びやすいので迅速にトッピングを施します。
中央に粉末パルメザンを振り、ペストをちょいと乗せます。あとはホウレンソウや水煮トマトを適当に盛り付けて完成です。
パルメザンとペストを少しずつ溶かしながら食べ進みます。
トマトのグルタミン酸がスープの旨味に大きく貢献しています。トマトの酸味と甘味が中華麺にもよく合うのですね。寒ずりや豆板醤を加えて辛味を付ければ、酢辣湯麺にも通じる美味さになるのではないでしょうか。
初めて食べてみたトマトラーメン。これはスープと麺の相性に全く違和感がありません。イタリアと中国、と言うよりイタリアと日本の国民食ラーメンが見事に融和した逸品ですね。トマトのグルタミン酸は日本人好みの麺類ともすんなりとコンビが組めることが実証できました。この発想から、ボロネーゼうどんやミネストラそばなんかもチェックしてみたくなりました。料理の幅を広げるにはこのような偏見のない食材の国籍変換が有効ですね。当たり外れもありますが、試さなくては先に進めません。でもねえ、スープスパは苦手だなぁ。^^