利府街道を松島に向かって走り、三陸自動車道の松島海岸ICの手前1Kmほどのコンビニの角を左折しますと、シーアイタウン利府・葉山というお洒落な住宅地があります。街全体を庭にしようがコンセプトのこの住宅地は立地的には不便ですが、一軒も同じ家がない高級感のある洋風住宅が建ち並びます。なぜ私がこちらに向かっていますかと言いますと、先日、東北放送のラジオでこの葉山にある介護老人福祉施設が一般向けのレストランを今年4月から営業し始めたと放送していたからです。それも、フランス料理を修業した若いシェフがパティシエの奥さんともに腕をふるっているらしく、なんと、ランチはワンコインという情報に心が動かされました。
葉山の住宅地に向けて緩やかなスロープを登り詰め、左に曲がると介護老人福祉施設十符・風の音さんが見えてきます。
レストランの看板がないので、初めてだとちょと不安になります。遠慮しないで施設の駐車場に車を止め、建物右側の正面玄関から入ります。土足ではないので、スリッパに履き替えて下さい。
こちら十符・風の音さんは葉山のコンセプトとタイアップしているのでしょうか、洋風の庭園がしっかり造り込まれています。
これは玄関の正面にある中庭ですが、周囲にも緑が配植され、自然との調和を意識されているようです。
レストランの名前はほほ笑みのダイニング楓(かえで)さんです。エレベータで二階に上がり、斜め左に入り口があります。
なんか、教室かミーティングルームのようですが、以前は喫茶室として使っていたそうですが、地域へも開かれた空間をとの考えからレストランの経営に踏み切ったそうです。その折、3年前から葉山に住み、お店を持つことを目指していた根本さんご夫婦にこのスペースをお願いしたそうです。
さすがに人気があるようで、全席埋まってましたが、テラスのテーブルがちょうど空きました。
特等席を独り占めです。緑の風に当たりながら料理への期待感を高めます。奥さんの愛さんがオーダーを取りにやってきましたので、本日のランチを伺うと、肉料理のことが多いワンコインランチはチキンカツで、魚主体のヘルシーランチ600円は残念ながら売り切れとのことでした。
そうそう、パティシエの愛さんが作るデザートがコーヒーとともに200円で頂けます。日頃、スィーツを自分からオーダーすることはないのですが、ワンコインを食い逃げするようで気が引けたのと美人の愛さんの手作りスィーツを食べてみたいとの邪心からお願いしました。^^
これがこの日の楓さんのワンコインランチ、チキンカツとキノコのポタージュです。
イケメンギャルソン風の裕樹さんが、サーブしてくれました。髭面ですが、優しい好青年です。
とてもワンコインのスープとは思えないまじめに作ったキノコのポタージュ。
キノコの香りが立ち上ります。味も優しく、人柄を感じさせます。
このチキンカツは衣がパリンパリンなのに肉汁が溢れます。
どうも衣に秘密があるようですね。パン粉を浸ける前の溶き衣に硬質小麦でも使っているのでしょうか。いわゆる、日本のトンカツ系の衣とはまるで異なります。
添え物には数種のフレッシュ野菜のグリーンサラダと削り節のかかった青菜のお浸し。
ええ、和食の添え物ですかと?思ってしまいますが、これにはわけがあります。実は、和食の調理人であるお父さんが厨房を手伝っておられます。そこで、このような和洋のコラボも見られるのでしょう。
ジューシーなモモ肉はふんわりと柔らかですが、ちゃんと芯まで熱が通っています。
ワンコインでもオーダーが入ってから、一つ一つ揚げてくれます。
さて、この日のデザート(オプション)は、バニラアイスとGateau au chocolatです。
これにコーヒー(or 紅茶)が付いて、たったの200円は、こっちが心配になりますよ。^^
甘味を抑えたガートオショコラにバニラアイスを付けながら頂きます。
手作りのスィーツは甘い物が苦手の私でも美味しく頂けました。もちろん、ブラックのコーヒーがなければ駄目ですけど。^^
僅かな時間ですが、至福の一時に浸ります。
この特等席でこの天気、その上、リーズナブルながら美味しい料理を味わった後ですのでもう大満足でした。
コーヒーを運んできた根本裕樹さんが、ぽつりと暖かくなって良かったですね・・・。関東からこちらに来て3年の彼はまだこちらの寒さには慣れていない様子です。特に今年の春は寒かったので、辛かったのでしょうね。早く慣れてもらっていつまでもこの地で美味しくリーズナブルな料理を作り続けて頂きたいですね。陰ながら応援しておりますよ。
ほほ笑みのダイニング 楓
所在地 :宮城県宮城郡利府町葉山1-53 介護老人福祉施設十符・風の音内
電話 :022-767-5220
営業時間 :11:30~20:30(ランチ~14:00)
定休日 :月曜
駐車場 :あり

