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【御城下探訪:へくり沢】一のやの支那そば

カテゴリー: 外食:ラーメン

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  いま私は広瀬川に架かる澱橋に立って、下流方向を眺めています。上の写真の左にはこの周辺のランドマーク、ライオンズタワー仙台広瀬がそびえ立ち、その手前に尚絅学院の校舎が見えています。一方、右端の川面には白波が立っている早瀬が見えますが、ここに支流が1本流れ込んでいるのです。

 

 

 

 

 

 その支流の流れ込みを対岸の河川敷公園から眺めすとこのようになります。
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ライオンズタワーの下に土管が口を開いていますが、これがかつての支流の跡です。仙台市発行の「城下町仙台を歩く(2002)」によりますと、この支流は巴川と呼ばれ、現在の八幡小学校の西側を通り、深い谷として広瀬川に流れ込んでいたそうです。

 
 

 

 この渓谷はかつてへくり沢と呼ばれ、仙台の街から愛子、作並方面への交通の難所でもあったそうで、北三番丁の西端からこの渓谷をジグザグにおり、沢を渡って中島丁方面に登ったとされています。以前より、【御城下探訪】として仙台の街中を歴史的痕跡を探しながら記事にしておりましたが、このへくり沢の跡がどのような形で残っているか気になっていました。そこで今回はこのへくり沢跡を探訪します。もちろん、食べ物ブログですので、落ちは食べ物ですからご心配なく。^^

 

 


 

 

 

 

 再び澱橋を渡って尚絅学院の南側の道を進みますと、程なくへくり沢跡に行き着きます。
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下流(広瀬川)側には水門があり、この下に対岸から見た排水口があります。一方、上流側はかつての険しい谷筋を思わせる急なコンクリートの斜面となってます。この斜面の上は知事公館の裏手になるのでしょうか。

 

 

 


 

 

 

 この沢筋に現在は川はなく、道路になってます。200mほど歩きますと堤のような斜面がへくり沢を塞いでいます。
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この斜面には階段が取り付けてあります。まずは、これを登ってみましょう。

 

 

 


 

 

 

 登り終えて、下流方向を見下ろしますと、かつてのへくり沢の様相がよく分かります。
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かつては木が鬱そうと生い茂った峡谷だったことでしょう。

 

 

 

 


 

 

 このへくり沢を遮断する土の橋の袂にはどばしやさんあります。
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何のお店か分かりませんが、かつては茶店だったのではないでしょうか。このお店の名前のとおり、ここにはかつてへくり沢を渡るための土橋があったのです。この橋は寛永年間(1600年代中頃)に谷底に樋を敷設して土を被せて造ったそうです。さらに、その後、十二軒丁方面にも渡れるよう沢を切り崩して通じさせたとされています。

 

 

 

 

 

 

 

 上記のことをわかりやすくするために、簡単な地図を作ってみました。
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へくり沢に架かる土橋は北三番丁から澱橋方面に向かってかけられており、現在の柏木方面からこの橋に至る道筋を土橋通と呼んでいたそうです。このへくり沢も戦災の瓦礫(がれき)を運んでその大部分が埋められました。

 

 

 


 


 

 土橋通と北三番丁、十二軒丁が出会うに実に興味深い支那そば屋さんを見つけました。そのお店の名前は一のやさんといいます。
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現代でも支那そばという名称にこだわっているところが気に入りました。お店の周りには木が植えられていて、古ぼけた佇まいの中にも主人のお人柄が感じられます。支那そばの他にも定食も扱うようで、いわゆる町の大衆食堂なのでしょうか。事前情報全くなしなので、入るかどうか大変迷ってしまいました。

 

 

 

 


 


 

 

 店内は狭くてちょっと雑然としていますが、元気な門脇ばあちゃんがたった一人でお客をこなしておりました。
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 カウンター席の他には小上がりにテーブル一つ。先にいたお客さんが帰られ二人きりになりましたので、おしゃべり好きなおばあちゃんの恰好な相手となりました。お陰様でこのお店の歴史や客層、おばあちゃんの以前の職業まで分かってしまいました。その代償として、こちらの生まれ育ち、両親の健康状態、家族構成まで事情聴取されましたけど。^^


 支那そばが500円ということもあり、川向こうの二生がこちらの女子校エリアを巡回した跡によく寄って食べていったそうです。また、仙台厚生病院も近いのでお医者様方もよくご来店なされるとか。

 

 

 

 

 


 

 こんな家庭的な雰囲気のお店です。それでは、さっそく支那そばを頂いてみましょう。
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約80歳(推定)のおばあちゃんが40年守り抜いてきた支那そばです。

 

 

 

 


 

 

 もう一度、上から眺めますと、煮豚、メンマ、ノリといったオーソドックスな具です。
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スープは鶏ガラを強く感じます。業務用のスープ(タレ)は使わず、毎日、コツコツと作っているそうです。それも癒し系の優しい味。麺は中細で、少し柔らかめ。それぞれが実によくスープに合っています。

 

 

 

 

 

 

 最後にリンゴを剥いて出して下さいました。
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再び、茶飲み話再開。商売は楽しくて仕方がないそうです。それが健康長寿の秘訣なのでしょうね。かつては国家公務員をなされていたそうで、コンピュータのない時代、算盤でひたすら計算していたとか。どうりで頭の回転が速いし、矍鑠(かくしゃく)としているはずですね。^^

 

 

 

 


 今回はほぼ1年ぶりの【御城下探訪】となりましたが、へくり沢を巡っているうちに偶然にも、この辺りの変化を見続けてきた門脇ばあちゃんのお店一のやさんに行き当たりました。今回のミッションに相応しいお店がお店が見つかって嬉しく思っています。みなさまも是非癒し系ラーメンをすすりに一のやさんを訪ねてみて下さい。

 

 

 

 

 


支那そば 一のや

 

  • 所在地  :仙台市青葉区八幡1-1-13 
  • 電話        :022-261-6025 
  • 営業時間 :11:00~15:00/17:00~21:00 
  • 定休日    :日曜 
  • 駐車場    :なし

 

 

 


【御城下探訪】シリーズのバックナンバーです。城下町仙台の古き良さと美味を求めるショートツアーをお楽しみ下さい。


堤通:陶芸の里を訪ねる(前編) 
堤通:陶芸の里を訪ねる(中編) 
堤通:陶芸の里を訪ねる(後編) 
肴町:すずきりきの鰹丼      
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木ノ下:夢添加手作りパン     
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2010/03/16(火) 05:05 | trackback(0) | comment(8)
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