【仙台市六丁の目】草太の田舎蕎麦
カテゴリー: 外食:蕎麦
蕎麦が好きなのでよく記事にも蕎麦屋さんが登場します。蕎麦と言いましても、江戸前の上品な更科や藪(やぶ)からゴツイ山形の田舎蕎麦まであって、同じ蕎麦で括って良いのかと思ってしまうほど、食感や味わいが異なります。でも、私は両方とも大好きで、細い蕎麦の喉越しも楽しめば、田舎をがっつり噛み込んで味わったりもしています。しばらく、更科や藪が続きましたので、今日は田舎が食べたくて、草太さんを訪問しました。
草太さんは卸町に近い六丁の目の住宅地内にあり、たまに行きますと道に迷います。^^
住宅地内に取り残された大きな農家の屋敷を蕎麦屋に改築されたそうです。ご主人は山形県東根市の草宿(くさどまり)さんで修行されたとのこと。駐車場はお店の裏や通りの向かいにもありますが、昼時はほとんど埋まります。土日以外は昼の営業のみとなります。
庭には玄蕎麦を保存するエアコン付きの蔵があります。
手入れの行き届いた庭園を眺めながら、蕎麦を頂くことが出来ます。
母屋の一角が蕎麦打ち処となっており、庭からご主人の仕事ぶりが見学できます。
打ち立ての蕎麦が食べられるのも人気の秘密でしょう。
献立は板そばを中心に天ぷらと身欠きにしん料理を組み合わせたものです。
かけだけですが、汁蕎麦もあります。天ぷら蕎麦はかけに天ぷら別盛りですね。
こちらの一番人気、天ぷらそば1470円です。
入店が遅かったので、蕎麦が切れて、打っている最中でした。待たされましたが、まさに打ち立ての蕎麦です。天ぷらと蕎麦にキュウリの古漬けが付きます。
草太さんの天ぷらも人気です。衣はやや厚めですが、さっくりと軽くくどくないのです。
ネタも盛り沢山で、大葉、茄子、牛蒡、南瓜、しめじ、鱚に海老です。天つゆや塩はなく、そばつゆと兼用です。更科や藪だったら、最後の方でつゆが油ぎって蕎麦の味わいを阻害するのですが、田舎はそれに負けない強さがありますので、良しとしましょう。^^
太くてゴツイ田舎蕎麦。闘志が湧きますね。
喉越しなんか関係ない。噛めば噛むほどに蕎麦の香りが口に広がるのが田舎蕎麦の醍醐味です。
葱や山葵ももちろん付いていますが、山形流に一味唐辛子でも頂いてみます。
七味唐辛子だと様々な香りが邪魔になります。一味なのが味噌なのです。^^
そばつゆは当然薄め、たっぷり浸して頂きます。
江戸前蕎麦の流儀とはつゆもまるで違います。噛む時間が長いのでつゆにたっぷり浸ける必要があります。従って、江戸前のように辛口のつゆを蕎麦の端にちょいと浸けて、、、ってなわけには行きません。
〆の蕎麦湯を頂いて、疲れた顎を癒します。^^
庭園を眺めながら、蕎麦湯を啜る贅沢な時間が流れます。美味しい物を食べた後のこの余韻も食事のうちなんです。
久々に田舎蕎麦をがっつり頂きました。蕎麦って、喉越しを楽しむ細打ちの更科や藪と蕎麦の噛み応えを楽しむ田舎がありますが、本当の蕎麦好きはどちらを好むのでしょう。。。これは愚問ですね。前記のようにこれらの蕎麦は同じ土俵では闘わすことが出来ないのです。江戸前の蕎麦には粋やスマートさが必要で、うんちくや作法がその品格を高めます。一方、田舎は日常食であり、体裁よりお腹を満たすことが優先されます。ですから同じ蕎麦を原料としていても異なる麺類と捉えた方がよいでしょうね。通の小麦好きは素麺とうどんのどちらを好むかなんてことを考える人はいませんよね。^^
手打そば 草太 http://www8.ocn.ne.jp/~souta/index.htm
・ 所在地 :仙台市若林区六丁の目中町13-25
・ 電話 :022-287-2083
・ 営業時間 :11:00~14:30/17:30~20:00(金土日のみ)
・ 定休日 :水曜、第2火曜
・ 駐車場 :あり