マツモと塩辛の出合い(パスタ編)
カテゴリー: 料理:海藻
前記事でマツモと塩辛の相性の良さに感動してしまいました。貝焼きは秋田や青森の伝統的郷土料理でしたが、それなら洋風でも行けるはずだと思い立ち、パスタに挑戦してみました。そうです、ご覧のように塩辛味のスパゲッティにマツモのトロロを乗せています。これを良く混ぜ合わせながら食べるのですが、さてそのお味は。。。
まず、マツモは塩水でよく洗い、ゴミや汚れを十分に取っておきます。
その後、沸騰した湯(2%位の塩味)にさっと潜らして、緑色になったら、軽く叩いておきます。叩き過ぎてあまり細かいトロロになるとマツモの歯触りがなくなりますから、数センチ位の長さにします。
続いて、パスタを茹で始めたら、フライパン(写真は中華鍋)でオリーブオイルを熱し、潰したニンニクと鷹の爪を香ばしく炒めます。
そうです、ここまでは貧乏人のパスタ、Aglio Olio e Peperoncino(アーリオ・オリオ・エ・ペペロンチーノ)の作り方と同じです。
ここにイカの塩辛を投入して、独特のソースに仕上げてみようという企てです。
自家製塩辛ですので余計な甘味や添加物が入っていませんので、すっきりした味わいになるはずです。
塩辛を軽く炒めて、オリオと腑がよく馴染み、イカの身がチリチリと丸まったら出来上がりです。塩辛の分量は一人分が大さじ1杯弱です。
ソースを舐めてみて塩加減を調整します。たぶん、十分な塩味になっていますから、塩を足す必要はないでしょう。
茹で上がったパスタをフライパンに入れてソースをよく絡ませます。皿に盛り付けたら、湯通しして刻んだマツモをトッピングします。
これにはチーズは振らないで、塩辛とマツモの風味を楽しみたいですね。
マツモのとろみがパスタに絡んで良い具合です。塩辛の旨味もパスタによく合います。
生のイカ腑ではこうは行かないでしょう。恐らく生臭さがどうしても出てしまいます。塩辛だからこそ、生臭みが消え、タンパク質が分解した様々な旨味も加わるのですね。このパスタもMy味暦3月のページに入りました。^^
自家製イカの塩辛と旬のマツモの出合い。想定以上の美味しさを発見することが出来ました。塩辛はそのまま食べるだけではなく、調味料としての価値もあるのですね。それも、かなりコクのある味わいです。あまり塩辛を食べ過ぎると塩分の摂り過ぎが心配ですが、調味料として使うのであれば他の塩分の置き換えですから安心です。それに自家製であれば、塩の量も加減できます。ただし、その場合、昔のように常温で保存する塩辛ではなく、冷蔵が必要な生鮮物として捉えるべきですね。