名残の夏野菜でCaponata(カポナータ)
カテゴリー: 料理:野菜・果物
Say! Do you know what loneliness?
I believe, it's one of girl's“Happiness”
秋の風が吹いて 舟をたたむ頃
あんな幸せにも 別れが来るのね
過ちなんて 誰にもあるわ
あなたの事も思い出
さよならするたびに
大人になってゆく恋人たち
(1972年9月リリース 作詞:有馬三恵子 作曲:筒美京平)
この歌はかの偉大なカメラマン篠山紀信さんの奥様が若かりし頃に歌われた『哀愁のページ 』と申します。ちょうどデビューから5枚目のシングルだったでしょうか・・・。そうです。南沙織さんですね。フォークの風雲児、吉田卓郎さんも彼女に憧れ、洗礼名シンシアという曲も作っています。秋の気配が我が家の庭にも漂い始めています。池端のヤブランも薄紫の花穂を揚げています。
ちょっと前までの猛暑が去って、あたりは秋の気配が漂います。あんなに追われるように食べてきた夏野菜とももうお別れです。
秋冬野菜に畑を譲り渡さなければなりません。毎年、この時期、一抹の淋しさを感じる作業に取りかかります。
まだ実が付いている株も引き抜きます。そして畑に堆肥を鋤き混んでリセットするのです。
庭の半分を畑にしているのですが、夏野菜と秋冬野菜の播種の同時進行はちょっと無理なんです。
今年の秋冬野菜はこれらです。
定番の大根や白菜の他、かぶら寿司用の聖護院蕪やホウレンソウや春菊などの菜っ葉類、初冬に播種するサヤエンドウ、一年中利用しているカキチシャ(サンチュ)、エスニック用のコリアンダー(香菜)等々です。
播種は結構楽しい仕事です。菜っ葉類は筋蒔き、大根や蕪は千鳥に蒔くために畝に印を付けます。
耕した畝に板や空き缶で凹ませておきます。そこへ種を重ならないように播いていきます。
筋蒔きのホウレンソウの種はこんな色をしています。アメリカ産の種で殺菌のために薬が塗してあるそうです。
完全無農薬を目指しているのですが、これは仕方がないでしょう。国産の種なら薬品処理がされていないのでしょうけど。
千鳥蒔きの大根は直径10cm位の凹みに5粒植えています。
菜っ葉類も根菜類も成長とともに間引きをしていきます。
白菜は前もってポットと呼ばれる小型の容器に蒔き付けて、本葉が出てから定植します。
よく見ると葉っぱが虫に食われています。モンシロチョウの青虫や真っ黒なカブラバチの幼虫が潜んでいるはずです。家庭菜園ですから小まめに摘んで駆除しています。
抜き取った株から回収された名残の夏野菜を頂きます。今日はカポナータを作ります。
巷ではラタトゥイユが流行ってますが、イタリア贔屓の私としてはカポナータを紹介しないわけには行きません。
ラタトゥイユとカポナータ、材料も作り方も大変良く似ています。
両者は国籍がフランスとイタリアという違いはありますが、夏野菜を炒め煮するところは同じです。ただ、カポナータはオリーブやケッパーを入れるところや地方によって材料が異なるなどバリエが多い点がラタトゥイユとの違いかも知れません。ナスやトマトの他にはタマネギやパプリカ、セロリなど好みの野菜を使って下さい。エリンギを入れますと食感に変化が付きますね。
カポナータの主役はナスとトマトです。ナスは輪切りにして軽く塩をして水分を出させます。
その他の野菜は一口大に切っておきます。ナスは直前に洗って、水気をよく拭き取って使います。
鍋にオリーブオイルを敷き、ニンニクを炒めて香りが出たら、野菜を炒めていきます。
野菜に軽く火が通ったら、ワインビネガーを入れますが、今日は贅沢にバルサミコを使います。
続いて、小間切れにした完熟トマト、黒オリーブを入れさらに10分ほど煮込みます。
塩胡椒で味を調えて出来上がりです。よく冷めましたら、冷蔵庫で冷やしておきます。
そのまま、パンやご飯で食べるのがも良いですし、ワインの友としても最高です。
カポナータにトマトのピュレを加えて、パスタのソースとしても美味しいですよ。
カポナータを中心にしたイタリア風ワンプレート、PIATTO UNICOです。
こんなブランチ頂いて、行く夏を惜しんでいます。中心にカポナータ、手前より時計回りでフジッリと金時豆のサラダ、パンコントマテ、アイナメのフライ、ベーコンポテト、セロリとプチトマトのピクルス、ボイルドソーセージです。
今年は記録的な猛暑でしたが、秋は必ず来るものですね。夜明けの来ない日はなかったように・・・。辛かった暑さですがこれから冬に向かうのかと思うとちょっと淋しくなりますね。でも、その途中の秋が、これまた素敵な季節です。実りの秋と言われるように山では木の実や茸が採れ、海ではカキや海苔が生産されます。それに戻りカツオや今年は豊漁ではないようですがサンマも金華山沖で獲れるようになります。四季折々の新鮮な食べ物に恵まれる宮城はまさに食材王国ですね。
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